やや刺激的なタイトルの本書は、好評を博した本紙連載の新たな書き下ろし版。障害当事者と企業の架け橋として活動している著者にしか書けない具体策盛り沢山の内容で、肢体や聴覚などの身体障害、うつ病・双極性障害、統合失調症、アスペルガー、知的障害等障害の種別に、企業が真に知りたいトラブル防止法を教える。
エッセンスを一言でいえば「本気で向き合うこと」なのだが簡単ではない。受け入れた企業側の担当者が疲弊してしまうケースが後を絶たず、障害者雇用率の対象に精神障害者が含まれた今後はそうした傾向がますます強まろう。
「福祉と雇用は違う」が持論の著者ならではの実践法をふんだんに盛り込んだ内容で、価値ある一冊。
(久保修一著、労働新聞社刊、TEL03-3956-3151、1400円+税)
2017.04.15【書評】