グッドぐんま 2

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かんな川水辺の楽校  カワラバッタや樹液に集まる虫など

2011年07月31日 20時21分26秒 | 自然観察
昨日かんな川水辺の楽校のつづきです。鬼石公民館主催のこども体験クラブ 水生動物の観察会のおまけ、陸生昆虫の観察編。

カワラバッタ

ふつう、バッタの仲間は草の多い場所に棲んでいますが、カワラバッタが好むのは、草が少なく石がゴロゴロしている礫河原です。
元来、河原(高水敷)は、河川の撹乱作用(洪水)の影響を強く受け、不安定な場所です。川の流れに近い部分には出水時に植生や砂が流され、荒い礫が残ります。しかし、ダムなどで流量が調整され、河川の撹乱作用が弱まると、河原一面に植物が生い茂り、カワラバッタの生息場所がなくなってしまいます。また、河川の中流から下流では河川敷にゴルフ場や運動公園が造成されることが多く、これらの原因でカワラバッタは全国各地で生息域、生息数が減少しています。群馬県動物レッドリストでは絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。

各都県のカワラバッタのレッドリスト登載状況
 絶滅:鳥取
 絶滅危惧Ⅰ類:群馬、神奈川、京都、大阪、兵庫、島根、岡山
 絶滅危惧Ⅱ類:山形、東京、石川、三重、広島、山口、
 準絶滅危惧:岩手、埼玉、福井、滋賀、奈良、高知

カワラバッタは河原の忍者

カワラバッタは河原に転がっている石そっくりの体色なので、じっと動かないでいるこのバッタを見つけるのは容易ではありません。
カワラバッタを探す時には、まずは河原をゆっくりと歩きます。すると足元からカワラバッタが飛び立ちますので、その着地点付近を注意深く探します。カワラバッタは着地後にうろうろと動き回ったりしませんので、着地点がわかっても意外と姿が見つけにくいものです。

河原に立っているクヌギには樹液を求めてたくさんの虫たちが集まっていました。


カブトムシ


カブトムシ女子会?


カナブン


カナブンの体色はバリエーションが豊富


シロテンハナムグリ


ゴマダラチョウ


アブラゼミ

日本では一番身近なセミと言ってよいと思いますが、アブラゼミのように翅に色がついているセミは、世界的に見ると非常に珍しいそうです。

キマワリ


キリギリス(ヒガシキリギリス)

キリギリスは現在大きくヒガシキリギリスとニシキリギリスに分かれ、さらにその中でいくつかに分類されているようですが、未だきちんとした種の分類はなされていません。

キリギリスは草も食べますが、主食は昆虫。


ショウリョウバッタ


オオカマキリ

まだ幼虫ですが、もう成虫と同じくらいの迫力がでてきました。


前脚の付け根の間が黄色いのでオオカマキリと判断(チョウセンカマキリはもっと赤っぽい)しましたが、幼虫でもこの判別方法でよいのか知らん?

ナガコガネグモ

危険を感じると、網をゆさゆさと揺すって威嚇します。

ヤブカンゾウ



さて、今回の観察会に参加した子供たちに、「今日の観察会はどうだったかな? 面白かった?」と訊いたら、元気よく「うん、カブトムシが見られたのがよかった!」だって。
カブトムシは観察会の主目的ではなかったのだが・・・・。
子供たちには、カブトムシと比較すると、他の生き物は影が薄くなってしまうようです。
まっ、しょうがないね (^^;)