ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

開眼

2010年01月15日 | 通信-科学・空想

 昨年11月の終わり頃だったか、友人Hの家で飲み会があった。その飲み会には体に少々不具合のある3人と、整体師のSも来ていた。実は、整体師Sが3人の不具合を治療するのがメインの飲み会で、ついでに飲むかとなって、私も呼ばれたのであった。
  Sは非常に効果のある優れた治療法を会得したと言い、それを3人に施した。Sの自信を裏打ちするように、治療を受けた3人はその効果に満足していた。訊くと、
 「今までは、体のどこの不調が、どこの歪みに起因しているかを調べることができ、経絡のどこを刺激すればそれが治るかってのを知っているだけだった。だが、今は違う。今は、見える。原因と結果の繋がりがはっきり見えるようになった。」とのことであった。「見えるようになった」は、つまり、開眼したということだ。

 それから数日後、私も彼の治療を受けた。私は特に自覚する不具合はなかったのだが、Sの開眼をブログに載せよう(今書いているこれ)と言ったら、「自ら体験して、その体験談を書いた方がいいんじゃないか。」となった。で、その体験談。

 Sは私を椅子に腰掛けさせて、自らも私の正面の椅子に腰掛けて、
 「どこか悪いところはないか?」と訊く。
 「玄米食、芋食、小食をやるようになってから、以前酷かった肩凝りも今はほとんど無い。日頃、屈伸運動などトレーニングしているせいか、腰にも膝にも特に痛い箇所は見あたらない。顔はまあまあだし、頭はいいし、強いて言えば心が悪いくらいか。」
 「あー、悪いが、心は治せない。どっかちょっとした不具合でもないか?」
 「あっ、そういえば最近、右目の一部が頻繁に霞むようになった。」
 「そうか、じゃあ、それを診てみよう。」と彼は言い、右手に振り子のようなものを持ち、私の体のあちこちにかざすようにして左手を動かした。
 ところどころで、右手の振り子が大きく振れる。それが一通り終わって、
 「前頭葉、右目、右肘、右膝、左足首に異常がある。」と言い、「今度は内臓を調べてみよう。」と続け、内臓の描かれた画像を見ながら再び手をかざした。内臓の細かい箇所の名前をぶつぶつ唱えながら左手を動かして数分後、診断結果が出た。、
 「肝臓、心臓に繋がる静脈、右目網膜に異常がある。肝臓と目は経絡で繋がっているから、この異常の元はどれかだな。一日十時間以上もパソコン画面を見続けているんだったら、おそらく目が元だな。目から肝臓にいってるんだろう。」とのこと。

 その後、彼は治療を施した。しかしながら、自覚症状のほとんどない(右目の霞もたまにしかでず、その時は出てなかった)私なので、その治療の効果がはっきり分らない。ただ、右肩の違和感がすっきり取れただけであった。その時はそれだけ、ただ、それ以降、右目の霞む回数がぐっと減った。それも治療の効果なのかもしれない。
 私の場合は劇的変化は無かったが、話によると、大いに効果のあった人は多くいるとのこと。S本人も自身の技に確固とした自信を持っているようだし、これはもう、開眼といって差し支えないものであろう。ちなみに、友人の宣伝ということになるが、Sの治療院の紹介等、詳しいことは彼のHPで→ http://www.geocities.jp/seisokuseitai/
          

 記:2010.1.15 島乃ガジ丸


瓦版104 森のようせい

2010年01月15日 | ユクレー瓦版

 いつもの週末、いつものユクレー屋、カウンターにはマミナ先生が立っている。
 「さっき、マナと電話で話していたんだけどね、この島は晴れた日が多くて、そう寒くもないんだけどさ、オキナワは寒いんだってよ、今年は特別寒いんだって、地球温暖化はどこへ行ったんだろう、なんて言ってたよ。」
 「あー、このあいだガジ丸と二人でユイ姉のところへ遊びに行ったら、ユイ姉もそんなこと言ってたな。この冬は12月から寒い日が多かったんだってさ。温暖化も進んでいるようだけど、地球は氷河期に向かってるって話もあるよ。」
 「氷河期ねぇ、マンモスはそれで絶滅したんだってね。」
 「氷河期に進むけど、温暖化も進んでいるからプラスマイナスゼロとなって、地球にとってはちょうどいい気候になるかもしれないよ。」
 「そんな上手くいくかねぇ。」
 「まあね、環境破壊というマイナスは、それなりの結果になるだろうけどね。」
 「あっ、環境破壊といえばさ、正月にマナが話してたんだけど、ヤンバルの森に縦断道ができるんだって、あの深い森が真っ二つにされるんだって。」
 「縦断道は今でもあったんじゃないか?」
 「それがさあ、もっと奥まで進むんだってさ。今ある道だけでも森の生き物達には大いに迷惑なのに、これ以上環境を破壊されたら森の危機だよね。」

 なんて話をしているうちに夜になって、ガジ丸一行がやってきた。その日、ユクレー島運営会議ではたいした議題が無かったのか、ガジ丸は会議をやるテーブルへは行かず、すぐにカウンター席に座って、そして、我々の話に加わった。
 「俺も地球の将来がどうなっているか分らんが、氷河期の大寒波は突然やってくるらしいな。生きたまま冷凍保存されたような状態のマンモスが発見されたらしいぜ。南へ逃げる暇どころか、『あれっ?』と思う間もなく急速冷凍されたんだぜ。」
 「そりゃあ、なんか恐いね。」(マミナ)
 「でも、そんなに急速だったら、恐がる暇も無いだろうね。」(私)
 「俺が思うに、地球温暖化だって臨界点があってな、そのラインを超えると気温が急激に高くなって、暑さで動植物が死に絶え、磁場が乱れ、天変地異が頻発し、なんてことがあるかもしれないぜ。その後に氷河期がきたら泣きっ面に蜂だな。」
 「死ぬほど暑い日が続いたかと思うと、急に死ぬほど寒い日になるわけだ。」
 「でもねぇ、クーラーとか暖房器具とか人間はいろいろ持ってるさあ、これからもっと科学は発達するするさあね、何とかなるんじゃないの?」(マミナ)
 「それはどうだろうね、科学が間に合うかどうか怪しいよ。」(私)
 「科学の力で人類を守る、そうだな、それはやはり限界があるだろうな。生命の持続は技術では無く、精神の力が大きく作用すると思うぜ。科学でもある程度の安全をは得られるが、精神の力が高まれば、もっと確かな安全が得られると思うぜ。」

 「それよりもさあ、温暖化も氷河期もまだ先の話でしょ、さっき話していた森の危機がずっと近い将来の、身近な話さあ、それ、ガジ丸はどう思う?」
 「あー、ヤンバルの森に縦断道ができるって話か。人類の耳に自然の声が聞こえるといいんだがな、海には海の、森には森のようせいがある。それを聞かないとな。」
  「森の妖精?ピーターパンに出てくるティンカーベルみたいのがいるの?」(私)
 「妖精じゃない、森の要請だ。人間の要請だけを取り入れて地球を動かしてはいけないという話だ。自然の声が聞こえるようになるには高い精神力を必要とするんだ。」
 「森の要請が耳に届くほどの高い精神力ってさ、今の人類には、それを得るのは相当難しそうだね。氷河期が来るのと同じくらいずっと先にことになりそうだね。」(マミナ)
 「森の要請かぁ、分断されそうになって森は今、何て言ってるんだろうね?」(私)
 「お前達だけが地球の住人ではないぞ!とでも言ってるんじゃないか、たぶん。」とガジ丸が答えて、久々の真面目な話は終わった。
     

 その後、ガジ丸の新曲がトリオG3の演奏で披露された。曲はどこかで聞いたことがあると思ったら、琉球民謡の『ましゅんく節』。唄が終わって、
 「前の『ラフテーの秘密』が分かりにくいと評判が悪かったので、今回は分かりやすい唄にした。どうだ、分かりやすいだろ?」とガジ丸。確かに分かりやすい唄、しかし、きれいなメロディーにはふさわしくない歌詞だと思った。しかも、それまでの話とは何の関係も無い、ふざけたような内容だ。そう感想を述べると、
 「祈ることが大事、ってことだ。自分以外の何かを敬うってことだな。それが精神を高めることに繋がる。それと、きれいなメロディーにふざけた歌詞っていうが、『ましゅんく節』だって女の品定めの唄だ。ちょっとふざけた内容なんだぜ。」とのこと。

 記:ゑんちゅ小僧 2010.1.15 →音楽(リョーテ)