つれづれ写真ノート

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ソニーカメラ好調

2015年12月03日 | カメラ

「欧米、ミラーレス不毛の地」は過去の話

ソニーのミラーレスカメラが好調だそうです。

日経産業新聞の連載「ソニー転生 イメージングで拓く」の第1回(11月25日付)が面白く、興味を持って読みました。(記事の内容は海外の噂サイト SonyAlphaRumors にも転載)

 

ミラーレスは、一眼レフデジタルカメラからミラーやペンタプリズム(or ペンタミラー)を省き、小型軽量化したレンズ交換式カメラ。

日本では早くから人気を集める一方、欧米では一眼レフが強く、ミラーレスはあまり売れないというのがこれまでの通説でした。

しかし、どうも風向きが変わってきたようです。

 

日経産業新聞「ソニー転生 イメージングで拓く」の記事によると、

『ベルリン市内のカメラ販売店「フォトメイヤ―」。来店客がカウンター越しに店員とじっくり話し合いながらレンズ交換式デジタルカメラを品評している。人気を集めるのはミラーレスだ。販売員のカール・クロールさんは「最近では売り上げの6割をミラーレスが占める」と話す。』

『業界推定では15年のドイツのミラーレス市場(台数ベース)は12年比で約2・5倍、米国でも約1・8倍に伸びる見通し。このミラーレスの「覚醒」を促した要因はソニーだ。』

『「ソニーが開発したフルサイズの画像センサーを載せたミラーレスの登場はインパクトが大きかった」。独カメラ販売大手のフォトマックスのレイナー・マーチン社長は転機をこう分析する。』

 

つまり、「α 7 」シリーズですね。これが、欧米のミラーレス市場を押し広げたというわけです。

「α 7 」シリーズの新モデルのひとつ「α 7R II」(ソニーのページより)。約4240万画素、35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを搭載。小型・軽量なのに、高解像度、高感度性能、高性能AFを兼ね備えたカメラ。

 

「α 7 」シリーズの影響で、ほかのメーカーのミラーレスも売り上げを伸ばしているようです。

 

今年の「ベストカメラ」にも

日本カメラ12月号に『今年「最高!」だと実感したカメラ』という特集が出ていました。

同誌の執筆陣15人に聞いた結果、ソニー「α 7R II」とオリンパス「OM-D E-M1 」が同率で1位。

ソニー「α 7R II」を選んだ1人、山田久美夫氏は、

『激しい動きモノを撮らない限り、あらゆる面から考えて、いま現在、最良の選択。フルサイズで、しかも常時持ち歩けるほどコンパクト。42メガの解像感は凄いし、裏面照射だけに高感度性能は24メガの「α7II」を凌駕。AFも十分に高速だし、連写も秒5コマあれば十分。ファインダーの見えもいいし、バッテリーがUSB充電できるので、とにかく安心。一眼レフやライカMマウントレンズも使えるし、欠点もない。ネックはレンズシステムと価格かな?』

と、ほとんどベタ褒め。

 

まあ、価格はボディーだけで40万円前後しますが…

それと、個人的にはデカいレンズが気になっています。

「α 7 」シリーズは、ボディが小さいのが魅力。欲しいですね~

その割に、レンズは大きいものが多いような。写真はソニー「α 7II」に「FE 90mm F2.8 Macro G OSS」を付けたところ。すばらしい解像度と、ボケが美しいマクロレンズですがね…

 

増えるソニーのシェア

さきの、日経産業新聞「ソニー転生 イメージングで拓く」の記事には、参考として「2014年のレンズ交換式カメラの世界出荷シェア」というグラフが付いていました。アメリカの調査会社IDC のデータによるもの。そのまま引用するのも何なので、同じデータをもとに当ブログで円グラフを自作してみました。

 

 

 

これを見ると、キヤノン、ニコンの2強が依然強く、変化はわずか。ただ、ソニーとその他のメーカーが若干伸び、ニコンが減らしているのがわかります。

また、これは台数ベースのグラフですが、ソニーは台数よりもむしろ高価格路線による収益性を重視。

上記の日経産業新聞によると、

『フルサイズ機におけるソニーの市場シェア(金額ベース)は15年時点で2年前に比べ、ドイツで約5倍、米国で約7倍に伸びたと推定される。』

とのこと。

ソニーはミラーレスで結構もうけているようです。

 どうりで最近、「α 7 」シリーズの後継機を相次いで発売、元気がいいわけです。

 

ニコン、キヤノンはどうする?

このグラフを見ていると、ニコンは、このままではいけないのでは、という気になります。

「Nikon 1」シリーズ(1インチセンサー)だけでなく、もう少し大きめのセンサーを搭載した高級ミラーレスがあっていいのでは、と前から思っていました。

そこへ、「オオッ!」と思うような噂がデジカメinfo に。

ニコンがサムスンからNXの技術を買収して新しいミラーレスシステムを開発?』

出所はMirrorless Rumors

デジカメinfo から引用させてもらうと、以下の通り。

・ニコンがサムスンNXの技術を取得する:  先週サムスンのソース達と「サムスンがカメラ事業を止める」という噂について話をした。彼らは、サムスンがカメラの販売を止める理由を教えてくれた。ニコンは全てのサムスンNXの技術を取得する。この買収は1月のCESで公にされるかもしれない。サムスンが、重要な記者発表を行うと聞いている。

・ニコンが計画していること:  ニコンが、サムスンNXのリソースをプロフェショナルミラーレスシステムを発売するために使用するだろう。ここで述べている「リソース」には、サムスンのセンサー技術、動画技術、そして画像処理エンジンが含まれている。

・ニコン、ソニーとセンサー:  サムスンのソース達は、ニコンの優先事項はソニーの本格的な対抗機を開発することだと明言している。そして、これを実現するために、ニコンはサムスンNXの技術を買収し、新しいセンサーの事業提携をする決断をした。サムスンのセンサーは、ソニー以上ではないにしても、ソニーと同じくらい良いことで知られている。このセンサー技術がニコンの新しいミラーレスシステムでのみ使用されるのか、一眼レフでも使用されるのかは、まだ不明確だ。

・これから起こることのまとめ
 1)サムスンは、NXの販売を止める。
 2)ニコンは、サムスンが開発したNXの技術を買収する。
 3)ニコンは、サムスンと強いパートナーシップを締結する。サムスンはセンサーの開発を続け、ニコンにセンサーを販売する。
 4)ニコンは、サムスンから獲得した技術をベースにした新しいプロフェッショナルミラーレスシステムを発売する。

 

サムスンがデジカメから撤退するという話は聞いていましたが、その「受け皿」がニコンとは!

どうも、サムスンのソースからの情報の感じもしますが、ありうる話。

ニコンファンの歓迎とも悲鳴ともつかないコメントが100件以上、デジカメinfoに殺到しています。

 

個人的には、キヤノンユーザーですが、ニコンの高級ミラーレスが出るとしたら、かなり魅かれるものが…

実現するかどうかは別にして、注目したい噂。来年1月に公になるかも… とあります。

 

一方、キヤノンのミラーレスはというと、当分、エントリー向けの「EOS M」シリーズ(APS-Cセンサー)に力を入れていく感じ。

キャンペーンもやっていますしね。

ですが、以前に真栄田専務が漏らした言葉がずっと心に引っかかっています。

『交換レンズは「群」として拡張します。EFレンズに新しく1本のラインを加えていきたい……今はこれ以上は言えません、これ以上聞かないでください(笑)。』 (2014年12月24日、デジカメWatchのインタビューで真栄田専務)

キヤノンEFレンズの新しいラインとは何?

もしかして、高級ミラーレス用のレンズではないの?

そんな気もするし、あるいはそうでないかも… 

 

どうなるでしょうね。