やっと織り上げた袋帯の表。
すぐにでも広げて確認したいところだけど
織り機から切り下ろすのは、色々あって2週間後。
織り上がりがどうなのか、気になりつつも
そのまま裏面の帯の試し織り。
織り上げた表の帯に問題がなければ
2月中頃から、袋帯の裏面に入ります。
博多織の実演に使う糸の「糸繰り」開始。
少々地味目な鶯色。
春らしい色にしたかったけれど
汚れやすい薄い色は
実演では使わないようにしているので
ウグイスの色で気持だけ。
わずかでも、春っぽさが出てくれると嬉しいんだけど。
帯の色は、セルリアンブルーやピーコックブルー
ターコイズブルーといった、緑味を帯びた綺麗な青。
心を落着かせるブルーは
なかなか進まない織りの疲れを癒やしてくれます。
青の効果で気持も穏やか。
好きな青です。
庭を探せば、いつもの場所に蕗の薹。
春を告げる山菜です。
せっかく見つけたフキノトウだけど
いつもより喜びが少ないのは暖冬のせい。
寒い寒い冬があってこその、春の香りと春の苦味・・・・。
まっ、でも、年に一度の春の味。
今年は、ふき味噌にしようかな。
芹 なずな 御形 はこべら 仏の座
すずな すずしろ これぞ七草
すずな すずしろ これぞ七草
七日の朝は、七草粥。
今年はお店で買った七草セットに
朝採りの庭野菜、大根と蕪
スズナ、スズシロを加えて具だくさん。
体に染み込む優しいお粥で、無病息災。
この一年、皆が健康に過ごせますように。
新しい帯の試し織り。
こんな感じも良いかもしれない・・・で
いよいよ本番、スタートです。
まずは袋帯の表から。
時間がかかりそうな表柄。
しばらく織りに専念です。
今年最初の帯は、袋帯。
新しい糸に掛け替え
糸繰り、糸合わせ、管巻きなどなど
いつもの作業のくり返し。
新しい帯は、湖や火山を描いた帯で
表柄は、世界で10番目に大きなニカラグア湖。
琵琶湖の約12倍
ラテンアメリカで2番目に大きな淡水湖の帯。
カリブ海の島国「グレナダ」の袋帯。
イギリス連邦王国の一つで
香辛料の生産が盛んなスパイスアイランド。
帯の表柄は、国旗にも描かれているナツメグの実。
裏面には、カカオの実を。
色とりどりの香辛料をイメージした
明るい縁取りが特徴のの袋帯です。
※世界196ヶ国の国をイメージした「着物と帯」を制作するという
KIMONOプロジェクト「イマジンワンワールド」の帯
ひんやりと澄んだ空気に、眩しい朝日。
この冬初めての冬らしい冷たい朝。
吐く息が白いのがちょっと嬉しい。
明けましておめでとうございます。
笑顔あふれる素敵な年となりますように。