ゴエモンのつぶやき

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陸上競技、全力で - 県障害者スポーツ大会最終日

2018年05月29日 11時01分34秒 | 障害者の自立

 障害者が運動を通じて交流する祭典「第18回県障害者スポーツ大会」(県と県障害者スポーツ協会主催)最終日が27日、橿原市畝傍町の県立橿原公苑陸上競技場で開かれ、陸上競技を行った。障害者支援施設の利用者らが青空の下に集い、日ごろの練習の成果を披露した。

 同大会は例年約1100人が出場。今大会は先月15日に開会。バスケットボールやフライングディスク、水泳など、27日まで5日間にわたり奈良、橿原両市と田原本町で8部門が行われた。

陸上競技の開会式で選手宣誓する山本高久選手

2018.05.28   奈良新聞 Nara News Paper 

<障害年金>1000人打ち切りか 審査集約、戸惑う受給者

2018年05月29日 10時42分25秒 | 障害者の自立

 日本年金機構が障害基礎年金の受給者約1000人余りに対し、障害の程度が軽いと判断して支給打ち切りを検討していることが判明した。対象者には、特例的に1年間の受け取り継続を認めつつ、今年度中に改めて支給の可否を審査するとの通知が届いている。都道府県単位だった審査手続きが全国で一元化された影響とみられるが、受給者の間には「症状は改善していないのに困る」と戸惑いが広がっている。

 障害基礎年金は、20歳前から難病を抱える人や、国民年金加入者が障害を負った場合などに、年80万円程度を下限に支払われる。機構や関係者によると、通知を受け取ったのは1010人で、いずれも20歳前から障害がある成人という。

 1010人は2017年、症状に応じ数年おきに必要な更新時期を迎え、医師の診断書を提出した。機構は同年12月~今年1月、「障害基礎年金を受給できる障害の程度にあると判断できなかった」との審査結果を通知。ただし17年度は支給を続け、18年度に改めて審査した上で「診断書の内容が同様なら支給停止になることもある」と示した。

 1000人規模の支給打ち切りが過去にあったかどうか、機構は「データがない」と明らかにしていないが、経過措置を設ける通知を出したのは初めてという。厚生労働省幹部は「影響の大きさを考慮した激変緩和の意味もある。審査をし直した結果、継続が認められる可能性もある」と話す。

 背景にあるのは審査手続きの変更だ。以前は都道府県ごとにあった機構の事務センターが認定業務を担当し、それぞれ地域の医師が診断書をもとに審査していた。しかし、不認定の割合に地域差があると問題視され、機構は17年4月に認定業務を東京の障害年金センターに集約。審査する医師も変わった結果、不認定の割合が増えたという。

 機構の担当者は「審査業務の変更という特別な事情を考慮し、今回の診断書だけで障害の程度を判断するのは適切でないと考えた。対応は妥当だ」と説明する。

 【ことば】障害基礎年金

 20歳前や国民年金の加入時などに病気やけがで障害を負った人に支給される年金。障害の程度によって1、2級に区分される。年間支給額は1級が約97万円、2級が約78万円で、子どもがいれば人数に応じた加算がある。受給者は2017年3月末時点で約184万人。初診時に会社勤めなどで厚生年金に入っていた人には、等級区分が異なる「障害厚生年金」が支給される。

5/29(火)     毎日新聞


キスを手助け「添い寝介助」に見る「障害者の性問題」の本質

2018年05月28日 16時01分47秒 | 障害者の自立

 障害者が抱える「性」の現実とは何か。身体障害者の性に関する支援や啓発活動に取り組むNPO「ノアール」(神奈川県)の理事長で、脳性麻痺で重度障害もある熊篠(くましの)慶彦さん(48)は次のように話す。

「障害者の性はタブーにすらなってなく、共通の問題として認識されていない。そもそも、障害者は性の悩みを口にすることさえできません」

 昨年、ノアールはALS(筋萎縮性側索硬化症)とミオパチーという難病を患い、ほとんど身体を動かせないカップルの「添い寝介助」をサポートした。添い寝介助とは、自由に体を動かすことのできない障害者同士の身体を触れさせたりキスの手助けをしたりすること。

 当日は4人の介護スタッフが2人を添い寝させると、その場を離れ隣室で待機。出会って5年、それまで視線を交わすことしかできなかった2人は、わずかな時間だが、手を重ね、キスをすることができたという。熊篠さんは言う。

「普段、この2人にはそれぞれに介助者がいます。しかし、なぜその人たちに頼めず僕たちに相談に来たのか。そこに障害者の性が自律できない本質がある」

 介護保険制度において訪問介護(ヘルパー)サービスでは、利用目的が規定されている。例えば掃除や料理などは「生活援助」として、排泄や入浴介助などは「身体介護」として認められているが、性の悩みは規定されていない。性的サービスを頼むと「問題行動」のレッテルを貼られかねず、必然的に障害者は性の悩みを語るのは許されないと感じるようになる。仮に口にできたとしても、介護の現場で働く専門職には「性」の知識がないため困らせるだけだという。

「障害者と福祉の現場、この両輪が一緒に回らなければ、障害者の性は自律しない」(熊篠さん)

 ノアールに共感し添い寝介助をした、作業療法士の高橋由紀さんは障害者の性をこう話す。

「障害とはあくまでどういう機能がどう変化しているのかという指標。障害を持っているというだけで一概に性欲を否定されたら、とてもつらいと思います」

 介護福祉士で、ノアールの活動にも携わる辻本敏也さん(43)は、障害者の性が理解されにくい背景には、超え難い分断があるのではないかという。障害者に性欲がないと思っている人は、障害がある人を一人の人間としてではなく、「障害者という人」という、枠にはめて考えているのではないか、と。

「障害者の性ではなく、人の性の問題の中に障害を抱える人の性の問題もあると考えることが大事だと思います」(辻本さん)

 前出の米村教授は、障害者の性の自律には社会全体で向き合う必要があると説く。

「福祉の基本は、一人ひとりの問題に対応し生活を支援すること。同じ社会に生きる人に生じている障壁を取り除くことは、個人的な問題ではなく社会全体で支えなくてはいけない。そのためには、人間にとって性とはどういうものなのかを、まずは教育で教えることが必要です」

 性とは生きる根本だ。

 脳性麻痺で車いす生活を送るまゆみさんにとって、性とはエネルギー。恋をすると幸福感でいっぱいになり、「女」に生まれて良かったと思う。その性の問題を解消することは、わがままなことでも贅沢なことでもない。いつかまゆみさんは、気が強くて、必要な時は思いきり喧嘩ができる人と恋愛をしたいという。そして、こう話した。

「壊れるほど抱いてほしい」 (編集部・野村昌二)

AERA 2018年5月28日号より抜粋


「障害があっても好きな人としたい」性の苦悩抱える障害者たちの叫び

2018年05月28日 15時51分13秒 | 障害者の自立

 障害者の性は、タブー視はおろか性欲までも否定されてきた。だが、実情はそうした偏見とはかけ離れている。声なき声を聞いた。

 難病の「脊髄性(せきずいせい)筋萎縮症」を患う男性(39)が、性の悩みに直面したのは高校生のとき。24時間寝たきりで、動かせるのは顔の表情と左手の親指だけ。自分でマスターベーションはできず夢精するしかなかった。母親は何も言わず、汚れたシーツを替えてくれたという。男性は振り返る。

「恥ずかしかったけど、どうしようもできないので」

 次第に性欲は強くなったが、介助者にマスターベーションを頼めるはずもない。20歳のころ、知り合いの障害者に教えてもらいデリヘルを呼んだ。感激したのを覚えている。

 初めてのセックスは20代半ば。知人の障害者に教えてもらった風俗店に行った。以来、風俗店には3、4回。本当はもっと通いたいが、お金の問題や移動の困難さなどがある。今は2カ月に1度ほどデリヘルを呼ぶ。60分で1万5千円。デリヘル嬢がいる時は、介助者には席を外してもらうのだと笑う。お金で「性」を買うことに対してあまり深く考えたことはないというが、

「僕には、ほかに方法がない」

 内閣府の「障害者白書」(2017年度版)によれば、身体・知的・精神障害者の数は約859万人。複数の障害を併せ持つ人もいるので単純な合計にはならないが、国民の約6.7%が何らかの障害を有していることになる。

 しかし、障害者の性は「古くて新しいテーマ」だ。オランダのように「セックスボランティア」という仕組みがあり障害者の性サービスを自治体が補助している国もある。だが日本では、障害者の性についてのガイドラインもシステムもなく、もっとも私的な問題としてタブー視されてきた。人間らしく生きていくために必要な最低限度の性の健康と権利の確保という「性の自律」は、日本の障害者には保障されていない。

『福祉は「性」とどう向き合うか』(ミネルヴァ書房)の共著がある、淑徳大学総合福祉学部の米村(よねむら)美奈教授は言う。

「そもそも福祉への従事者を養成する学校の教育課程において、性のニーズやその支援について学生が学ぶ機会は、ほぼ皆無。しかも、支援の一環として行動すれば困難が予想される問題だけに『寝た子を起こすな』という考え方は、社会には依然として根強くあります」

 タブーの中に閉ざされた障害者の性は、健常者からは偏見の目を向けられてきた。かつて福祉や介護の現場では、障害者の性欲を否定する人すらいた。一方で障害者も、障害があるがゆえに、強く自己否定する傾向があったといわれる。

 脳性麻痺で車いす生活を送るまゆみさん(35、仮名)は、普通学校に通っていた中学・高校生の時、恋愛に対し「こんな私なんか」と思っていたという。

 両手足が不自由なまゆみさんは、できないことにサポートが必要だ。そんな自分を好きになってくれる人なんていない、と。

 見た目の印象から奇異な目で見られ、人を好きになるという当たり前の気持ちを抱くことすら否定されたこともある。中学生の時、健常者の同級生に恋愛話をすると、

「バリキモいんやけど。ガイジのくせに」

 と笑いながら言われた。ガイジとは「障害児」を意味するネットスラングで、蔑みの言葉だ。その時、何も言い返せず悔しい思いをしたというまゆみさんはこう話す。

「私だって恋心は芽生えてくるし、人を好きになるという気持ちを抑えることはできません。障害があっても好きな人とセックスしたい」

 一昨年、まゆみさんは自分を受け入れてくれるかもしれないと思う男性と出会った。だが、セックスの体位が制限されるまゆみさんに、男性は言い放った。

「しょせん、脳性麻痺やな」

 自分ではどうしようもできない部分、なおせない部分を言われ、苦しんだ。まゆみさんは、絞りだすように吐露する。

「障害者の性的な感覚は健常者の感覚と何ら変わりありません。障害者は、自身のどこかに困難を抱えてしまっただけに過ぎない人です」

 脳性麻痺で言語と運動機能に障害を抱える主婦の大畑楽歩(らぶ)さん(40)は妊娠中、年配の人たちから「身体に障害を抱えていても、ちゃんと赤ちゃんは育つのね」などと言われた言葉が忘れられない。「毎月の生理の処理が大変なら子宮を取っちゃえば」と言われたこともあった。障害者に対する社会の認識の低さに驚くとともに、無意識に人々の心に潜む「優生思想」を感じたという。

「それらの発言は無邪気なまでに悪気はなく、余計に暗澹たる思いが募りました」(大畑さん)

2018.5.27    AERA

AERA 2018年5月28日号より抜粋


文化財の住宅、障害者働く飲食店に 京都・長岡京

2018年05月28日 15時38分06秒 | 障害者の自立

 障害者支援に取り組む一般社団法人「暮らしランプ」(向日市)などはこのほど、京都府長岡京市調子1丁目の国登録有形文化財「中野家住宅」で11月、飲食店「なかの邸」を始めると発表した。店スタッフの障害者へ就労支援施設の平均を大幅に上回る工賃を支払うとし、おばんざいや酒の提供で観光の拠点化を目指す。

 江戸末期創建の主屋約190平方メートルのうち、座敷と縁側計約60平方メートルを客間に使う。営業は夜間を予定。地元産野菜を使ったおばんざいや府北部の海産物を用いた茶漬けなどを味わえる。長時間滞在してもらうため、竹箸やコケ玉を作るワークショップも催す。

 就労継続支援B型の施設として同法人が運営。計画では、夜間営業による高収益を見込み、現場で働く障害者10人へ同型施設の平均月額工賃の約2倍に相当する3万円を支払う。将来的に時給単価で最低賃金の水準を目指す、という。

 中野家住宅は長岡京市の所有。法人側で建物や庭を維持管理し、賃料を同市へ支払う。運営には日本財団が約約2400万円を助成する。同法人の森口誠代表理事(34)は「障害者の新たな働き方を提示し、フラットな視点で選ばれる店づくりを目指す」と話した。

「なかの邸」開店を前に、公開された国登録有形文化財「中野家住宅」。趣深い空間で夜の飲食を楽しめるようになる。

2018年05月27日    京都新聞