
大阪水曜ほっと集談会一世です。
おはようございます。
先日自助グループの仲間の会員さんから勧められてある番組を見た。
タイトルは、
『NHKスペシャル「山口一郎 “うつ”と生きる~サカナクション 復活への日々~」』である。
多くのメンタルヘルスに関心のある方が、ご覧になられたのではないか!
私がとても印象に残ったのは過去の自分に戻ろうとするのを諦めたという言葉であった。
とことん苦しんだ彼が絞り出すように発した言葉である。
うつや大怪我で苦しんだアスリート、ビジネス上の失敗など大きな挫折を経験した人が共通して言われるのが、新しい自分で生きるという言葉である。
挫折ではない、新しい自分に生まれ変わるのである。
「うつ病を抱えている自分だからこそ、新しい音楽世界を作れるはず」という彼のメッセージに勇気づけられた人は数多くあるだろう!
これは神経質症状で苦しむ私たちにも、とても参考になる言葉である。
現実として過ぎ去った過去は変えることができない。
あるのは今現在の自分である。
そして強いて言うならば、不確かなこれからの自分である。
一時期私たちの自助グループ内で逃げるな!生活を維持せよ!ということが盛んに言われたことがある。
そのすべてを否定するわけではないが、優しい心につけ込んだブラックな環境、具体的にはいじめやパワハラが横行する現代社会において、逃げることや休むことも必要ではないか!
組織としての自己内省は、常に臨機応変に機能しなければならない。
神経質症状でとことん苦しんだ私たちだからこそ寄り添えると固く信じて今日も、森田療法を学ぶ、リモートガイダンスセミナーを開催する私たちである。
※今日の森田の言葉
「行動は建設的であるべきだ」
「不安から逃げてはいけない」
「恐怖に突入すべきである」
などの~べき主義はその人の生きることを不自然に、時に苦しくする。
それによって不安を乗り越えることはある程度可能でも、いずれはまた行き詰まってしまう。

2024/05/07 一世
※北西憲二氏
※我執の病理・白揚社