◇安くても高性能
「シンデレラレンズ」といわれる、コストパフォーマンスに優れたレンズを試してみました。
キャノンのEF50mm F1.8 II 。
コンパクトで、しかも高性能。
愛用しているタムロンのAF 28-300mm 3.5-6.3 XR Di VC LD Aspherical[IF]Macro(左)と比べるとその小ささが分かります。
◇素晴らしい明るさ
日曜日で賑わう大阪・ミナミのなんばパークスへ。
絞り優先AE (F1.8 シャッター速度1/4000秒)ISO感度100
日中、絞り開放にすると、シャッタースピードはなんと1/4000秒に!
レンズが明るすぎて… NDフィルターがいるのか!(冗談です)
こんな体験は初めてです。F1.8 あるいは1.4という明るさは、撮る人に新たな可能性をもたらすのではないかと思います。
絞り値とシャッター速度の選択肢のなんと広いこと。今から思えば、F3.5とか、5.6とか暗い世界で生きてきたのだなあ…
レンズの明るさ、それだけでもこのレンズはものすごい値打ちがありますよ。
絞り優先AE (F5.6 シャッター速度1/100秒) ISO感度100 露出補正 +1
なんばパークスは花と緑のあるファッションストリート。
しばし花のスナップをご覧ください。
絞り優先AE (F1.8 シャッター速度1/4000秒) ISO感度100
絞り優先AE (F1.8 シャッター速度1/125秒) ISO感度200
これは花屋さんです。快く撮影をOKしてくれました。
絞り優先AE (F1.8 シャッター速度1/250秒) ISO感度200 露出補正+2/3
可愛いいミニブーケです。色がしっかり乗る感じですね。
◇ズームの方がボケるのはなぜ
レンズの比較をしてみました( 画像をクリックすると拡大します)。
EF50mm f/1.8 II
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TAMRON AF 28-300mm f/3.5-6.3 |
いずれも絞り優先AE (F8.0 シャッター速度1/400秒) ISO感度100
単焦点レンズは背景がボケるのが特長のはずですが、比べてみるとズームレンズの方がボケていました。
タムロンの描写がソフトなのは分かっていますが…どうもよくわかりません。
◇欠点もあるが暗所に強い
絞り優先AE (F1.8 シャッター速度1/4000) ISO感度100
ボケが美しくないと言われているEF50mm F1.8 II。とくに右上のボケが美しくありません。これでは、花の写真として全くだめですね。
いわゆる二線ボケというのか、ぼんやりとはボケず、輪郭が目立ちます。
絞り優先AE (F1.8 シャッター速度1/400秒) ISO感度200
点光源のボケですが、やはり輪郭が気になります。
絞り優先AE (F2.2 シャッター速度1/250秒) ISO感度200
絞りこむと、絞りが5枚羽根なので、ボケも5角形に。
(高級レンズは8枚羽根などにして、ボケを丸くしています。このあたり、差が出てきます)
だんだん見方が辛くなってきたところでランチタイム。
絞り優先AE (F8.0 シャッター速度1/15) ISO感度400
イタリアンのブッフェ。かなり暗い店内でしたが、これぐらいの露出で撮れるなら楽な方です。これまでなら絞り開放、ISO1600程度でしか撮れないことが多かったので。
F1.8のレンズは偉大ですね。
絞り優先AE (F1.8 シャッター速度1/320秒) ISO感度200
こういうアンダー気味の被写体も写す気になります。
絞り優先AE (F8.0 シャッター速度1/30秒)ISO感度200
なんばパークス、キャニオンストリート。
絞り優先AE (F8.0 シャッター速度1/60秒)ISO感度400
モデルの藤井悠さんが出演、ファッションについてのトークショーがありました。
「撮影禁止」だったのですが、要するにパブリシティの問題でしょうから、これぐらい離れて撮ればいいでしょう。
◇試してみた感想
(あくまでAPS-Cカメラでの感想。フルサイズ機ではまたかなり写真の印象が変わるでしょう。たとえばボケはもっと大きくなると思われます)
- レンズの明るさが何よりのメリット
- 暗いところでの画像の調子はいい
- カラーの色乗りが良い(乗りすぎる感じも)
- 全体的に画像はシャープ
- 背景のボケに柔らかさがない(2線ボケ)
- ヌケの良さは背景が大きく影響(2線ボケの目立つ背景ではダメ)
- AFは超音波モーター(USM)ではないので、ジ―ジ―という音がする
- 合焦はさほど遅くないが、「迷う」場合がある。暗いところではピントが甘い傾向。
- プラスチック製の外観がチープに見える(私自身は気にならない)
- 軽くて扱いやすい
EF50mm F1.8 II――欠点も把握した上で使えば、いい絵が撮れそうなレンズです。
解像度については完全に確認しきれてないので、たとえば三脚立ててライブビューでピントを厳密に合わせたら、どこまで解像するか――そんなことも考えさせるレンズ。まだまだ使う楽しみがあります。それから、逆光の場合どうか、まだ試していません。
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撮影カメラ EOS Kiss X4 (レンズの写真はリコーCX1)
ピクチャースタイル スタンダード
ホワイトバランス オート(レストランの写真は「白熱電球」)
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