身に付けたスキルを生かし、生きがいにつなげてほしい―。別府市内の職能訓練講師がこのほど、重度障害者が社会復帰のために学んだ工芸技術を活用する場として、インターネット上にウェブショップを開設した。活動を支えるネットワークづくりや協賛企業の開拓といった在宅就労支援のほか、子どもの情操教育のために絵画教室なども展開する。
国立別府重度障害者センターの職能訓練講師で、障害者や子どもに絵画を教える岩佐ゆかりさん(44)=大分市=がNPO湯輪夢(トリム)を立ち上げた。
同センターでは、職能訓練としてトールペイントや手織りを導入。制作技術のほか、販売方法や商品管理、指導のためのスキルなどを学ぶ。だが、修了生が地元に帰って作品を販売・展示したり、教室を開いたりするには、地域での協力者が不可欠。サポート体制は整っておらず、継続できている修了生は1割程度で、家に引きこもり状態の人も少なくないという。
公的機関であるセンターは営利活動に乗り出せず、引き受けてくれる企業もなかったため、個人的に開いていたウェブショップで修了生の作品を販売。7月に組織化に踏み切った。
ウェブでは現在、7人が自信作を販売。制作に時間がかかり、体調にも配慮しなければならないため大量生産はできないが、少しずつ顧客の輪も広がっているという。
岩佐さんは「重度障害者はちょっとしたことでも人に頼らざるを得ず、『すみません』を枕言葉にしなければならないストレスがある。制作を依頼されることで、存在価値を実感してほしい」と話している。
ウェブショップは「あとりえ湯輪夢」(http://8612.teacup.com/sarry99/shop/)。運営を支援する会員も募っている。問い合わせは岩佐さん(TEL090・2085・1649)へ。
国立別府重度障害者センターの職能訓練講師で、障害者や子どもに絵画を教える岩佐ゆかりさん(44)=大分市=がNPO湯輪夢(トリム)を立ち上げた。
同センターでは、職能訓練としてトールペイントや手織りを導入。制作技術のほか、販売方法や商品管理、指導のためのスキルなどを学ぶ。だが、修了生が地元に帰って作品を販売・展示したり、教室を開いたりするには、地域での協力者が不可欠。サポート体制は整っておらず、継続できている修了生は1割程度で、家に引きこもり状態の人も少なくないという。
公的機関であるセンターは営利活動に乗り出せず、引き受けてくれる企業もなかったため、個人的に開いていたウェブショップで修了生の作品を販売。7月に組織化に踏み切った。
ウェブでは現在、7人が自信作を販売。制作に時間がかかり、体調にも配慮しなければならないため大量生産はできないが、少しずつ顧客の輪も広がっているという。
岩佐さんは「重度障害者はちょっとしたことでも人に頼らざるを得ず、『すみません』を枕言葉にしなければならないストレスがある。制作を依頼されることで、存在価値を実感してほしい」と話している。
ウェブショップは「あとりえ湯輪夢」(http://8612.teacup.com/sarry99/shop/)。運営を支援する会員も募っている。問い合わせは岩佐さん(TEL090・2085・1649)へ。