訪ねあてた鎌倉さん宅は立派。ご夫婦が二人で暮らしていると。
結婚をして40年。その折にこのアガベが大変に珍しい花だと知人にいただいた。その時はもう45年育てられていた花だ。
それからだと85年の歳月が。
まったく100年に一度しか咲かぬ花だ。
地方新聞に載り、テレビの取材も、、、
このご夫婦でなければ、ここまでの観察記録も、、、
何枚にもわたる成長の写真がファをされている。
五月9日は、、こんな具合。
放射状の葉(ロゼット)の中央から茎が出た。
数日たつと、このように成長。
一日に10センチづつ伸びてゆくそうだ。
6月21日はロゼットにこんな新しい花が付いた。
いつしか、こんな花に成長をした。
4メートル以上に育った花を下から見上げるから、上から見た花の仔細は判らない。
大きく育った アガベ 。
私のように好奇心のおおせいな人たちが、この家に押しかけて見物に。
庭には休憩所までも。
反響の大きさに、嫁いだ娘さんがお接待に駆けつけている。
この讃岐だけではないが、四国にはお遍路さんに対する「接待文化」が根づいている。
お茶に、お茶受け。まあ普通のサラリーマンでは出来ないであろうお接待を見物の皆さんに。
子供には、お菓子の袋詰め。
私が行った時は土曜日の午後。それでも朝から60~70人がアガベを見に来たそうだ。夕べまでは時間がたっぷり。
四国の「接待文化」の神髄に触れた。
これが何日も続き、明日は日曜日。このお宅の賑わいはいかほどに?想像をしてしまった。
100年に一度の珍しい花が咲いた、我が家で咲いた、嬉しい楽しいと吉祥だと、お思いなのだろう。
良い香りがするから誘われてその方に、、、
この家の門を潜ったときから良い匂いがお庭に充満をしていた。
もう一方のお庭に風蘭が咲いている。古木に、蹲の横の大きな鉢に。
アガベのおかげで私も楽しい一日と珍しい花を見ることができて、、目の保養が。
昼も夜も植田わたりて風のくる
アガベ咲くを待ち半世紀星すずし
アガベ咲く緑の前方後円墳
生身魂アガベの咲きたる句読点
風蘭に遠慮せずともにマスクとれ
風蘭や閉ざしたままの裏鬼門