図書館から借りた本 1月~6月
1.『夏を拾いに』
2.『見る技術』
3.『地拍子のすべて』
4.『Smoke line』
5.『江戸っ子の倅』
6.『天地明察』・・・・・江戸時代に天体の動きを日本で初めて数学的な観点から推察し、当時の暦を改革した人の読みもの。この人・・安井算哲はもともと囲碁の家を世襲する囲碁の達人なのだけれど、結局は囲碁の世界に生きることを選ばず、好きな算術でもって日本の暦を一新してその基礎を築いたとのこと。当時の暦というのは実生活に密着したもので膨大な利潤を得ることができた、大きな利権だったようだ。当然公家が占有していたけれど600年余りもただ踏襲してたので正確ではなかった。これに算哲は挑戦したのだ。武家と公家のメンツの争いに、関孝和など多彩な実在した有名人が登場し面白い。
7.『まかり通る』
8.『春の草』
9.『永遠のゼロ』・・・・・「ゼロ」とは戦闘機のゼロ戦のことだ。神がかり的な天才パイロットを主人公に、戦争の不条理を描いた文庫本。「御国の為に」という教育が徹底していたあの昭和の一時期、兵隊の生命に対する概念は、国の為に死することに何のためらいも、疑問も抱かせなかった。そんな中で確実に帰還してくる主人公。時には自己機のみのことも。周囲の誹謗中傷にもめげず、ひたすら自己の信念に従い敵機と戦闘を繰り返し帰還する。しかしついに特攻の命に服し、大空に散って行く。いくら人を教育しても根源に内在する喜怒哀楽は消すことはできないのだ。
10.『やる気のない刺客』
11.『草笛の剣』
大半が時間つぶしに終わったが、6と9は印象に残った。
2010年 1~12月
1.『あかね空』 2.『ハッピーリタイアメント』 3.『櫻守』
4.『食う寝る座る永平寺修行記』 (抜粋)ようするに道元の示す修行とは超能力や特殊な瞑想でもなくまた難行や苦行でもなく、日々の行いそのものの中に見出されるものなのである。そして目的と手段を二分しない。悟るための修行ではなく、そのひたすら修行していく姿がすなわち悟りだと考えた。したがってそれは何者かに委ねるものではなく、自分自身の心と体で成しとげなくてはならないのだ。 我見を捨て去る 自分が自分であることを捨て去りひたすら自己の無に徹し、長を敬い、長に従い、黙々と日々の務めを遂行する。しかしこんな風に頭の中で考えたところで、そう簡単にこの大切な自分を捨て去るなどということができるわけがない。ましてわれわれはすべての存在を自己という立場から考えるという近代西洋哲学の影響のもとに教育されてきた人間である。そこでその自己に縛られている人間を罵倒打ちゃくし、徹底的に打ち砕くのである。その人間が引きずってきた学歴や地位名誉財産そして人格までも、何もかもを一度ズタズタに引き裂き墜ちるところまで落とし、そうすることによってすべてを捨てさせるのである。師と弟子の関係は昔からとにかく物騒なものだった。棒でぶん殴り蹴り履物で頭をひっぱたく。しかしこれらの行為を「暴力」と判断し批判するのは早急すぎる。打ちゃくはすべて「暴力」と判断する前に、その打ちゃくについて、根底にある目的を見極めてから判断しなければならない。 永平寺の修行はわれわれには何も教えてはくれない。 この延々と繰り返される日々の中で、じぶんの心と体でつかみ取るものなのである。
5.『跡無き工夫』 6.『赤絵の桜』 7.『秘太刀馬の骨』 8.『凶刃』
9.『又蔵の火』 10.『暗殺の年輪』 11.『銭売り賽蔵』 12.『欅しぐれ』
13.『機長の告白』 14.『峠越え』 15.『楊家将 上下』
16.『日々・着物に割烹着』 17.『白日』 18.『杖下に死す』
19.『血涙 上下』 20.『独り群せず』 21.『黒人リズム感の・・』
22.『サッカーの敵』 23.『魂の酒』 24.『家族の言い訳』
25.『へうげもの古田織部伝』 26.『虚空のランチ』
27.『ノルウェーの森 上下』 28.『思い出すこと忘れえぬ人』 29.『旅人』
30.『ココ・シャネルという・・』 31.『グーグル秘録』 32.『KITANO par・・・』