もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

テロリスト情報の活用

2015年02月02日 | 社会・政治問題

 後藤さん以後の検証過程でテロ情報収集の重要性が急浮上している。

 北朝鮮ノドン発射時の教訓として「情報収集能力の強化」と「情報の一元化」が指摘され、「偵察衛星の整備」と「自衛隊情報本部の設置」が実現した。しかしながら防衛省が主導する情報本部が重要視する情報は、正規軍の軍事力と配備動向に主眼が置かれるのは当然であり、テロリストの情報は等閑視されているのではないだろうか。軍事情報は防衛省、国外情報は外務省、国内公安情報は警察庁が独占的に集積・保有しており、縦割りの官僚組織と予算下における情報の一元化は、言うに安く実現に難い問題であると思う。本来、断片的な情報自体には何の価値もなく、諸情報を総合分析して正確に結論を導き出し、その結論に対して有効に対処し得る手段を保有し、その手段を使用する勇気があって、初めて情報が生かされるものであろう。現に欧米諸国からは「自国民救出の固有の能力(特殊部隊)」を持つべきだとの意見も出されている一方で、社民党からは他国で戦闘することは絶対に許し難いとする意見も出される等、情報対応能力の整備と発動には多くの困難が予想される。

 日本版NCSが整備されつつある現在、次に考えるのは『情報分析官の育成』『対応手段の整備』であろうと考える。


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