いつも浪曲定席を拝聴している浅草木馬亭でおこなわれる、東家一太郎師匠の会「一会(いちかい)」を今回拝聴します。
歯切れが良くて人情のも熱い一太郎師匠が年一回“一期一会”とかけての「一会 -語り継ぐこと-」という名の企画興行で、今回で13弾目にあたります。
今回は「浅草と函館を浪曲でつなぐ」をテーマにして、そのなかで縁も由来もある“昭和歌謡界のスター”三橋美智也をクローズアップして「浪曲」「講談」「歌謡ショー」までの盛りだくさんな内容
亭内はご常連の方々・みちや会(三橋美智也)の方々、そして浪曲ファンで声・声援も出て盛り上がる中始まりました。
開口一番前読みは一太郎師匠のお弟子さんで東家一陽「一休婿入り」から、続けて一太郎師匠の浪曲で「五稜郭始末記 義侠熊吉」
幕末箱館戦争での活躍と生涯をかけた供養の様、その人生と人情を師匠が熱く熱く謳いあげ語り上げます。
中入り後は三橋美智也・箱館とのつながりの上での歌謡ショー、「星屑の町」を観客含めてみんなで熱唱
♬ 両手を回して 帰ろ 揺れながら 涙の中を たったひとりで・・・ ♬
唄ったことがない歌でもメロディーが流れると歌えちゃうんですよ、三橋美智也さんの歌は。(その場の雰囲気もあって、大きな声で歌い上げちゃいました)
講談は田辺凌天「山本琢磨」・・・坂本龍馬の従兄弟で、幕末逃げ込んだ先が函館、その函館での再起は・・・
最終演目はふたたび東家一太郎師匠で「北斗の星 三橋美智也」を・・・
三橋美智也さんの幼少期からの生い立ちと民謡との出会い、そして母との思い、歌謡界・民謡界で頭角を現し国民的スターへのし上がるまでの馴れ初めを浪曲の形で熱唱されました。
今回は浪曲はもちろん講談・歌謡ショーまで、いつもの定席とは違ってテーマに沿っての盛りだくさんな企画興行、
ただ客席に座って拝聴するだけでなく、いっしょに参加した心持ちで楽しめた「一会(いちかい)」となりました。