ニコンD800とD800Eの発売日が近づいてきました。
デジカメWatchで『ニコンD800 D800E買うならどっち? 』というアンケートをしています。
どちらも驚異的な高画素、3630万画素CMOSセンサーを搭載。
解像度をさらに優先してローパスフィルターを無効化したのがD800E。
価格.comのクチコミ掲示板にも同じようなテーマがあり、見ていると意外に「D800E」を選ぶ人がいるようです。これは少し予想外でした。
(写真はCP+ 2012に出展されたD800)
◇悩ましいモアレ・偽色
D800Eの、ローパスフィルターを無効化した画像は、次元の違う世界かもしれません。魅力はあります。デジカメ特有のもやもやした感じがなくなればすっきりするでしょう。
その半面、ローパスフィルターによって防いできたモアレや偽色が発生するとすれば、これはちょっとかなわないという気持ちが強いですね。
モアレや偽色が出る可能性のある、規則的な細かい模様の被写体はいくらでもあります。
D800Eに向くとされる風景写真にしても、たとえば大和の風景。お寺の甍を入れれば、かなりの確率で瓦にモアレ・偽色が出そうです。もちろん、建築写真の対象になる都会のビル群は規則的な模様のオンパレード。
ファッション写真はまず駄目でしょう。ニコンのHPにわざわざその例が載っていますが、衣装の模様は偽色が出やすい。着衣の人物の入るもの――ポートレート、スナップ、祭り風景なども注意が必要。
ニコンも、モアレや偽色について詳しくないユーザーがD800Eを購入して、あとでクレームが来るのを危惧しているのか、HPで注意を喚起しているようです。
ネイチャーものなら大丈夫かというと、ランのような花の細かいしま模様、鳥の羽根…偽色が出ないとも限らないものはあります。
人工物のない山野の広い風景はまず大丈夫でしょうが、そうすると被写体がすごく限られてしまいます。
モアレ・偽色をソフトで修正できるとしても手間がかかるでしょうし…。
↑ CP+のニコンブースに展示されていた、D800での作例。すごい精細さでした。精細さを際立たせるような被写体でもありますが。
メモした撮影データは次の通り。
レンズ:AF-S NIKKOR 35mm F/1.4G
絞り:f16
シャッタースピード:1/125秒
ISO:200
ピクチャーコントロール:スタンダード
ホワイトバランス:オート
画質:RAW
実際に数多く使われてみないと、はっきりいえないことですが、CP+のニコンブースを見てきた印象では、超解像度の写真はD800で十分撮れるのでは、という印象です。
となりにD800Eの、図書館を写した作例がありました。これも確かにすごい。でも、両者にどの程度違いがあるかというと、よくわかりませんでした。
お金があればD800を買いますね。ついでに、上記データにある、ナノクリスタルコートの大口径広角レンズも欲しい。
そうすると、最安でも40万円越えますが…
ところで、28-300VR レンズキットが売り出されますが(高倍率ズームとのセットに賛否両論)、価格的に???も。
34―36万円という値付けが多いですが、楽天でレンズキット268,200円の表示が…。ボディだけの値段ですかね?。