~ 恩師の「心行の解説」下巻より ~
講演 十七
「正しく定に入るべし」
先の続き・・・
この時、親に友達の名前を告げたはずです。
そこで、友達の立場に立って考えた時、
自分の所へ遊びにきていないのに、
来て怪我をしたと言われたら、
その友達はどんな思いをしただろうか、また
どんな思いで私という人間を見たであろうか、
相手の立場に立って自分を見た時、
「ああ、申し訳なかったなあ」と思います。
私は幼い頃から、想いの中ではなんと悪い奴、
悪智慧ばかり働いて、
嘘をつくことばかり思って、
何と嫌な人間だということがよく分かります。
次に母の立場に立って考えてみました。
母は足の怪我を見てびっくりはしましたが、
これは友達の家で怪我をしたのではないことぐらい
分かっているはずです。
血止めの草をすりつけてボロ布で巻いているのですから、
これはおかしいなと思ったはずです。
そのことよりも、
「ああ痛かったやろうな、可哀相になあ」という
母の愛のほうが大きいのです。
その母に対して、小さい七歳の私が嘘をついている。
その己というものを見詰めた時に、「何と申し訳ない、
お母さんの愛に対して幼い頃から嘘をついていた私、
どうか許して下さい」と泣いて、泣いて
お詫びをさせてもらったものです。