5月21日(月)の朝、日本の太平洋側の広い地域で、 金環食(金環日食)が観測できます。
国立天文台の金環日食のページや、天文ファンのサイト「2012年5月21日は金環食(金環日食)を見よう!」が詳しい情報を提供しています。
日本国内で見られる金環食は1987年9月23日の沖縄以来25年ぶりとか。次回も2030年6月1日に北海道と、18年先になります。非常に珍しい天体ショーです。
しかも見られる範囲が広いのでたくさんの人に可能性があります。九州、四国、近畿、中部のそれぞれ南部、関東地方など広範囲で観測でき、とくに東京は中心食線(日食帯の中心線)が通るため、完全な(真円)金環食が見られます。
金環食が観測できる代表的な都市と大体の最大食時刻(「2012年5月21日は金環食(金環日食)を見よう!」による)
•鹿児島 … 7:22:10頃
•高知 … 7:26:46頃
•大阪 … 7:29:52頃
•名古屋 … 7:31:35頃
•静岡 … 7:32:13頃
•東京 … 7:34:33頃
•水戸 … 7:36:22頃
惜しいのは平日の通勤時間帯ということ。当日、勤務を休めない人は、駅や通勤途上で日食グラスをかけてながめることになるのでしょうか。
大手カメラ店などではすでに日食グラスを店頭に並べています。
値段はそれほど高いものではないのですが「当日、晴れるといいけどねエ~」と思いながら、買おうかどうしようか、迷っています。
ビクセンの日食グラス
安全性などの面から、天文ファンのサイトおすすめ。
アマゾンで1,499円(3/10時点)
他のメーカーから、もっと安いものも色々出ています。
昔やったようにススを付けたガラスや下敷き、サングラスで金環食を見るのはやめたほうがよさそうです。目に悪い影響を与える可能性があるとして、メーカーが注意を呼び掛けています。
一方、カメラで撮影するのに必要なフィルターも販売されています。
マルミの太陽観測用NDフィルター DHG ND-100000。
横浜のCP+ 2012でも展示されていました。
口径58mmと77mmがあり、口径が合わない場合はステップアップリングを使用。
ケンコー・トキナーでは、減光フィルターとして光量を10万分の1にする角型の「Pro ND100000」、光量を1万分の1にする角型の「Pro ND10000」を用意。
光量を400分の1にする丸型の「ND400」を2枚重ねて使用する方法もあるそうです。
撮影するときは、ファインダーで直接太陽を見ることのないよう十分に気をつけ、デジタルカメラの場合、液晶画面を使用したライブビュー撮影が良いとのアドバイスも(ケンコー・トキナーのページ)。
太陽の写る大きさについても考える必要があります。
太陽は撮影レンズの焦点距離の約1/100の大きさに 写るとされていて、35mm判のフィルム又は撮像素子(約36×24mm)に直径10mmで写しこむには約1000mmのレンズが要る計算になります。
こんな超望遠レンズを持っている人は少ないでしょう。
天文ファンなら望遠鏡を使うでしょうし、一般にはフルサイズカメラより、撮像素子の小さなカメラ、APS-Cサイズの一眼レフや高倍率ズームのコンパクトカメラのほうが適しているかもしれません(フィルターがつけられる機種)。
今年は、6月6日午前に、金星の日面通過(金星が太陽面をシルエットで通過)という珍しい現象もあり、2度も太陽を見上げることになりそうです。
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