◇ファッションで選ぶ
ある量販店で女性客が熱心に見ていたのはライカのコーナー。
「これじゃなくて、○○の方がいいんだけど」「そうよね、こんなのクラシックじゃないわね」
陳列台に並んでいるのは、普通の人が買える一眼レフよりひとケタ違う数字。
そうか…と思いました。
つまりブランドファッションなのです。
これが、富士フイルムのFinePix X100が売れた理由ではないでしょうか。ライカそっくりの外観。その中身がお粗末ではどうしようもないですが、すごく優秀。それなら買いたい。
中高年のこだわり性向を狙った、“ビンテージ”製品が増えてきました。カメラも最近なぜか懐古趣味的な機種が次々に。
はっきり言うと、私はそういう流れはどうかなと思います。
木村伊兵衛さんはライカが気に入って、いつも磨いていたそうですが、それは当時ライカが機動性と品質の両面を満たしていた最新のカメラだったからです。決して時代遅れのブランドカメラではなく、時代に挑戦していたカメラだったからです。
でも今の日本のカメラは、とっくの昔にライカをしのぐ性能と世界シェア。
レンズについても、ツアイスのT*(ティースター)というコーティング技術はすばらしいのでしょうが、もはや日本のレンズはツアイスに匹敵する品質でしょう。
ブランドや外観より、性能面での革新性こそカメラの魅力では…といえば、あまりにも当たり前のことですが。
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