カカオ(アオイ科)
原産地:熱帯アメリカ/花は周年(日本では8月)
前回のお話
カカオの苗木が収穫できるまでには3〜5年の月日がかかります。収穫された後も一つ一つ実を割り、種を取り出し、発酵、乾燥…。そうしてようやく日本に届いたカカオ豆。
これをローストして皮を取り除いたものは、カカオニブと呼ばれます。
皮をむいた分一回り小さくなったカカオニブ。
驚いたのはチョコレートっていうのは、このカカオニブを砕いて攪拌することでできちゃうんです。
火は使わないんです。
カカオ豆の40~50%は油脂でできているため、摩擦熱でこの油脂が溶け出し、ペースト状になります。
カカオ豆の40~50%は油脂でできているため、摩擦熱でこの油脂が溶け出し、ペースト状になります。
ただし、カカオニブのペーストは…
…
…
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苦い。ただひたすらに苦いのです。
古来カカオはスイーツではなくエナジーフードだったそうですが、これを飲んでいたらしいということで納得です。
砂糖を混ぜて、初めてチョコレートになるのです。だから昔は高級品。
南米からヨーロッパに渡ったことで今のチョコレートが誕生。
南米ではモレソースなど、カカオを使った肉料理に合うソースや飲み物としての食文化が育ったようです。
攪拌すること10分。
油脂が溶け出したことでツヤもでてきました。
これを型に移し冷やします
そして出来上がったチョコレート♪
ちなみに通常食べている舌触りの良いチョコと違い、この手作りチョコは豆の粒が残っていてざらつく感じがありました。それをなくすためには、コンチングという「練り」の工程が必要らしいのですが、その手法を確立したのが、スイスチョコ老舗の創立者、リンツさんだそうです。
ここから先の工程はクッ○パッドなどお料理ページでどうぞ(笑)
ちなみに、カカオニブをすり潰し、ドロドロ溶けたものは「カカオリカー」、そしてそれを固めたものは「カカオマス」と呼ばれます。
そしてカカオリカーから分離された油分は「カカオバター」その残りが「ココアパウダー」。
ココアパタ@大船フラワーセンター
ココアは、この油分のないココアパウダーを溶かしたもの。そしてホットショコラ(ホットチョコレート)は油分のあるチョコレートを溶かしたもの。実はそんな違いがあったのです。
カカオ豆を焙煎する温度や時間、発酵のさせ方、そしてカカオそのものの品種によって、チョコレートの味はかなり変わってきます。
もちろん、カカオと砂糖の割合や他の添加物によっても味は千差万別。
コーヒーやワインのようにチョコレートの世界も奥が深い、深い…。
いずれにしても、自然との関わりの中で食文化が生まれたんだと思うと、改めて食の世界もおもしろいなぁと…。
もぜひご覧ください。
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