このところ予想が当たらない感のある SonyAlphaRumors の噂なので、話半分に聞いた方が良さそうですが、本当ならビッグニュースになりそうなネタも出てきました。
『ソニーα7R II には曲面型センサーが採用される?』(デジカメinfo / SonyAlphaRumors )がそれ。
これ、めちゃくちゃ難しい話ですね。
カメラがレンズを使っている上で避けられない問題として「ザイデルの5収差」があり、そのひとつとして「像面湾曲」があることは、カメラ愛好家ならご存じのとおり。
「像面湾曲」は、レンズを通った光が焦点を結ぶ面が平たんではなく湾曲していること。
人の網膜は湾曲しているので何の問題もないのですが、フイルムやイメージセンサーは平面なので、現在市販されているどんな高級レンズでも中心部でピントが合っていても、周辺では多少ボケています。
像面の平坦性(周辺部でも解像力が落ちない)を誇示したのが、ツァイスの「プラナー」で、以来、周辺部の解像度を競うレンズメーカーの戦いが続いています。
この発想を転換して、レンズを通った光がどうしても湾曲した面に焦点を結ぶなら、湾曲したイメージセンサーで光を受け止めたらいいのではないか(人間の網膜のように)、というのが曲面型センサー。
ソニーの特許では、曲面型センサーを簡単に造る方法も出されています。お椀のような曲面型センサーをいちいち造るのは面倒ですが、平面のセンサーをお椀型の金型に乗せ、間の空気を抜くことでピタッとセンサーを金型の曲面に貼りつかせる…
まあ、そう簡単にいくものかどうか分かりませんが、ソニーはやる気のようです。
ここまでは比較的簡単な話。
問題は、曲面型センサーを搭載したカメラは、平面のフイルムやセンサーに合わせて設計されてきた従来のレンズが使えないのではないかということ。
ただ、レンズ一体型のカメラならそういう思い切ったことができるだろうという噂でした。
たとえば「RX1 」の後継機とか。
「RX1 」の後継機から始めるのが普通では… とみんな思っていたところへ、今回の噂!
「ソニーα7R II (仮称)」は、最新型の「α7 II 」の高画素モデルになると思われる、レンズ交換型の35mmフルサイズカメラ。
ということは、色々な交換レンズ(FEレンズ)が使えなくてはなりません。
これまで市販されてきたレンズは、それぞれ像面の平坦性が微妙に違うはず。それをどうやって曲面型センサーに合わせるのでしょうか…
頭がこんがらかって、わけが分かりません。
いったいソニーはどんなカメラを出そうとしているのか。
とりあえず、注目です。
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