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生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展 -東京都現代美術館-

2022-06-18 22:15:29 | ちょっとそこまで。
「あっ、これは行かなきゃ・・」で前々からチェックしていた美術展が、“ちょっとアクセスが不便”な東京都現代美術館で行われているんで、スケジュールをあけて行ってきました。

地下鉄菊川駅からトコトコ歩いて10分あまり、話題の美術展なんで平日の昼間ですが“それらしい人”が多く歩いていて、予想通り来館していますよ・・・。

  

「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」

日本が海外に誇る特撮映画に大きくかかわり、影響を後世にまで与えた特撮美術監督である井上泰幸氏の一大個展です。

特撮映画の祖である円谷英二氏の美術スタッフとしてキャリアを積み頭角を現し、のちのち「特撮」という映画美術の世界を確立した井上氏の「仕事」を多くの資料とともに見る事ができます。

「ミニチュアではなく、本物を作る」という井上氏のコンセプトに基づき、美術作品のようなリアルで精密な作品群を作るための実地スケッチ・実地測量・作図から始まり、絵コンテ・セットデザイン・撮影技法など

展示されている豊富な資料が、その映画作品とともに紹介されており、とくになじみの映画である、ゴジラシリーズやウルトラシリーズなどの場面場面の作成手法・現場写真・作品の進行表などを興味深く見る事ができました。

  

個人的には「ウルトラQ」から「ゴメスをさがせ」のスケッチ画、「五郎とゴロー」の撮影手法。「クモ男爵」のセットデザインはもう感動ものでしたね。(これは必見です)

終盤には大きなスタジオに「空の大怪獣ラドン」の福岡岩田百貨店来襲のミニチュアセットが再現展示されており、その映画作品が大きなスクリーンで流れる中、映画そのものの緻密でリアルなセットを目の前にする事ができました。

円谷英二氏が特撮映画を確立してゆくなか、スタッフとして特撮美術というジャンルを作り上げた井上氏、さまざまな着想・発想からはじまり、リアルさを求めたキャラクターや映画セットを作り上げて、

日本のみならず海外にも多大な影響を及ぼした作品群を一堂に見る事ができる、とても有意義な特撮美術展でした。

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