春夏秋冬コツコツ手織

日々黙々と、つくる手織りの帯は博多織
庭に元気をもらって、春夏秋冬コツコツ手織り

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新柄の帯の準備

2010年09月10日 | 手仕事
図案を考えるために、織りを休んでいた8月。
形になった図案は4柄で
一柄目となる帯の糸を、「染め」に出したのは昨日の事。

昨年もそうでしたが、一年に織り上げられるのは5柄がやっとです。
と言っても、一柄につき5本織り上げているので
5柄と言っても、帯で言えば25本くらいになります。

図案を描き、意匠・紋紙、整経、仕掛け、糸繰り、管巻き・・・と
大事な作業はたくさんあります。
機(ハタ)に座って織るのは、最後の仕上げ。

<意匠>

機械の備わった機であれば、柄のデータは
「紋紙」ではなくフロッピーを使います。
私の場合、使っているのは昔ながらの「紋紙」ですので
フロッピーのように、パソコンを使っての修正がききません。

織りの本番に入る前に、「試し織」ができれば
気になるところは修正できますし
安心して本番の織りに入れるのですが
柄のデータを彫って使う「紋紙」では
一柄分をまるまる彫ってもらっているため、試し織りができません。
(修正や間違いがあれば、もう一度彫りなおしてもらうことになります)

そのため、「紋紙」を作る前には、織り上がった時の事を考え
何度も図面上で、確認と修正を繰り返しています。


本番に入る前に、「試し織り」をする事ができないため
新しい帯の「織り」に入ると、いつもドキドキ、緊張します。
織り上げるまでは、織り手にもどんな帯になるのか
はっきりとは分からないのです。

新柄の帯の「織り」に入れるのは、9月下旬となりそうです。
日々、ドキドキが増していく中
不安を払いのけ、織りの準備をしています。