きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

ダンケルク

2017年10月16日 | アメリカ・イギリス


予告編は観てましたから、はい。
ダンケルクという町から40万人の兵士が撤退する話だと、
そういう予備知識で観に行きました。

先ず体感から言いますと、
いきなり戦場に放り込まれたような感じ、ですかね。
映像は迫力あって綺麗で凄かったです。
ひたすら戦場を一緒に逃げ回ってるような気分でした。

しばらく観てたら物語の骨子が理解できるはずと思ってるのに、
いつまでたっても逃げ回ってる自分。

セリフも少なくて、
主人公はたぶんこの人なんだろうけど、あんまり説明されないまま、
とりあえず生き延びるんだーって頑張ってる気分でしたね。

正直、敵国はどこ?(ドイツだよね?)くらいで
なんにもわかんない。
あは、あたま悪そうな感想←

不思議な不協和音のBGMが流れて、空から攻撃され、魚雷で攻撃され、
戦争はヤダって思ったし、、生きて帰りたかった。

最初は戸惑ったけど、
映画は体験ですから、
そういう意味で面白かった映画だったかもです。




ダンケルク  2017年
監督:クリストファー・ノーラン
出演:フィオン・ホワイトヘッド、ハリー・スタイルズ、ケネス・ブラナー、
   キリアン・マーフィー、マーク・ライランス、トム・ハーディ

1940年、連合軍の兵士40万人が、ドイツ軍によってドーバー海峡に面したフランス北端の港町ダンケルクに追い詰められる。ドイツ軍の猛攻にさらされる中、トミー(フィオン・ホワイトヘッド)ら若い兵士たちは生き延びようとさまざまな策を講じる。一方のイギリスでは民間船も動員した救出作戦が始動し、民間船の船長ミスター・ドーソン(マーク・ライランス)は息子らと一緒にダンケルクへ向かうことを決意。さらにイギリス空軍パイロットのファリア(トム・ハーディ)が、数的に不利ながらも出撃する。

海炭市叙景

2017年10月16日 | 日本
佐藤泰志の函館三部作
『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』
そしてあと一つは『海炭市叙景』と知って、
それは観なくちゃなるまい!ってことでやっと鑑賞いたしました。



市電が走る街、海炭市(ほぼ函館市)を舞台にしたオムニバス作品。
いやぁ、、、暗かった。

観終ってから公式サイトを覗いたら、それぞれにタイトルがありました。

『まだ若い廃墟』
『ネコを抱いた婆さん』
『黒い森』
『裂けた爪』
『裸足』
 
竹原ピストルさんがお兄ちゃんだった話は
まだ若い廃墟っていうタイトルだったのね。
27才で廃墟って言われちゃってるのかー、可哀想すぎる。
冒頭の小学校の場面は、両親が事故で亡くなってるんだよね。
ドッグの街で生まれて育って大人になって、
船がすべてだったのにリストラされて、

お金が足りないから自分は歩いて帰るって言ったとき、
妹もそんな予感があったのかもしれないけど、
観てるこっちもそんな気がしたよね。
まさか、、って思いながら、さいごにあぁやっぱり、、って思ったもん。

小学生に戻ってランドセルしょって二人で坂を上がっていく後姿が悲しかった。

最後にそれぞれの物語がもうちょっとリンクしていくのかと思ったけど、
そうではなかったですね。

都市開発で自宅が壊されるお婆さん、猫ちゃんが戻ってきて良かった。

ともかく全体を通して息苦しかった。
終わってからちょっと大きな声でわーーーって叫んでみたくなりましたわ。




海炭市叙景  2010年
監督:熊切和嘉
出演:谷村美月、竹原ピストル、加瀬亮、南果歩、小林薫
原作:佐藤泰志


北国の小さな町・海炭市の冬。造船所では大規模なリストラが行われ、職を失った颯太(竹原ピストル)は、妹の帆波(谷村美月)と二人で初日の出を見るため山に登ることに……。一方、家業のガス屋を継いだ晴夫(加瀬亮)は、事業がうまくいかず日々いら立ちを募らせていた。そんな中、彼は息子の顔に殴られたようなアザを発見する。

オーバーフェンス

2017年10月16日 | 日本



友だちにどうだった?って質問されたら、面白かったよって絶対に言うんだけど、
なにかどう面白かったかを伝えるのが難しい。
でも、これだけはまず言う

「蒼井優っていい役者!!」

奥さんを壊してしまった男と
何かの理由で壊れてしまった女が出会う話。

聡(蒼井優)が壊れた理由が知りたかったけど、
正常とそうじゃない時のどっちに振れるかわからない危うさと繊細さにハラハラした。
人懐っこくてチャーミングなのに、
突然に人目を気にしないで鳥の鳴きまねをしたり、
病的に台所で体を拭いたり、
ホステスと遊園地のバイトを掛け持ちしている聡が謎すぎて強烈な存在だった。




白石(オダギリジョー)は離婚して家族も仕事もなくして、
職業訓練校に通いながら、どうやって生きていくか考えてるし、
ダメな人間だと自覚して奥さんとのことも反省してるし後悔してる。
ちゃんとしてるし、真面目だよね。

クセのある職業訓練校の男だちもまた、それぞれに人生抱えて生きてる。

閉塞感のある先の見えない毎日を送ってる人たちの物語が、
最後はオーバーフェンスして突き抜けたので
気分よく観終ることができました。

どうか聡の病みが早く良くなりますように、、、



オーバーフェンス  2016年 
監督:山下敦弘
出演:オダギリジョー、蒼井優、松田翔太
原作:佐藤泰志(『黄金の服』に収められている短編作品)

これまで好きなように生きて来た白岩(オダギリジョー)は妻にも見放され、東京から生まれ故郷の函館に舞い戻る。彼は実家に顔を見せることもなく、職業訓練校に通学しながら失業保険で生活していた。ただ漫然と毎日を過ごしてしていた白岩は、仲間の代島(松田翔太)の誘いで入ったキャバクラで変わり者のホステス聡(蒼井優)と出会う。

二重生活

2017年10月16日 | 日本



『本当の話』ソフィ・カル

作品の中で引用された、ソフィ・カルの『本当の話』はタイトル通り本当の話。
男性をただひたすら尾行して写真を撮り行動を記録し、次に探偵を雇って自分を尾行させる。
尾行し尾行されるという行為が主観と客観の二重の『生』であり、
それを写真や記録で表現する芸術、、なんだそう。

う~~ん、やっぱり哲学的で難しい。

理由なき尾行、、、もしくは哲学的な尾行。

理由もなく目的もなく、他人の人生をのぞき見ることは、ただゆだねていくのみの行為なので、
一種の放浪で、あてもなく彷徨うことで自分を見つめ直すきっかけになるってことなのか。

、、と、私なりのわかり易い言葉で理由をつけてみました(笑)

哲学的に考えると難しいけど、
他人の秘密を覗く行為は単純にきっと誰もが興奮する。
それはしちゃいかんだろっ!って思いながら、ハラハラ見守ってしまいました。

いきなりの麦ちゃんと菅田くんのさりげない濡れ場はリアルすぎてエロかった。
お見事!!(ぱちぱちぱち~~)としか言葉がありませぬ。
さらに長谷川博己さんが大人の色気でいやらしかったですわ。(褒めてます)



教授(リリーさん)の最初の場面が、ラストに繋がりましたね。
あれはどういう意味なんですかね。

私ね、最初の電話を受けてメモを取ったあたりからなんとなか結末はわかっちゃったんですよ。
レンタルで繋がる関係性じゃないかって。

寂しい人生って思うけど、
母親との関係がすごい濃密そうだったから、もしかしてあれは幸せに人生を完結させたってことかもしれないのかな?って思ったり。

こうなってくると、私の人生とかけ離れ過ぎて理屈じゃ語れない。

だからこそ、この映画が面白いっていうことなんじゃないですかね。
面白かったです。



二重生活  2015年
監督:岸善幸
出演:門脇麦、長谷川博己、菅田将暉、リリー・フランキー

大学院に通う25歳の珠(門脇麦)は、19歳のときに遭遇したある出来事をきっかけに長い間絶望のふちをさまよっていたが、最近ようやくその苦悩から解放された。彼女は一緒に住んでいる恋人卓也(菅田将暉)と、なるべくもめ事にならないよう、気を使いながら生活していた。あるとき、珠は恩師の篠原(リリー・フランキー)から修士論文の題材に“哲学的尾行”の実践を持ちかけられる。