広島県内の公共職業安定所(ハローワーク)の紹介による障害者の就職件数が2013年度、初めて2000件を超えた。
法定雇用率の引き上げや企業の理解が進んだことなどによりこの10年で倍増したが、就職率は50%台にとどまり、求職しても就職できていないのが現状だ。広島労働局では「企業への働きかけを強め、環境整備を進めたい」としている。
同局によると、県内の障害者の就職件数は03年度は937件だったが、13年度は2008件に増加。背景には障害者雇用促進法に基づく法定雇用率が昨年4月に1・8%から2・0%に引き上げられたことで企業が雇用を進めたことや、働く環境が整ってきたことによる障害者の就労意欲向上などがある。
特に増加が著しいのは、精神障害者の就職。03年度は130件で身体(614件)、知的(187件)を下回っていたが、06年度から法定雇用率に精神障害者の雇用件数を算入できるようになってから急増し、13年度は869件で身体(676件)、知的(412件)を大きく上回った。
一方、求職しても就職に結びつかないケースも多い。13年度の新規求職件数は3855件で、このうち就職できたのは2008件。就職率は52・1%にとどまる。03年度の44・4%と比較すれば改善しているが、依然として求職件数の半数近くが就職できていない。
法定雇用率を達成している企業も44・2%(昨年6月1日現在)にとどまるため、同局は「未達成の企業の取り組みが就職率の向上に欠かせない」という。このため、企業に対して障害に応じた具体的な職務を提案したり、合同面接会の規模を拡大したりして、雇用推進を図ることにしている。

(2014年6月5日 読売新聞)
法定雇用率の引き上げや企業の理解が進んだことなどによりこの10年で倍増したが、就職率は50%台にとどまり、求職しても就職できていないのが現状だ。広島労働局では「企業への働きかけを強め、環境整備を進めたい」としている。
同局によると、県内の障害者の就職件数は03年度は937件だったが、13年度は2008件に増加。背景には障害者雇用促進法に基づく法定雇用率が昨年4月に1・8%から2・0%に引き上げられたことで企業が雇用を進めたことや、働く環境が整ってきたことによる障害者の就労意欲向上などがある。
特に増加が著しいのは、精神障害者の就職。03年度は130件で身体(614件)、知的(187件)を下回っていたが、06年度から法定雇用率に精神障害者の雇用件数を算入できるようになってから急増し、13年度は869件で身体(676件)、知的(412件)を大きく上回った。
一方、求職しても就職に結びつかないケースも多い。13年度の新規求職件数は3855件で、このうち就職できたのは2008件。就職率は52・1%にとどまる。03年度の44・4%と比較すれば改善しているが、依然として求職件数の半数近くが就職できていない。
法定雇用率を達成している企業も44・2%(昨年6月1日現在)にとどまるため、同局は「未達成の企業の取り組みが就職率の向上に欠かせない」という。このため、企業に対して障害に応じた具体的な職務を提案したり、合同面接会の規模を拡大したりして、雇用推進を図ることにしている。

(2014年6月5日 読売新聞)