2007-0408-yis128
どこへともご存知なくて私を
ひとり都で思って下さる? 悠山人
○和泉式部集、詠む。
○詞書、「保昌に具して丹後の国へまかりしに、しのびてもの申す男のもとに」。第122歌に関連、藤原保昌についても同(2007年04月02日)。例によって、主語や時系列をぼかすのは、平安期和歌では常套手段なので、依拠本とはやや別の現代詠になっている。
¶しのびてもの申す男=和泉の「丹後下向以前、京都在住の時に忍んで語らった男、の意か。」(新潮版)
□和128:われのみや おもひおこせん あぢきなく
ひとはゆくへも しらぬものゆゑ
□悠128:どこへとも ごぞんじなくて わたくしを
ひとりみやこで おもってくださる?
2007-0408-yts321
青空に芽吹きしもののかがやくは
時を待ちたる花水木かな 悠山人
○短歌写真、詠む。
○しみじみと感じ取る、いのち輝き始めの季節。
□短写321 あをぞらに めぶきしものの かがやくは
ときをまちたる はなみづきかな
【写真】気が付いたら、周囲は女性ばかりだったキルト作品展。熱気の会場を出ると、そこには新芽の眩しい輝き。