ガジ丸通信4月の「操縦士の野望」で、マジンガーZやらガンダムのように、人間が中に入って操縦できるようなロボットも近いうちに実現するのではないか、なんていう内容のことを書いたが、ちょこっと体に装着するだけで、ひ弱な人間でも怪力の持ち主になれるような機械が先日のニュースで紹介された。どの程度パワーアップされるのか詳しいことは聞きそびれたが、それはまだ発明されたばかり、これからさらに改良が進めば、40キロのバーベルを持ち上げるのがやっとだった男が、100キロでも軽々と持ち上げられるようになるかもしれない。ラクして強くなりたいという男の願望の実現だ。
その機械、愛知万博で披露されるという。明後日から3泊4日で万博見学を予定している私は、「これはぜひ見なきゃ」と喜んだのであるが、残念なことに、披露されるのは6月を少し過ぎてからのことらしい。私の万博見学が終わった後の話だ。ホントに残念。
もう一つ気になったニュース。
月曜日(23日)のフジテレビ、朝の情報番組トクダネで、乳歯が抜けた後に永久歯の生えない子供たちが増えているという内容のものがあった。そういった子供が10人に1人くらいはいるらしい。噛まなくても生きていける時代になったということだろうか。
子供の頃、「未来人はこうなる」なんて想像画が子供向け雑誌に載っていた。体も手足も細長くなり、目は大きく口は小さい。頭はでかく顎は細い。それは、今テレビでやっているNOVAのコマーシャルで、「・・・異文化コミュニケーション・・・」なんて関西弁でしゃべっている宇宙人にそっくりなものであった。
食料は全てロボットの手によって工場生産され、錠剤、あるいは流動食のようなものに加工され、ただ飲み込むだけで済む。噛む必要は無い。よって、歯は要らない。歯が無ければ口は小さくなり、顎は細る。錠剤も流動食も完全栄養食となっていて少量の摂取で済む。すると胃も腸も小さくて済む。体が細くなる。少量の摂取は排便も月に1回で済む。完全栄養食は余計なものが少ないので、雲子もウサギみたいに丸い粒かもしれない。
月に1回、ぴょこと丸いのを一粒お尻からだして、ゴミ箱に放る。臭くも何ともない。彼らから見れば、旧人類の雲子はおぞましいものに違いない。何でこいつらは体からこんな汚いものを排泄するんだ。他の動物の肉を食っているし、体も臭いし、毛も生えているし、顎も張っているし、口の中には牙もある。他の動物とちっとも変らないではないか。こいつらと俺らは根本的に違う生き物ではないか、と考えるに違いない。
しかしながら、遠い未来、もしもNOVAの宇宙人みたいな新人類たちが世界を支配するようになったとしても、腰をかがめて田植えする人、鍬を振り下ろして畑を耕す人、そういった旧人類の姿が消えることは無かろう。大地にはモグラやミミズが住み、田んぼにはタガメやゲンゴロウが住み、原っぱにはバッタやトンボ住んでいるなんてことを知っている旧人類は、おそらく、地球に住む限りは、未来人より強い。負けるこたぁ無い。
記:ガジ丸 2005.5.27