好奇心旺盛なおばさんのワクワク日記

勉学優先のセン業主婦!
遠くに見える富士山を眺めつつ、ワクワクしながら学習などにいそしむ日々を書き綴っています

秋季講座の申し込み

2021-09-04 21:03:09 | 学習
 昨日、絶妙なタイミングで秋季講座の紹介メールが届いた  
 絶妙というのは会員先行受付日(3日)に合わせたタイミングで、一般の方は6日が受付日になっている。

 今まで受講していた大学の講座は、昨年はコロナ禍で講座が中止、今年になって春からzoom配信で開講されたものの、時間のやり繰りが難しくて断念した。
 見逃し配信があればなんとかなるけれど、勉学優先とはいえ一応は主婦なので、食事の準備時間と被っているとね 

 今回申し込んだのは、明大のリバティアカデミーの古代中国に関するものと風土記などの4講座。
 いずれもzoom配信で見逃し配信サービスがあり、そのうちの一つは「中国新発見史料から読み解く吉備真備」で、会員は無料のもの。あとは、5回配信が二つと1回のみが1つで、それぞれ10月第1週~12月の第2週まで。
 漢文の講座がないのはちょっと寂しい・・・

 聡太君の対局日と何日か重なっているけれど、見逃し配信があるから
 少し忙しくなるかもしれないけれど、これで少しは毎日の生活に張りが出て来るかな? 昼寝ばかりして愚痴言ってる暇があったらシャキッとして頑張らなくっちゃね!


 今日の孫のピアノの演奏は素晴らしかった! いつの間にかあんなに上手になっちゃって
  必死でハイハイしながら親の後を追って、途中で疲れて床に突っ伏してギャン泣きしていた子が・・・
 3歳半検診で医院に行った時「明日も行こうね! 積み木で遊べるんだよ」と言った子が・・・
 あれからもう11年半! 感無量!!
   
 
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『山海経』の文献的研究

2021-08-28 12:13:07 | 学習
 昨日注文した書籍が、今朝届きました
 出版を知った時に直ぐに注文すればよかったものの、購入を躊躇っているうちに品切れになっていたのです。
 このまま絶版になってしまうのかと案じていたのですが、昨日ググってみたところオンラインショップに又入っていたので今回は即決

 『山海経の基礎的研究』『山海経の比較的研究』『山海経の文献的研究』と3冊揃いました!
  この『山海経の文献的研究』は東方書店より出版されていますが、装丁は前二書とほぼ同じでした。



 お人柄がしのばれる「あとがき」を拝見してやはり購入して良かった、と思いました。

 巻末にある掲載雑誌の一覧を見て、本書の論文は全て既出であることが分かりました。手にする事ができない刊行物も多いので、本書でしっかり読ませていただこうと思います。

第一章 『山海經』の文章表現
 第一節 『山海經』における表現
 (「『山海經』における表現の考察」『東洋文化』復刊九十五號)
 第二節 『論衡』と『山海經』
 (「『論衡』と『山海經』--「鬼門・神荼・鬱壘」の記述を中心として」『國學院雑誌』第四十二號)
 第三節 『山海經』受容の一面(『國學院大學院友學術振興會會報』第四十二號)
第二章 諸書所引文章の比較
 第一節 『水經注』所引『山海經』(『新國學』復刊第六号)
 第二節 『北堂書鈔』所引『山海經』(『新國學』復刊第七号)
 第三節 『藝文類聚』所引『山海經』(『新國學』復刊第一号)
 第四節 『初學記』所引『山海經』(『新國學』復刊第二号)
 第五節 『白孔六帖』所引『山海經』(『新國学』復刊第五号)
 第六節 『太平御覽』所引『山海經』(『新國學』復刊第三号)

第三章 諸書本文の異動
 第一節 『山海經』の佚文(「『山海經』の佚文考」『國學院雑誌』第一一七巻第十一號)
 第二節 『山海經』明淸諸注の本文(『新國学』復刊第十一號)

補遺
  一 山と雲と望鄕と―漢・魏・晉の詩において―(『國學院高等學校紀要』第十六輯)
  二 三曹の詩における山嶽觀(『滝川国文』創刊號)
  三 陶淵明の詩文における山嶽觀(『國學院高等學校紀要』第二十一輯)
  四 陶淵明の詩文における死の敍述(『學苑』平成二年一月號 昭和女子大學)
  五 唐の登高詩起源考(『漢文學會會報』二十一輯)
  六 中國文學と風狂―阮籍、その人と時代―(『藝術至上主義文藝』10)
  七 阮籍「詠懷詩」八十二首における求仙の位置(『國學院女子短期大学紀要』第三號)

 ※ 刊行年月は省略しました。

 今日は羽生さんのJT杯の対局が15時からあるので、午前中は仕事をするつもりでしたが・・・ 
 作業は今日1日頑張れば完了できるけれど、気もそぞろでは集中して良い仕事ができないので、思い切って今日は読書の日に

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巨人伝説・だいだらぼっち覚え書き

2021-04-12 11:54:34 | 学習
 以前に漢文の先生から参考文献として示されていた『貝塚茂樹著作集 第五巻 中国古代の伝承』を読み始めた。
 その「第4章 鍛冶師と山の神」の「タタラという地名」「一本足と鍛治職」に興味深い記述があった。

 柳田先生は前に引いたように、紀伊国の一踏鞴(ひとつたたら)という凶賊は、熊野山中にいる一本ダダラという、雪に一尺ばかりの大足跡を残す怪物と関係する伝説であることを指示された。

 これを読んでいて、ふと『常陸国風土記』那賀郡に登場する巨人伝説・だいだらぼっちのことが頭をよぎった。
 「一本ダダラ」ってだいだらぼっちのことじゃないのかな?

 現在の伝承の北限は茨城、と聞いていたが、ググってみると、秋田県・横手市に「だいだらぼっち」が登場する昔話があることが分かった  
 これは何時頃の話なのだろう?

 「横手盆地のむかしっこ」
 はたはた編集部発行(2002年4月20日) 所蔵先 秋田県立図書館
[あらすじ]
昔、横手辺りは湖で鳥の海と呼ばれていた。雨の季節になれば大きな鮭の群れが表れ、それを追って数多くの鳥が来るので「鳥の海」と呼ばれていた。ある時、栗駒山のむこう、松島のほうから塩釜神社に祀られた塩釜大明神の子孫、明永長者、明保長者という2人の兄弟が雄勝の山を越えやって来た。兄の明永長者が病に倒れたため、2人は近隣の民家に助けを求めた。その家の娘の献身的な看護のおかげで明永長者は快復した明永長者はお礼に小袖を送り、それいらいその村を袖山(山内村外山)と言う。二人の長者はここを田畑にすることを考えた。そこで水上浦に祭壇を建て、7日間祭りを続けた。祭りが終わると二人の長者はやぐらに立ち、干拓し、広い田畑を作ろうと呼びかけた。皆賛成し、まず仙北から河辺の西の山を崩し穴を掘った。鳥の海の水は勢いよく海に流れ出した。二人の長者は次に田畑の作り方を教えた。そのお陰で米や麦が実り、横手の平野は栄えていった。二人の長者は御嶽山に登り、私たちの魂はずっとこの山に留まる、と村の人と約束し、神酒を振る舞い神楽を奉納した。この干拓のさい、一人の巨人が水をかいて助けた。だいだらぼっちと言い、太平山の三吉さんの化身と言われている。


 「東日本に広く分布」「日本各地に流布している伝説上の巨人」と説明している辞書もある。
 異称:だいだぼっち(大太法師)、だいだらぼうし(大太法師)、 だいだらぼう、だいだぼっち

[追記]2021.04.14
一部表現を訂正しました。 
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「~を背く」と「~に背く」

2020-10-19 12:07:06 | 学習
 今朝、中納言がメンテナンス中でデータ検索ができなかったので待ちきれずにサイト内をうろついていたところ、「講習ビデオ」があり「日本語コーパス(日本語):各種コーパスの紹介」の使用説明の動画がありました。

 説明文を読んだだけでは分からなかったことも多く、ほんの一部の機能しか使えてなかったので、具体例を挙げての説明はとても分かりやすくて助かりました。
 
 以前、江戸時代の文献に「~を背く」を見つけたことがあり、「に」の誤植?の可能性もあるかと思っていました。
 文献上、通時的にどうだったのか知りたくて、メンテナンスの終了を待って、早速検索してみました。

 検索結果のエクセルデータをダウンロードし、ピポットを利用してグラフにしてみました。この方法も、動画で説明されていて  
 データをグラフにするなんて、多分20数年ぶり? 会社勤めをしていた頃に使ったロータス123以来のことかなぁ~?

「~を背く」  


「~に背く」


 すべての文献が収録されているわけではないですが、「~を背く」は奈良~大正時代まで使用されており、「~に背く」が平安時代の文献に使用例があることがわかりました。
 グラフにすることで、前に接する語種も時代によって変化しているのがはっきりわかりました。

 以前に「~を背く」を見つけた「肝心考文てくだの始」はデータに含まれていませんでした。これは並木五瓶(ナミキ ゴヘイ) 作の歌舞伎脚本で、「漢人韓文手管始」(別書名・統一タイトル:韓人漢文手管始)です。

 もっともっと収録データが増えてくれるとありがたいですね。どのような作業が為されているのか分かりませんが、膨大な資料をデータ化することが大変な作業であることは想像に難くないです。
 もう少し若ければお手伝いさせていただきたいところ・・・ 

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西域文明の発見

2020-09-18 09:03:07 | 学習
 図書館の利用制限が続いているので、先日来、国立国会図書館サーチを利用させてもらっています。
 手持ちの古語辞書などでは調べきれない語を検索してみると、『角川古語大辞典』などでヒットすることがあります。表示されるのは見出し語だけなのですが、複合動詞としてあるかどうかの判断には充分なので、とてもありがたいです。
 このような形でJapanKnowledgeのデータの一部でも利用できるなんて夢のようです。あまりにもお高くて個人で利用なんてとてもとても・・・ 

 この図書館サーチ、せっかくのお宝なのですが、「ただいま、一時的に利用できません。しばらく時間をあけて、再度ご利用ください。」というメッセージが度々でます。
 で、どうしてなんだろうと「国立国会図書館サーチについて」を読んでいると、「検索対象データベース一覧」に興味深いものを見つけました

 「国立情報学研究所 - ディジタル・シルクロード・プロジェクト 『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ」です。そこから「 西域文明の発見」→ 「ギリシャの女神から東方の聖母へ-訶理帝母図像のシルクロード上における変化-」「西域簡牘文書の発見 陳凌 (中国社会科学院考古研究所)」と西域に関する情報が盛りだくさん

 以前に、漢文講座のテキストの中に音訳語らしい名詞を見つけ、西域に関連するのだろうと調べてみたのですが結局は何の手掛かりも得られなくて頓挫していました。ここにある情報を手掛かりに再度調べてみようと思います。

 それから、鬼子母神・『楚辞』天問篇の九子母の話も頭の中を整理しながらじっくりと読み直してみるつもり。

 あ~~、こんな時に限って校正が回ってきてるんだよね~~
校正しているうちに、忘れなきゃいいんだけど・・・ 

 自分の作業もしなくてはいけないし・・・
 聡太君の対局が来週あるので、それまでに頑張って仕上げなくては・・・

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雑誌『国語学』のリンク先修正

2020-05-16 17:50:30 | 学習
 ブックマークに登録してあった、雑誌『国語学』全文データベースのリンク先を修正しました。
 いつの間にかお引越ししていたみたいです。

 ついでに北京大学の古代漢語語料庫(北京大学中国語言学研究中心)のリンク先も変更しようとしたのですが、「URLが不正です」と言われちゃいました。

 検索結果の画面は以前と同じみたいだけど・・・ 
 本当に不正なのかな?

 

 
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『倭名類聚抄』について

2020-03-22 16:31:15 | 学習
 最寄りの図書館が今月末まで臨時休館になっているため、資料での確認が出来ず作業が停滞しています。
 
 今日は聡太君の対局も無く手が空いたので、『倭名類聚抄』の研究書について調べていました。ググったところ、「真名真魚字典」という有り難いサイトがありました。
 
 「箋注倭名類聚抄」を読むために作成したということで、古書名・引用文献、引用文献・参考文献注等が詳しく記述されており、とてもありがたいです。

 この「引用文献・参考文献」で目に留まったのが
 「(特集)日本の辞書の歩み―最古の辞書から『言海』まで」『月刊しにか』2000年3月号。大修館書店発行。
 内容:~、「節用集の世界」(佐藤貴裕)


 たしか持っていたはずと、本棚を探すとやっぱりありました。
 江戸時代に刊行された、ある節用集についてどの程度流布していたものなのか知りたいと思っていたのですが、参考になる情報が書かれていました。
 さらにこの記事の最後に記載があった【参考文献】に貴重な情報がありました。

上田万年・橋本進吉 『古本節用集の研究』 東京帝国大学

 早速国会図書館のデジタルライブラリーにあたってみたところ、『東京帝国大学文科大学紀要. 第2』がヒットしました。 
 お目当ての書籍ではなかったのですが、確認したいと思っていたことが書かれており、まずは満足!

 『古本節用集の研究』はK大の図書館にあるようなので、来月出向いた時にでも見ることにしましょう! 休講にならなければ、なのですが。
 M大の4月開始の講座は、早々と休講の知らせがありました。残念なことに別の日に補講は行われないようです。 
 現状では仕方がないですね! 家に籠っておとなしくしていましょう!
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また2冊増えた古語辞典

2019-11-09 08:18:56 | 学習
 今朝、なにげに見ていた過去の記事に、「『時代別国語大辞典 上代編』が欲しくなる」と書いていたことに気づきました。

 そして、更に2017年9月には「『古語大鑑』も欲しいなぁ~」「『時代別国語大辞典 上代編』だけは欲しい~~~」と! 

 これらの古語辞典、今年になって購入し今は我が本棚に・・・ 
 場所がないと言いつつも、買ってしまえば何とかなるもんです。 

 『古語大鑑』は第1巻のみで第2巻は未購入。自分の年齢を考えて、さすがにもうこれ以上は買わないでおこうとは思っているのですが・・・ 

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尊敬する先生の講座終了

2019-03-15 10:19:06 | 学習
 今週、渋谷で行われていた中村先生の講座が終了しました。終了後の主催者側のかたの挨拶では、先生は26年間に渡って講座を務めてくださったけれど1度も欠講になったことはなかった、ということでした。
 先生がどれだけ健康に留意し頑張ってくださったことか・・・ 改めて敬服いたしました。
 
 受講生のこちらの方は気楽に休んでいましたもの。申し訳ない事でした。
 ここ10年ほどはほぼ無欠席で通いはしたものの、予習・復習をあまりしていなくて・・・
 自慢できることといえば、受講中に1度も居眠りをしたことなく、先生のお話をしっかり聞き、メモを取ったことくらい・・・ 

 勉強が思うように進まないことを嘆いて思わず先生に愚痴ってしまったことがあったのですが、そのとき先生は「よく勉強してらっしゃるじゃ~ありませんか」って言ってくださったっけねぇ~
 記念撮影後に先生にご挨拶申し上げる時間が少しだけありお礼を申し上げながらもう少しで涙が出そうになったのですが、そのとき先生は「おいでになってましたか・・・」って・・・

 あるとき、「このハ●キルーペを掛けていますとねぇ~、皆さんの顔がはっきり見えなくてですねぇ~、・・・」とおっしゃったことがありました。
 ずっと老眼鏡を掛けていらっしゃったのですが、何時の頃からか眼鏡の上にこのハ●キルーペを重ねて掛けるようになられて、教壇からは受講生の顔がぼんやりとしていたんですねぇ~~

 講義中、時々先生と視線があうことがありこちらを見られていたことも何度かあったので、認識していただいているとばかり思っていました。で、ハ●キルーペのせいで「おいでになってましたか・・・」ということになったのかなぁ~と?
 いつも同じ席に座っていたのですが・・・ 
 それとも、最後まで来てくださいましたか、ってことなのかなぁ~~ 途中で他の方が割って入られ、話が途中で終わってしまったのは、最後の機会だっただけに残念でした。

 会館の方たちと受講生の有志でお贈りしたコチョウラン、気に入っていただけたでしょうか?
 これからもご健康に留意されて、今まで以上に研究の成果を上げられますように祈念申し上げております。


 それにしても、もうお会いできる機会が無いと思うと・・・ 淋しい! 淋しすぎます・・・
 春なのに~~~ 

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顛倒符「乙」

2017-11-20 23:55:50 | 学習
 下の記事の続きです。

===
 敦煌出土の最古の写本といわれる「法句譬喩経巻第三」で顛倒符「乙」の確認が出来ました。

 以下の画像は『中村不折旧蔵禹域墨書集成』によるものです。
 番号が同じものは同一文書です。
 ( )内の時代は巻末の収録図版目録に記されているものです。



1. 重要文化財 「法句譬喩経巻第三」(漢魏時代)
 奥書に甘露元年(359)の年号を有する。



2.「羯磨経」(両晋時代) 



2.「羯磨経」(両晋時代)



2.「羯磨経」(両晋時代)



2.「羯磨経」(両晋時代)



3.「妙法蓮華経」(両晋時代)



3.「妙法蓮華経」(両晋時代)



4.重要文化財「捜神記」唐句道興撰



4.重要文化財「捜神記」唐句道興撰


1.の「法句譬喩経巻第三」や 3.の「妙法蓮華経」は確実に「乙」字ですが、4.の「捜神記」では「レ」点と言えそうなくらいです。

これらの資料から、甘露元年(359)のころから既に「乙」が使用されていたと考えていいのかどうか?   
まだまだ初めの一歩の段階であって、課題はたくさんありそうです。 
===

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筆を取りて上に挑す

2017-11-20 23:48:11 | 学習
 以下の記事は、2010年12月に書いたもので、「下書き」として残っていました。あれからもう7年、本当に時間の経つのが早いです。
 先生がお好きな話なのだということで、今回の講座でも又伺いました。折角頑張って書いたものなので、アップしておきたいと思います。

===
先日習った『捜神記』巻三で、寿命十九歳と書かれている文書に筆を入れて九十歳にする、というくだり。
どのように筆を入れたのか気になって仕方がなかった。

原文は「取筆挑上」となっている。

先生の「上にかえって読むと九十・・・」という話を聞きながら、テキストの「十九」の「十」の下に「レ点」を何も考えずに書きいれた。
しばらくしてから、ふと気がついた!

日本の漢文訓読では返り点を施すけれど、中国では文章は書かれている通りに上から下に読むわけだから、訓読の符号など有るわけがない!
それでは「筆を取りて上に挑す」というのは、具体的にどのようにしたのか? 
疑問が一度湧いてきたら気になって仕方がない!

ちょうど「ヲコト点」や「訓点」について調べていたので手元にある本を手当たり次第当たって見た。
犬も歩けば・・・ とは言うけれど、行動に移すと意外な手掛かりを得られるものだ。
『文字と古代日本1 支配と文字』(p358)に木簡の書き損じを訂正した方法が書かれていた。

[以下、抜粋]
「越前国江沼郡・・・」と書くべきところ誤って「越前国郡江沼・・・」と書いてしまい、これに気付いた木簡の筆者は、「沼」の右傍に転倒符を書き入れ「江沼郡」と読ませようとしたものである。


越前国の荷札木簡とは。なんとわが故郷のことではないか!
縁は異なもの! 

で、又また調べてみると、「倒文」と言う言葉に行きついた。

倒文:原文の語句の文字の順序が転倒させられた誤り。線を入れて顛倒を訂正することを昔は「乙」と言ったので、「乙文」あるいは「倒乙」とも言う。

『漢語大詞典』を見ると、唐の韓愈の著書にこの「乙」の使用例があると分かった。
唐代に使用されていたことは分かっても、実際の書き込みを見ることはまず無理でしょうねぇ~~~

漢籍目録で調べて鈔本の影印をあたって確認はできないものかと先生に伺ったところ、実物を見ることは難しいかもしれませんね、とのこと。
「書誌学」の分野になるようで、ご専門外のことばかり伺って申し訳ないことです。
「書誌学」だったら昨年授業を受けていたから担当の先生に伺えたのに残念!

素人がすることだから、とてつもなく廻り道をしているんだろうなぁ~。 
でも、ここまでわかったんだから実物見たいよねぇ~~~ 

これでも諦めずに探し続けるのが私のいいところ! というかしつこいところ? 
窮すれば通ず! 
あるブログを読んでいて目に飛び込んで来たのが「敦煌写本」!

これだ! 
敦煌から出土した古い写本だったら見られるかもしれない!

又またネットサーフィン!
そしてこれまたビックリ、『勾道興撰捜神記』についての論文を見つけた!
敦煌から出た写本で重要文化財に指定されており、『中村不折旧蔵禹域墨書集成』に実寸大のカラー写真が載っているとのこと。

おまけに文字の修正が施されて、「貼り紙」「削り上書き」「上書き」などの方法が取られているとのこと。
「乙」があるかどうかはわからないけれど文字の修正が見られるし、ともかく『捜神記』だし、この本を見たい! 

M大の図書館にあることがわかった!
普段はお尻が重く出不精なのにこういう時は敏捷になるんですねぇ~ 

もちろんM大に行って確かめて来た!
画像の準備に時間を少し戴こう!
===

 追記:倒文についての条は、『校勘学講義 中国古典文献の読み方』p216から引用
 

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古語辞典がいつの間にか8種に

2017-09-25 13:31:43 | 学習
 過去の記事に「古語辞典が5種」とあるのを読んでいて、あれっ?と思った。本棚を眺めると、もっとありそう。

 『古語林』(大修館書店)林巨樹・安藤千鶴子編 2012.3.10購入
 『全訳古語辞典』(大修館)同上 2012.3.10購入
 『全文全訳古語辞典』(小学館)北原保雄編 2012.3.30購入

 これらの中でよく使っているのが、『小学館古語大辞典』『古語林』『倭名抄』。

 最近『古語大鑑』も欲しいなぁ~、と思うようになった。置く場所なんてないのだけれど、最寄りの図書館に無いので、急いで調べたいときにはとても不便。
 後続の巻はいつ出るのだろう?

 先日、大学の図書館で『古語大鑑』巻末の「古語の変遷」(鎌倉時代まで)と「万葉仮名表」をコピーしてきた。
 そうそう、『万葉仮名音韻字典』もほしいなぁ~! 


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夜は自分の時間に!

2015-02-26 15:28:07 | 学習
もうすぐ3月、時間の経つのが本当に早い~~~ っていつものセリフ! 

毎日毎日次から次へととだえることなく続く作業。このままでいてはいつまで経っても自分の時間なんてとれない!
もう残り少ない貴重な時間、自分の勉強の時間もしっかり確保して大切に使いたい。

そこで、昨日、夕飯後から就寝までの時間は自分のための時間と決めた! 
夕飯の準備の時間が来たら、その日の作業は終了! もう少しだからキリのいいところまで、なんて言わないできっぱり止める!!

作業台からは資料などすべて撤去! これくらいしないと心が揺らぐ~~~  

昨夜、昨年先生から戴いたテキストを出し漢文の勉強を開始した。
いいなぁ~~~ 勉強している時がなによりも楽しい!! 




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萬葉学会のHP公開

2014-05-30 09:35:13 | 学習
今朝、万葉学会の季刊誌である『萬葉』が届きました。
早速パラパラとめくって見たところ、なんとかねてからの念願だった万葉学会HP公開の記事が・・・ 
3月に開設されていたのですね!

ず~~~と以前からそうして欲しいと思っていたのですが、ようやく叶いました!
おまけに発行から3年経過した『萬葉』は、「アーカイブ」で閲覧できます、とあります。

これは嬉しいです! 願っても無いことです。
手元にあるのは166号からなので古い号に掲載されている論文は見られませんでした。
以前にデータ化した物が発売されたことがあったのですが、とても高くて・・・
図書館で古いものを探してみるのも面倒で・・・

これからは居ながらにして見ることが出来ます!
とっても有り難いです!!

丁度いいタイミングです!
一仕事キリがついたところなので、早速チェックします!

やはりもうパソコン無しの生活なんて考えられない! 






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『書物学 第一巻 書物学ことはじめ』

2014-03-21 14:40:28 | 学習
昨日、目標以外のことにはなるべく目をつぶる! と書いたばかりなのに・・・ 

勉誠出版から『書物学』という月刊誌の刊行が始まったようです。
「なんちゅうことしてくれるねん!」(さんま調)
こんな本、目をつぶっていられるもんですか! 

=====
 書物は人類の英知の結晶である。中国やエジプトにおけるその起源は幽にして遠、ただ仰ぎ見るばかりである。
 それらに較べれば、中国文明に接するまで文字をもたなかった日本の書物の歴史は、短い。しかし、漢字を学び、漢文訓読という読解法を編みだし、そこから派生した片仮名、さらに漢字を表音文字として使用する平仮名という文字を生みだし、それらを駆使して、多くの書物が書かれてきた。「女手(おんなで)」とよばれた平仮名による女性の著述の歴史も、千年を超える。
 漢字、片仮名、平仮名。1つの言語が3つの文字体系をもち、それらを使い分けて書物は書かれ出版された。そのような言語、そのような国はあるだろうか。
 いま、書物は急速に「物」の次元を超え、手に触れることのできない電子の世界に移行しようとしている。それもまた人類の驚異的な英知の成果にほかならない。
 これまでに蓄積されてきた書物をめぐる精緻な書誌学、文献学の富を人間の学に呼び戻し、愛書家とともに、洋の東西を隔てず、現在・過去・未来にわたる書物論議を展開する場として、ここに『書物学(Bibliology)』を創刊する。
 本誌の創刊が、書物を研究し書物を愛でる人々による「書物の人間学」への機縁となることを期待したい。  

目次

刊行の言葉 編集部

特別寄稿
 愛書家よ、永遠なれ 高宮利行
 現代に生きる〈文庫〉東洋文庫 斯波義信
 版本『九相詩』前夜 今西祐一郎
 ちりめん本の世界 中野幸一
 「図書館」という書物の海を歩く 谷一文子

書物学こと始め
 書物の声を聞く―書誌学入門(1) 佐々木孝浩
 江戸時代の古文書の読み方①―村の明細帳 白川部達夫
 文庫をひらく―大東急記念文庫 村木敬子
 ベストセラーと雑誌の出版史① 植田康夫
 古書店は語る①―玉英堂書店斉藤孝夫さん 西秋ユキヲ
 書籍文化史料片々其之一―葉書が語る明治の書籍流通(岡田為助宛三木佐助葉書) 鈴木俊幸

本を楽しむ
 『論語』と『悦楽』 神鷹徳治
 鼎談 古書蒐集の愉悦 鈴木俊幸×山田俊治×樽見博

自著を語る
 『浸透する教養―江戸の出版文化という回路』 鈴木健一
 『国文学の百年』 諏訪春雄

=====


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