哲ノート

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雨夜の裏田圃 -上野広小路亭 定席-

2019-08-24 23:54:34 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
先月行けなかった講談をいつもの広小路亭で…

「日本講談協会 定席」

毎月2日に分けて行われる定席。持ち時間もたっぷりあるんで、途中「切れ場」なくたっぷりと…堪能します。

 

開口一番は前座さんで「伊達の鬼夫婦」から「三方ヶ原の合戦」「越の海 出世相撲」とおなじみの講釈が続き、

ひさびさ鯉栄先生が「清水次郎長伝 羽黒の寛六」

女流講釈師で「啖呵」を切ったらこの人が…の鯉栄先生。

次郎長と寛六のやり取りを歯切れよくテンポよく、場内の観客をグイグイと話に引き寄せて展開します。(気風うが良いと、終わった後の余韻もいいですよね!!)

神田紅先生は、“やりたいネタ”が重なっちゃって、新作の「(芥川版)桃太郎」

中入りをはさんで、鯉風先生は以前拝聴した「赤穂義士銘々伝 神崎与五郎詫び証文」

何度聴いても「いい話」だよねぇ…目頭が熱くなりますよ、義理と人情だよね…いい話。

そしてトリは、阿久鯉先生の「雨夜の裏田圃」

“悪人”村井長庵のおぞましい計略と凄惨な情景、恨みからの亡霊まで…阿久鯉先生が淡々と講釈します。

吉原の裏田圃での凄惨な場面にむかうくだりは、“知っているからこそ”一言も聞き漏らすまいと、もう真剣モードです。

阿久鯉先生の「村井長庵」の役作りは、なんどか拝聴していますが、特に「悪人」「悪女」を語る演目は引き込まれますね。

「雨夜の裏田圃」を聴けただけで、今回の定席がピシッとひきしまりました。
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