3年前のこと。
その日、ミラノでは市民マラソンが行われていました。
友人たちはスカラ座博物館を見学、
30分後の待ち合わせで、
私は広場の周辺を歩いて見ることにしました。
ちょうど、スカラ座の斜め前の信号のところで、
走って来るランナー達の集団に出会いました。
誘導する係員もいなくて、自由な雰囲気。
着ぐるみのランナーや、歩いているような速度の人もいます。
楽しそうにおしゃべりしながら走る女性達も。
その集団を応援する沿道の人たちに混じっていた私ですが、
ふと自分の立っている後ろにカフェテリアらしき建物があるのに気づきました。
待ち合わせの時間が近づいていたので、
ちょっとだけ中に入ってみました。
広い空間、高い天井、カフェテリアなのに、
一角には本屋さんなのか文具もあり、
美術館のブックショップのようでもありました。
「こんなところでゆっくりお茶したいな」
と、思いながらも待ち合わせに心は急ぎ、
カフェテリアのことは忘れてしまいました。
その後友人達と憧れのスカラ座で
子供のためのオペラを天井桟敷で観ました。
その余韻が1年経っても残っていて、
翌年、またスカラ座で子供のためのコンサートを観たのでした。
上がその時のポスターです。
座席は↑の位置。
天井桟敷なら良かったのですが、早々と売り切れ、
まあ、こんな前で観るのも面白い経験かな。
この時は旦那と二人旅、
終演後に1年前のことを思い出して、
あのカフェテリアに行ったのです。
半分、セルフサービスみたいでしたが、
思った通りゆっくりできました。
そして本屋さんは、前より本がたくさん並んでいて充実していました。
隣の建物は美術館ではないかしら?
奥に美術館に繋がっているようなドアが見えます。
こんなところに美術館があったかなあ、と思いながら。。。
そして今年、
図書館で借りた内田洋子著のエッセイ、「ボローニャの吐息」の中で
このカフェテリアの隣の美術館のことが書かれていたのを見つけました。
「ミラノの髭」という最初のエッセイの中で、
カフェテリアの隣にある書店のことが中心に書かれています。
何か宝物を見つけた気分になった私。
元銀行だった建物の中にある美術館、
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