グッドぐんま 2

ぐんま大好き! 群馬のちょっとイイものや身近な自然を再発見

オオタカ

2008年10月09日 21時41分31秒 | バードウォッチング
今から少し前、先月下旬のことですが、前橋市内の住宅地に近い林で数日の間に続けてオオタカの若鳥を見ました。

一度目は林の中から鳥が争っているような声が聞こえたので覗くとオオタカの若鳥が地面に。


私に気づくとすぐに飛び立ってしまったのですが、証拠写真は押さえました(^_^)v



二度目は最初に確認した場所のすぐそばでカラスがやけにうるさく騒いでいるので、何だろう?と上を見上げると、松の樹上にオオタカが・・・。

最初に見た個体と同じだと思います。
オオタカはカラスを獲物にすることもありますが、相手が大勢では分が悪い・・・。しかも経験不足、腕力?不足の若鳥では多数のカラスに勝ち目はありません(^^;)



オオタカの幼鳥は8月頃に親から独立します。私が見た個体は今年の夏に巣立ったばかりだったのでしょう。カラスの嫌がらせに負けずに強く生きて欲しいですね(^^)

オオタカの獲物はキジバト、ドバト、ムクドリ、カケス、コジュケイなどの鳥類。里山森林生態系の頂点に君臨する猛禽です。
大きさはカラスくらいでワシタカ類の中では中型です。大型ではないのになぜ「大鷹」という名前になったのか?
オオタカの成鳥は羽の色が青灰色であることから「蒼鷹(アオタカ)」と呼ばれ、それがオオタカに転じたという説があるそうです。

また、人の身近にいて、狩りも上手なので、大昔から鷹狩りのタカとしても使われてきました。
6世紀末に築造された太田市のオクマン山古墳からは鷹匠の埴輪が出土しています。

オオタカは環境省の現在のレッドリスト(2006年12月公表)では準絶滅危に指定されていますが、以前は絶滅危惧II類でした。(ランクダウン)
群馬県のレッドリストでは準絶滅危惧(県内で、存続基盤が脆弱な種)とされています。

2005年12月に環境省が発表した「オオタカ保護指針策定調査の結果」では、全国のオオタカの繁殖個体数は少なくとも1824~2240羽であるとしています。(幼鳥、繁殖に参加していない個体は含まず)

最近、オオタカの個体数は増加しているとも言われてます。特に本来の生活場所である林内やそこに隣接する農耕地などを離れ、都市近郊の公園や神社等でドバトなどを狙う“都市型”のライフスタイルを持つオオタカが増加しているとか。

里山の生き物たちは、人の生活に直接的な影響を受けやすいですが、都市型オオタカの増加は野生動物のしたたかな戦略なのか、生きるためのやむにやまれぬ選択なのか?
判断が難しいところだと思います。




オオタカについて詳しくは↓
  Yachoo! オンライン野鳥図鑑
  EICネット
  NPO法人 オオタカ保護基金