今日は小さな菜園の話です。 家庭菜園やベランダ菜園の敵と言えば害虫ですが、何も目に見える害虫だけが敵ではありません。 土の中は小宇宙的な細菌が微妙なバランスを保って、そのバランスの中で植物が根を生やし養分を吸って、最終的に僕が果実(キュウリやらトマト)を頂くわけです。
その根がやられる病気に線虫というのがいましてね、数年前からどういうわけか根コブ線虫の被害が多発しまして、土休めを兼ねて、袋栽培に切り替えたのですが、この線虫ってのは相当厄介で・・・鉢や袋でもどこからともなく這い上がって侵入するタイプみたいで・・・。そこで、去年から線虫用の殺虫剤を土に混ぜて、土づくりを始めて今年はその1年目なんですね。 5月の長雨にやられたキュウリの根を確認したところ、根コブは確かに出来ていませんでした。ところが肝心の根があまり成長していない。つまり、キュウリの根が土を嫌っていたか、何かの相性が悪かったのか・・・生育不良で片付ければそれまでなんですがね。 どうも腑に落ちない。
そこで、線虫に関して色々調べたところ、植物の根に寄生する線虫は3種類しかなく、他の線虫は独立線虫と呼ばれ、むしろ土を良くする益虫であることがわかりました。そういえば線虫用の殺虫剤を土に混ぜたら、ミミズも消えました。
要は線虫用の殺虫剤は、メリット・・・確かに有害な線虫はいなくなります。でもデメリット・・・有益な線虫も同時にいなくなる。結果、土中のバランスが壊れ、作物が育たなくなる。 小さなプランターとか菜園ならその効果もハッキリ見えたのではないか。
それで、殺虫剤の事を知った時点では、良い線虫もいなくなるなど調べても見つからなかったのですが、今は見つかります。 これ何だかワクチンと同じでは?
今では、殺虫剤は最終手段みたいな感じです。 勿論効果はありますが、かなり土中のバランスが壊れる可能性大です。
効果が大きいならば、やはりデメリット大きい。 これは自然界の法則ではないでしょうかね。
一事が万事。 科学技術の出す答えには必ずメリットと同等のデメリットがある。
メリットがデメリットよりも勝ったなら、それは一時の事であり、必ずや自らに返って来る。それが自然界の出す答えではないでしょうか。