ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

バリアフリーな料理本…

2018年11月06日 11時52分01秒 | 障害者の自立

知的障害者自立の助け、ふりがな・イラスト・写真多用

 知的障害のある人が料理に挑戦できるよう工夫された「たのしい、わかりやすい 料理の本」=写真=が出版された。発行したのは、知的障害者やその家族らで作る全国組織「全国手をつなぐ育成会連合会」。調理技術を身に付け、自立生活の実現につなげてほしいという思いが込められている。

 知的障害者は大人になっても家族と同居したり施設で暮らしたりと、常に保護される環境にいることが多かった。しかし近年、生活支援や差別解消、雇用促進などの法律が整備され、障害者が自立生活を選べる環境が整ってきた。

 「自立生活には料理の知識が欠かせないが、調理経験がない人も少なくない」と同会会長の久保厚子さん。市販の料理本で学ぼうとしても、一定の知識があることを前提に書かれ、手順を示す写真が省略されているなど、理解が難しいことも多かったという。

 「自立を目指す20~30歳代が作りたくなる本を作ろう」と人気の料理研究家、枝元なほみさんにレシピを依頼。炊き込みご飯やみそ汁、ハンバーグ、フレンチトーストなど約30のメニューを紹介した。全ての漢字にふりがなをつけ、野菜の切り方は調理の途中でも確認しやすいよう、本の冒頭にまとめた。米の研ぎ方を細かな手順ごとに写真で示すなど、イラストと写真を多用して理解を促している。

 久保さんは「調理の楽しさと自分で作った料理のおいしさを知ってもらいたい。1人で料理するのが難しい人は、家族や支援者と作ってみてほしい」と期待する。

 A4判変型、48ページ。税別1000円。購入の申し込みは、日本発達障害連盟に ウェブサイト からか、ファクス(03・5814・0393)で。

バリアフリーな料理本…知的障害者自立の助け、ふりがな イラスト・写真多用

2018年11月5日        読売新聞


キレイになりたい思いは同じ 視覚障害者の化粧法を開発

2018年11月06日 11時39分01秒 | 障害者の自立

 「視覚障害者が、なぜ化粧をするんですか?」。そう聞かれると、自分のことのように腹が立つ。見ることはできなくても、キレイになりたい思いは同じ。「障害者である前に女性なんです」

大石華法(おおいし・かほう)さん(53)

 「視覚障害者が、なぜ化粧をするんですか?」。そう聞かれると、自分のことのように腹が立つ。見ることはできなくても、キレイになりたい思いは同じ。「障害者である前に女性なんです」

 大阪市出身。公務員だった2007年、介助ボランティアで出会った女性は、20代で視力を失った。カバンの中には「もしも治ったら使いたい」と昔使っていた口紅が。その口紅で化粧してあげると、別人のような笑顔になった。

 彼女が自力で毎日、化粧できないか。顔の左右で両手を使い分け、均等の力で同じ回数を動かせば左右対称に仕上げられる。マスカラははみ出さないようにマスキングテープを。思いやりとちょっとした工夫で、画期的な化粧法が生まれた。15年に退職し、レッスンや講演活動に取り組んできた。

 「チークはほお骨の下からこめかみの方向に。わぁ! 花が咲いたように顔色が明るくなったわ」。レッスン中は受講生にしゃべりまくる。目が見えない人には言葉が「鏡」になるからだ。

 差別や就職難、性暴力といった体験を涙ながらに告白する受講生も。それでも化粧ができると、堂々と顔を上げて帰る。海外での実演イベント、化粧品会社と商品開発……。思いは共鳴を始めた。「化粧で変わるのは顔じゃなくて、気持ち。メイクを通じて世界に笑顔を届けたい」

写真・図版

大石華法さん=山本正樹撮影

2018年11月4日      朝日新聞


視覚障害者と聴覚障害者がトークイベント 札幌

2018年11月06日 11時27分40秒 | 障害者の自立

 全盲の写真家大平啓朗(ひろあき)さん(39)=名寄市在住、写真左=と、歌詞を手話で表現する「路上手話ソングパフォーマー」の宮村章弘さん(42)=札幌市在住=によるユニークな対談が4日、札幌で開かれた。

 視覚障害者と聴覚障害者によるコミュニケーションはどう成り立つかをテーマに初めて企画。2人は生活上の楽しみや苦労などを、手話だけでなく手のひらに文字を描くなどして巧みに語り合った。

 さらに、来場者がその場で手話を習って手話ソングに挑戦。障害の有無にかかわらず楽しめるユニバーサルなイベントに仕上がり、宮村さんは「皆さんの気持ちが伝わりました」と笑顔を見せていた。

ろう者の宮村彰弘さん(右)の手を取り、手話を感じ取りながら手話ソングに耳を傾ける全盲の大平啓朗さん

ろう者の宮村彰弘さん(右)の手を取り、手話を感じ取りながら手話ソングに耳を傾ける全盲の大平啓朗さん
 
11/04        北海道新聞

【障害者の採用】環境の整備で模範を示せ

2018年11月06日 10時52分50秒 | 障害者の自立

 障害者の雇用を促し、共生社会を実現する旗振り役として、一から考え直す機会とすべきではないか。
 厳しい指弾を受けたばかりの障害者雇用の水増し問題に続いて、行政機関の共生の理念に対する意識や関心の低さと、漫然とした対応がまた明らかになった。
 全国32都府県と9政令市が障害者の採用で「自力で通勤できる」「介護者なしで業務の遂行が可能」という不適切な条件を試験の応募要項に盛り込んでいた。高知県も介護者なしの業務遂行を条件としていた。
 障害者の採用や募集については、2016年施行の改正障害者雇用促進法で差別が禁止されている。
 中央省庁でも障害者雇用の水増し問題が発覚した後の9~10月、財務省などが同様の条件で職員を募集していた。障害者団体から抗議を受けて応募資格から削除している。
 介助があれば通勤や勤務ができ、能力を発揮できる可能性がある障害者を、試験も受けさせずに募集の段階で門前払いしていたことになる。地方自治体、中央省庁ともに早急な是正と意識改革が必要だ。
 各自治体の担当者は、財務省などの報道を見て「初めて問題だと気付いた」「前例踏襲でやっていた」と認識不足を認めている。慣行で長年続いていたとみられる。
 中央省庁の全機関が「意図的に不適切な対応をした例は把握していない」とし、政府の検証委員会も故意性を認定しなかった水増しの構図と通底している。
 法の趣旨の実現へ率先して行動すべき公務職場が、何ら問題意識も持たずに対応していたとすれば、なお問題の根は深い。専門家は「差別する意図がなくても認識不足であれば、いわゆる『無意識の差別』といえる」と指摘する。
 採用条件だけではなく、実態も伴わなければ是正にはなるまい。通勤や職場でのサポート制度や、働き方の見直しなど障害者が働く環境の整備も必要になろう。
 米国の連邦政府ではオバマ前大統領時代の15年、常勤職員に障害者が占める割合が14・41%になり、5年間で4・2ポイント上昇している。
 連邦政府は、障害者がさまざまな部署に移れるよう、障害者が使いやすい電子機器や事務機器しか調達しない。企業は巨額の政府調達から締め出されないために、製品開発を続けているという。
 もちろん認識不足、無意識の差別は官のみの問題でもない。
 民間の調査では、盲導犬を連れていることを理由に、入店や施設利用を拒否された経験がある視覚障害者が昨年4月から今年2月の間に63%に上った。飲食店、タクシー、宿泊施設などの順で多かったという。
 16年施行の障害者差別解消法は、こうした入店拒否を「不当な差別」として禁止している。
 共生社会の実現へ取り組むべき課題は多い。行政機関はまず当事者である障害者の声を聞き、働きやすい環境の整備で模範を示すべきだ。

2018.11.05        47NEWS

 


聴覚障害者対象の強制不妊手術 県ろうあ協会の調査難航 回答は80代女性1人のみ

2018年11月06日 10時46分39秒 | 障害者の自立

旧優生保護法を問う

高齢者は読み書き学んでいない人も

 障害者らに不妊手術を強いた旧優生保護法(1948~96年)をめぐる問題で、県ろうあ協会(青森市)が聴覚障害者を対象に実施している強制不妊手術の実態調査が難航している。これまでに、80代の聴覚障害者の女性1人が不妊手術を受けていたことが分かったが、回答が得られたのはこの女性のみ。背景には当事者の高齢化や読み書きを学んでいなかった人もいることなどから、被害を訴えにくい現状がある。

毎日新聞         2018年11月4日