立憲民主党の泉代表が「下部組織における”市民連合”を介した候補者調整を容認し、各県の事情を踏まえて柔軟に考える」と発言した。
候補者選びは、議院内閣制下における政党活動の「1丁目1番地」であると思っているので、泉代表の発言には愕然とした。
枝野幸男元代表が演出した「立共の選挙協力と閣外協力」が立民凋落の引き金となったために泉代表は「表立っての共産党との協調解消」を選択したものの、下部組織からの突き上げに窮して今回の発言に至ったものであろうと推測しているが、下部組織すらコントロールできないの執行部では、多様な主張で成り立っている国家と云う巨大機構をコントロールすることは不可能に思える。
枝野構想にあっては好悪・是非は別にして、少なくとも「政権の奪取・運営のビジョン・デザインは自分(執行部)で描く」という政治家・政党人としての自覚があったが、それすらも放棄したかの泉代表には政治家としての資質が無い様に思える。泉代表では選挙が戦えないとした泉降ろしは立民内に燻ぶっているとされて久しいが、多士済々とはいえ、いずれも帯に短し・襷に短しの有様で泉氏は死に体ながらの命脈を保っている。
常々政党間と雖も候補者の一本化という「票の貸し借り」は有権者を愚弄するものと述べているが、百歩譲って戦術として認めるとしても協力は政党間・党首間の政策合意下で行われるべきで、国政政党でない民間団体の仲介という姑息な手法は許されるべきではない。
仲介を託された市民連合とは、何だろうか。Wikipediaでは《「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」・「 安全保障関連法に反対する学者の会」・「安保関連法に反対するママの会」・「立憲デモクラシーの会」・「SEALDs」を呼びかけ人に結成された》とされているが、市民連合の組織図(代表或いは責任者)はネット上に見当たらないので一般国民には正体を隠しているかのように思える。さらに《山口二郎、中野晃、広渡清吾・佐藤学各氏が重要人物》と記載されているが山口氏「安倍に言いたい。お前は人間じゃない! たたき斬ってやる!」と公言し、 中野氏「共産党の機関紙に多数寄稿」するとともに「スポーツバカが医療崩壊目前にオリンピックを開催する。筋肉とカネと権力の癒着は醜悪」発言し、広渡氏「日本の対韓輸出優遇撤廃に反対、韓国は敵なのか」とし北への迂回輸出を援護するかの発言をされている。中野氏の「スポーツバカ」発言に対して、社会学者の古市憲寿氏が「大学なんて研究しかできないバカの集まりで、発言は大学教授の典型」と評したとされるが、需要人物4氏の来し方を観ると云い得て妙であるように思える。
巧妙に実体を隠した市民連合であるが、HPには「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」・サブタイトルに「与党に反対するために結成された連合組織」と銘打っていることを観れば、紛れもなく共産党の御用団体であると思う。
泉代表は全てを承知した上で、表立っては共産党と選挙協力はしないとしながらも、下部組織が共産党と結ぶことを容認(推奨?)するという、習近平帝王顔負けの挙に出たものと思う。
一般では核心的な契約には、双方の責任者が同意・署名するものと思うが、市民連合と立民下部組織の共闘契約は、誰と誰が署名するのだろうか、更には共闘の成果として当選した人は以後の国会活動で何を指標として政治活動するのだろうか。
最も憂慮すべきは、習語句に前のめりな学者バカ主体の市民連合活動に、中国の影は無いのだろうかという危惧である。
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