
大阪水曜ほっと集談会一世です。
先日の落語家月亭方正さんの講演からもう一つ学んだことがあります。
それは良き運は自分で取り込まないということです。
例えとして、美味しい焼き鳥屋さんがあったとします。
それを教えるとそのお店が予約が取りにくくなるので教えない、
と言う人がいるがそれはだめですと言われていました。
そうではなくて、人にそのお店を教えることでその人から新たに美味しいお店を教えてもらえると言うのです。
すると教えた自分も教えられた知人も喜んでそしてそのお店も繁盛するというのです。
それを三方良しという言葉で表現されておりました。
また、運という漢字は、別名はこぶとも読みますと言われておりました。
しっかりとオチがあるのですね。
では、これを私たちの自助グループに置き換えてみるとどうなるでしょうか?
自分は治ったから元気になったからそれでよい、その自助グループのことを人に教えたり、継続参加しても意味がないと言われる方があります。
これは一見合理的であるようですが私はそうは思いません。
なぜならば、私たちは最も合理的かつ直線的に生きようとして行き詰まったからです。
実際、私は自分が元気になったのだからこの自助グループの存在を知らせたいと思って多くの時間と労力を使い長年活動してきました。
結果として参加された皆さんから感謝の言葉や労いの言葉さらにほかの精神療法や自助グループのことを教えていただく機会も多かったのです。
それは私自身の見聞をひろめ価値観が拡がり結果として多くの学びを得たのでした。
森田博士も同様のことを言われております。
目先の損得や優劣にこだわっているうちに人生はあっという間に過ぎ去ってしまうのです。
その後残るものは一体何でしょうか?
お金ですか?
地位ですか?
それは人ではないでしょうか?
事実、私が40年以上前に森田の学習指導を受けた河野基樹医師への感謝の気持ちが、今の活動を後押ししてくれています。
先生は50代という若さで天国に召されましたが自助グループの顧問・協力医として多くの患者を治療され、森田療法の普及に尽力され私も含めた多くの人々がその恩恵を受けたのです。
※今日の森田博士の言葉
すでに治った人は、その喜びとともに、同病相憐れむの情から自分の症状を告白・発表して、
他の人の参考にもし、同病を治したいという情が切になってくる。

2024/05/21 一世