タイトルを何度確認してもすぐ忘れちゃって、
映画館でチケット買うときちょっと緊張しそうだわ。
リップなんとか、、一枚、、みたいな(笑)
調べてみたら「リップヴァンウィンクル」は19世紀に発表されたアメリカの小説のタイトルで、
森の奥に誘われて酒盛りを始めた主人公が眠り込み、目が覚めたら20年たって世界はすっかり変わっていたという、浦島太郎みたいな話のようです。
Coccoがアカウント名としてリップヴァンウィンクルと名乗ってたのよね。
長いらしいということはあらかじめ知っていたのですが、
3時間ですよ。
映画としては異例の長さだけど、実感としては長いと途中感じなかった。
岩井俊二監督らしい作品で、好きですね、こういうの。
岩井監督と言えば「Love Letter」で有名だけど、
私は「リリイ・シュシュのすべて」「花とアリス」がとても好き。
「リップ・ヴァン・ウィンクルの花嫁」と合わせてベスト3が揃ったかな。
序盤、七海が危くて危くて、
違うでしょ!ダメでしょ!ってずーっと思ってた。
実態も実感もないふわふわした子。
大丈夫かな、、って思ってたら、
得体のしれないアムロ(綾野剛)登場で、
不思議だけど普通に居そうな気がするから、今の世の中って不思議。
前半の七海に起きたことも、もしかしたら全部アムロが仕掛けてたんじゃないの?
レビューを読んでたら、誰かがアムロはネットを表してるって言っててなるほどって思った。
便利なんだけど、気を許すとひどい目にも合うって。
確かに。
SNSで繋がるようになって、人同士の繋がりが変化してるけど、
でも私は人間自体が変化したとは思ってなくて、
情はあるのに実態が薄い、っていうか、
ちょうどいい言葉が見つからないんだけど、そういうのをすごく表してるんだと思った。
なんだろ、このふわふわした人間関係。
でも、ラストの七海の穏やかな表情は共感できるものがあって、
もしかしたら、私も彼女と似ている関係性のなかで人と生きてるのかもしれない。
リップヴァンウィンクルの花嫁 2016年 ☆☆☆☆☆
監督:岩井俊二
出演:黒木華、綾野剛、Cocco
SNSで知り合った鉄也と結婚することになった派遣教員の皆川七海は、親族が少ないため「なんでも屋」の安室に結婚式の代理出席を依頼して式を挙げる。しかし、新婚早々に鉄也が浮気し、義母から逆に浮気の罪をかぶせられた七海は家を追い出されてしまう。そんな七海に、安室が月給100万円という好条件の住み込みのメイドの仕事を紹介する。そこで知り合った破天荒なメイド仲間の里中真白と意気投合した七海だったが、真白は体調がすぐれず日に日に痩せていく。そんなある日、真白はウェディングドレスを買いたいと言い出す。