ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

細やかな配慮でパニック防止 障害者の散髪や歯の治療

2017年04月08日 03時28分46秒 | 障害者の自立

 自閉症など障害のある人に配慮した美容室や歯科医院が増えている。初めて訪れる場所では戸惑い、パニックになりがちな人もいるが、リラックスできるように好きなDVDを流したり、これからやることを事前に説明したりして、落ち着いて髪を切ってもらったり歯の治療を受けたりできるよう工夫している。

◆イラストで手順説明

 「つばちゃん、髪の毛を切ろうか」。三月上旬、京都市伏見区の美容室「ピースオブヘアー」。オーナーで美容師の赤松隆滋(りゅうじ)さん(42)が、自閉症の中学三年、羽柴翼さん(14)に笑顔で声を掛けた。

 翼さんが店を訪れるのは二カ月に一回ほど。散髪とシャンプーが終わると、「すっきりして気持ち良かった」とほほ笑んだ。

 自閉症の人は予期せぬことへの対応が苦手で、急に頭に触れられパニックになることもある。翼さんもじっと座っていられず、美容室の利用を断られたことがあった。母親の香織さん(46)が自宅で散髪していたが、翼さんが小学二年生のころ、学校の教諭の紹介で赤松さんに相談した。

 赤松さんは自閉症の人を担当するのは初めてだったというが、専門書を読んだり医療セミナーに参加したりして勉強。翼さんに店に慣れてもらうことから始めて、好きなアニメのDVDを流したり、イラスト付きでカットからシャンプーの流れを先に説明したりと工夫を重ねた。「これからの手順が分かれば、不安を取り除ける」と話す。

 一般の人も来店するが、自閉症や脳性まひなど障害のある人を対象に「スマイルカット」と名付けて活動。特別支援学校にも出向く。二〇一四年には、障害がある人へのカットやノウハウなどを伝えるNPO法人「そらいろプロジェクト京都」を設立。全国の美容室二十八店に活動が広がっている。

◆吸引機の音小さく

 愛知県春日井市の県心身障害者コロニー中央病院の歯科は、一九七〇年の開設以来、障害のある人を専門に治療している。加藤篤・歯科医長は「当初は手探りで道具や治療方法を変えてきた」と話す。

 例えば発達障害の人の場合、治療中に不安を感じ、暴れてけがをする可能性がある。そのため、全身麻酔をかけることもあるが、患者の体への負担は重い。

 同病院では原則、全身麻酔は使わず、患者に治療に慣れてもらうことを重視。待合室で歯磨きすることから徐々に病院になじんでもらい、絵で治療の流れを示すカードを繰り返し見せる。治療が終わると、シールや風船をプレゼントして、良いイメージで次回も来てもらうようにしている。

 機器や道具も工夫する。音に敏感な人のために唾液の吸引機は音を小さくしたり、抜いた歯などの誤飲を防ぐため口をシートで覆い、穴から処置する歯だけを出して治療したりする。

 歯科医師は二人おり、年間延べ五千人を治療。加藤さんは「虫歯は治療が遅れると症状が進んでしまう。その人に合わせて診察し、苦手意識が生まれないように心掛けている」と話す。

                                 

羽柴翼さんの髪を切る赤松隆滋さん(左)。お気に入りのDVDを流すなど工夫する     歯科用シートと音がでないよう工夫した吸引機を持つ加藤篤さん

2017年4月7日   中日新聞


重度障害あっても通学 ヘルパーと北九州市立大に通う岩岡さん 国費で実現、市も事業化

2017年04月08日 03時18分54秒 | 障害者の自立

 首のけがが原因で人工呼吸器と車椅子に頼る岩岡美咲さん(28)=北九州市小倉南区=は昨春から、専属ヘルパーの支援を受けて北九州市立大に通っている。通学や学内移動は原則、障害福祉サービスの対象とならないが、国のモデル事業で支援が実現した。2017年度は市も通学支援事業を始める。「私ができることは、みんなできるよ」。10日から、岩岡さんの学生生活2年目が始まる。

 岩岡さんは夜間特別枠で地域福祉を学ぶ。自宅から路線バスに約10分揺られ、大学最寄りのバス停で降りるとキャンパスへ。教室では、大学が用意した専用の机にパソコンを置いて授業を受け、顎に貼ったシールでパソコンを操る。帰宅するまで、専属のヘルパーが寄り添う。

 器械体操選手だった岩岡さんは高校2年の夏、大会中に頸髄(けいずい)を損傷、全身にまひが残った。気管切開して人工呼吸器を着け、外出する機会は減った。

 14年、同じ障害がある友人が口にくわえる人工呼吸器を教えてくれたことで、気管を閉じる手術を受け、声が出せるようになった。これを機に「もっといろんな福祉制度を知りたい」と大学進学を志す。翌年末、北九州市立大に合格した。

 入学が障害者差別解消法施行と重なり、大学は教材を電子データ化するなど配慮したものの、通学や移動の壁が残った。一定以上の重度障害者に提供される重度訪問介護などは「通年かつ長期にわたる外出」などを対象としない。市町村による移動支援も通学を対象とするかどうか、地域でばらつきがある。

 岩岡さんは市に相談したが、当初は保護者に付き添いを頼むか、自費でヘルパーを雇わなければならなかった。行政や障害者団体などに相談を重ね、大学などへの通学支援の在り方を研究する国のモデル事業にたどり着いた。現在、全額公費でヘルパーを雇う。「これがなかったら、大学は諦めていた」と岩岡さん。ただ、モデル事業は本年度1163万円だが新年度に約800万円に減る。市はその不足分を補い、他の人にも利用してもらおうと新年度から通学支援事業(600万円)を始めた。

 大学では、体育の授業で車椅子ソフトボールを楽しんだり、他学部の学生と触れ合ったり、世界が広がるのを実感するという。岩岡さんは「最初はお互いに戸惑うけど、障害について知ってもらえたら当たり前に接してもらえた」と笑う。

 「自分に何ができるんだろう」。体が動かなくなってからずっと考えていた。今は「私の姿を見て、他の障害者が挑戦する気持ちを持ってもらえたらうれしい」と、生きる意味をかみしめている。

 ●補助に地域差 財源の課題も

 厚生労働省の調査(2013年度)によると、全国1737市町村(1広域連合含む)のうち、通学支援を移動支援事業として「特段の要件なく認めている」は9%。保護者が病気や出産で付き添えない、通学路を覚えるための訓練など「一定の要件の下に認める場合がある」が48.1%。39.8%は「通学の支援を目的とした利用は認めていない」。

 九州では、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分各市は原則認めず、例外的に認める場合がある。宮崎市も原則認めていないが、月4回まで用途を問わず使える移動支援もある。鹿児島市は月15時間までなら通学でも利用できる。各市は「通学支援を認めると、対象者が増えて財源や人材の確保が難しい」という。

 一方、北九州市は17年度、全身に重い障害がある大学生などが通学や学内移動のためにヘルパーを雇う費用の補助を始めた。国は通学支援の現状を問題視しており、社会保障審議会で支援の在り方について議論を重ねている。

重度障害あっても通学 ヘルパーと北九州市立大に通う岩岡さん 国費で実現、市も事業化 

大学図書館で、専属ヘルパー(右)と本を見る岩岡美咲さん


=2017/04/06付 西日本新聞朝刊=


乙武洋匡氏 2年ぶり「バリバラ」復帰 番組HPは「新たなスタートを切ってもらう!」と告知 

2017年04月08日 03時12分46秒 | 障害者の自立

  作家の乙武洋匡氏(41)が、NHK大阪放送局制作の情報バラエティー番組「バリバラ」(Eテレ、日曜午後7時)に出演することが6日、分かった。この日行われた同局の局長定例会見で明らかになった。

  同番組ホームページでは「目を覚ませ乙武さん バリアフリーのために!」と題し、「障害者の“清く正しい”イメージを、昨年、自らのスキャンダルで破壊した。しかし、謹慎生活を経て復活したものの、迷走中でヤル気も出ないそう。乙武さんはバリアフリーな社会のために必要な存在!そこで!これまで乙武さんが世間の障害者像をどう変えてきたのか、その影響を徹底討論。過去と向き合い、新たなスタートを切ってもらう!」と告知されている。

  乙武氏は同番組に準レギュラー扱いで出演していたが、昨年3月の不倫騒動発覚後は出番はなかった。同局によると、2015年1月以来の出演となるという。

  同局の山元浩昭制作部部長は「我々は20年の東京オリンピック・パラリンピックをにらんで、バリアフリーな社会をつくっていきたいという志で番組を作っています。乙武さんも同じ志で様々な発信をされてきたわけですが、例の騒動で『自分が何を言っても聞く耳をもってくれない』とすっかり意気消沈されていた」と、自分の役割について悩む乙武氏の様子を紹介した。

  不倫騒動により世間からの評判は最悪だが、番組で独自アンケートをとったところ「障害者の方からは『やっと自分たちに近い存在になった』と好意的な反応も寄せられた。ようやく、等身大の人になったというような感想もありました」と明かした。

  こうしたことを受け、乙武氏にこれまでと、これからのことをじっくり聞いてみたいと思い、企画が成立したという。

  山元氏は「騒動は騒動として反省しなければいけないが、バリアフリー社会実現のために頑張っていきたいという新しい欲もお持ちのようでした」と乙武氏への期待を語った。

2017年04月06日   東スポWeb


1月の生活保護受給者、1780人減少

2017年04月08日 03時06分28秒 | 障害者の自立

 厚生労働省は5日、全国で生活保護を受給している世帯は1月の時点で、前月から745世帯減の163万9460世帯だったと発表した。受給者数も1780人減の214万3887人だった。傷病者世帯などの減少が影響した。世帯別(一時的な保護停止を除く)では、傷病者と障害者世帯は計1507世帯減の42万9838世帯で、母子世帯は95世帯減の9万9224世帯。65歳以上の高齢者世帯は前月から457世帯増の83万8843世帯、現役の働ける世代を含む「その他世帯」も685世帯増の26万3378世帯だった。

2017.4.6   SankeiBiz


読み書き困難な人を代読・代筆で支援 春日井のグループ

2017年04月08日 02時55分20秒 | 障害者の自立

 目が不自由だったり、高齢だったりで読み書きが困難な人を支援する代読・代筆ボランティアグループ「読み書きかすがい」が今年一月から、春日井市で活動を始めた。毎月第二土曜午後に同市春見町のささえ愛センターで相談を受け付けているが、利用者はいまだゼロ。会員たちは「活動を知って気軽に利用してほしい」と呼び掛けている。

 読み書きかすがいは、昨年八月に市総合福祉センターで二日間開かれた「読み書き支援サービス基礎講習会」の修了生十五人で結成した。大活字文化普及協会(東京)発行のテキストで基礎を学び、視覚障害者生活情報センターぎふ(岐阜市)の協力で実演を見学し、代筆・代読も体験した。

 行政書士などの資格が必要な書類、金銭の損益が絡む書類など代筆ができない場合もあるが、日常生活や勉強の多くの分野で代筆、代読することで助かる人たちは多い。外国人で小さな子どもがいる場合、会話は何とかできるが、学校やPTA、子ども会などからのお便りや書類を読んだり、記入したりが困難なこともある。

 会員たちは実際に、日本語が話せても書くことが難しい外国人や、高齢で緑内障を患った親、視覚障害のある友人らと関わる中で代筆、代読の必要性を強く感じた経験がある。既に買い物や郵便局での手続きなど手助けもしている。

 グループ名は「春日井」と「鎹(かすがい)」をかけて名付けた。代表の石飛ひとみさん(55)=熊野町=は「支援が必要な人たちと社会の“かすがい”になりたい。ちょっとした手紙の代筆や代読などができればうれしい。気軽に相談してほしい」と話す。

 利用は無料。次回は八日午後一~四時に応対する。一回一時間程度。(問)ボランティア相談窓口(ささえ愛センター内)=0568(84)3600(土、日、月、祝日は休み)

「気軽に代筆、代読支援を利用してほしい」と話す「読み書きかすがい」のメンバーら

2017年4月7日   中日新聞