インドのカメラコレクターが、ギネス世界記録を更新したという記事がDPREVIEWに出ていました。
インド・ムンバイの写真ジャーナリストでカメラコレクターのDilish Parekhさん。集めたカメラは4,425台! それまで自身が持っていた記録2,634台を更新したとのこと。
DPREVIEWの写真には、その一部である大量のカメラに囲まれご満悦のご本人が写っています。いわく「カメラは私の人生。それなしではいられない」。
世界にはすごい人がいるものです。
コレクションのほとんどはライカやフォクトレンダーなどのアンティークカメラ。最初は父から遺贈された600台から始め、25年以上かけて収集。よくそれだけ資金がありましたね…
コレクションの中でも印象的なカメラは、1934年製で1000台足らずしか存在しない「Leica 250」と、世界で最小・最軽量な35mmカメラのひとつ「Tessina L」だそうです。
はて、「Leica 250」とはどんなカメラなのか、興味が出たので調べてみました。
写真は 「Leica 250 Reporter」(ウィキメディア・コモンズより。Photograph by Rama, Wikimedia Commons, Cc-by-sa-2.0-fr)
特異な外観です。カメラの両側に長尺フィルムを収容する巨大なマガジンがついています。ライカのホームページ「製品の歴史」によると『1934年、10mのフィルムを装填して250枚の撮影を可能にする「ライカ250(通称リポーター)」を発売。スプリングモーターによるフィルムの自動巻き上げも好評を博し、ドイツ空軍偵察機の常用機となる』と書かれています。
軍用のほか報道用に使われたことが他のサイトで分かりました。
日経トレンディネットの連載「クラシックカメラの真髄」で、実際にこのカメラを所有している写真家の田中長徳さんが『コレクターが喜ぶレアアイテムです。(中略)990台生産されましたが、そのほとんどを報道関係者が使用していたこともあり、きれいな状態で残っているものはありません。』と解説しています。
「Tessina L」については、DPREVIEW からユーチューブにリンクしているので、興味のある方はご覧ください。
また、DPREVIEW の記事の出所「DNA India 」では、さらに詳しい内容が書かれています。
これらの記事を読みながら思ったのは、コレクターというのは、使う(写真を撮る)より、モノそのものに人並み外れて深い愛着を感じる人なんだな、ということ。
世の中には、結構こうした人が多いらしく、1,000点に及ぶカメラ、レンズ、アクセサリが海外オークションサイトebayに出品されたという話がITmediaに出ていました。
ebayのページを見てみると、なんと34,999ドルで売れたみたい!
いやはや、私にあり余るお金があったとしても、部屋をカメラで一杯にしようとは思いませんネ… せいぜい最新鋭機の数台もあれば十分で… (それこそ贅沢?)