今頃の樹木花として、「サンザシ」(山査子)、「ベニバナトチノキ」(紅花栃の木)、「ヒトツバタゴ」(一つ葉田子)を挙げてみます。
<「サンザシ」>
枝の先端に散房をだして、萼、花弁五枚、20本位の雄蕊の白い花を咲かせます、楔形の葉が、互生します。
三から五裂した葉の縁は、ギザギザしています、果実が生薬になります。
「サンザシ」とは、サンザシ属の植物全体を指す由、仲間は、100種も有るとのことですが
一般に「サンザシ」とは、中国産のクネアタ種を指すとか、近縁種には、「セイヨウサンザシ」 Crataegus oxyacantha
「オオミサンザシ」 C.pinnatifida 等が有りました。
バラ科、サンザシ属、落葉低木、中国原産、学名 Crataegus cuneata
英名 hawthorn(ホウソン)、別名 「クラタエグス」
今日は、「サンザシ」の他に、ヨーロッパ、北アメリカ原産の園芸種、赤色の花で八重の「アカバナサンザシ」(赤花山査子)
Crataegus oxacantha var.paulii を載せてみました。
余談ですが、小説<赤毛ノアン>に「サンザシ」として登場する花は
カナダ、北アメリカで「メイフラワー」(Mayflower)と称している「トライリング・アビュータス」(Trailing arbutus)で
ツツジ科の常緑低木とのことです、翻訳者が「サンザシ」と訳した為とか
カナダ、ノヴァ スコシア州の州花になってました。
Mayflower は、5月に咲く花全般を指して、「サンザシ」もその中のひとつとのことです。
「西洋サンザシ」の園芸種「アカバナサンザシ」も八重で赤桃色の「バラ」の様な花を咲かせます。
左図は、<赤毛のアン>に登場する花のひとつ、 Mayflower を「サンザシ」と
翻訳者が訳したツツジ科の「トライリング・アビュータス」
(Trailing arbutus) の花です。<画像は、借用しました>
次の樹木花は、「ベニバナトチニキ」(紅花栃の木)の花です。
枝先に円錐花序を立たせ、雄花と両性花を咲かせます、葉は、大きな掌形の複葉、対生します。
ヨーロッパ原産の「セイヨウトチノキ」(マロニエ) Aesculus × hippocastanum/Horse chestnut
/Conker tree/Marronnier)と北アメリカ原産の「アメリカアカバナトチノキ」(A.pavia /Red buckeye)
との交雑種とか、成程、両者の特徴 が盛り込まれています、「アメリカアカバナトチノキ」の花は、筒型なので
「ベニバナトチノキ」との区別は、容易に判別できます。
トチノキ科、トチノキ属、園芸種、落葉高木、学名 Aesculus × carnea 、英名 Red horse chestnut
下図、左「アメリカアカバナトチノキ」 Aesculus pavia、右「セイヨウトチノキ(マロニエ)」Aesculus×Hippocastanum
最後の樹木花は、「ヒトツバタゴ」(一つ葉田子)の白い花です。
円錐花序をだして、花弁が、4つに深裂した細長い白い花を咲かせます、白い雪に覆われた様な姿です。
名前の由来は、同じモクセイ科の「トネリコ」(タゴ)が、奇数羽状複葉に対して、単葉(一つ葉)なる故の命名とか
モクセイ科、ヒトツバタゴ属、落葉高木、雌雄異株、日本原産、学名 Chionanthus retusus
別名「ナンジャモンジャ」、此の木の名前が分からず “何の木じゃ” が「ナンジャモンジャ」となったとか
花の姿が、不明瞭な「菩提樹」、「楠」等も同じ理由で、「ナンジャモンジャ」の別名が付いています。
Chionanthus は、ギリシャ語で<雪の花>を著すとか、花の色と形が<雪の花>ですか
「ナンジャモンジャ」の名前は、下図の「シナボダイジュ」にも付いていました。
花の姿が、イマイチ不明瞭からでしょうか
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今般、NTT東日本 福島支社様の御好意により、福島各地のLIVE映像<ふくしまの窓から>にリンク許可を得ました。
季節の移り変わりをLIVEで視ることができます、花に飽きたら是非LIVE映像を御覧下さい。
尚、夜間は、不可視の場所が在ります。
高い山には、まだ雪が残っていますが、湖畔では、緑色が広がってきました。
<下図をクリックして御覧下さい>