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イナゴの死の謎が解けた!  ぐんま昆虫の森

2008年10月14日 22時04分07秒 | ぐんま昆虫の森
先日の日曜日の午後、ちょっと気になることがあったのでぐんま昆虫の森へ。

気になることというのは、10月7日の記事で紹介したセイタカアワダチソウにしがみついて死んでいたコバネイナゴです。
虫が死ぬときには力尽きて地面に落ちるのが普通だと思うのですが、先日見つけたコバネイナゴは茎にしっかりと止まっていたのです。
昨年、やはり昆虫の森で見たヤンマタケに冒されたカトリヤンマと似た死に方だったので、もしかするとこのコバネイナゴにもキノコが生えてくるのでは? と思ったわけです。

目的のコバネイナゴの死体は1週間前と同じ場所にありました。

しっかりとしがみついていますが、体の外観には変化がないようです。
キノコの寄生ではないのかな? 念のため、その周辺を見てみると・・・

あれっ? ここにも同じような死骸が・・・・


ここにも・・・


ちょっと見ただけで同じ死に方をしているイナゴが2個体も見つかりました。
なんなんだ、これは?
コバネイナゴの死に方は、これが普通なの?????

よく分からないので、別館のフォローアップ学習コーナーで質問してみました。
(フィールドで感じた疑問点などはこのコーナーで質問したり、自分で調べたりすることができます)
スタッフの方によれば、これはエントモファガ・グリリというカビの一種に冒されたことが原因ということでした。
(バッタの死に方について教えて!という変な質問に丁寧に回答してくださったスタッフの方、ありがとうございました)

このカビに冒されたバッタは植物の上の方へ登り、茎などにしっかりとしがみついたまま息絶えてしまいます。

1986年(昭和61年)、鹿児島県の馬毛島で日本では希にみる「飛蝗」と呼ばれるトノサマバッタの大発生がありました。
このときは大量発生したバッタにエントモファガ・グリリが感染し、翌年には大量発生が終息しました。自然界では生物の相互作用によって、うまくバランスをとる仕組みになっているのですね。

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