きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

愚行録

2017年04月13日 | 日本
内容から言ったら本当に嫌な映画だったの。
人間の嫌な部分ばかり見せられた気分で、ホント最悪!
暗くて嫌な内容だけど、
面白くていい映画だったっていう相反するような感想。
映画として面白いことと内容が暗くて嫌っていうことが成立してる。

最初から最後まで集中を切らすことなく観ることができました。



最初の頃の、過去の取材では嫌な部分ばかり見せられたけど、
でも悪人ばかりかというとそうでもなくて、
(もちろん絶対駄目なのもあったけど)
自分は基本的に善意で生きているつもりだけど、
もしかしたらこの中の人たちとそんなに違いはないのかもしれないとも思えてきて、
だから善とか悪とか、そういう基準と違う気がしてたら、

   そこには、悪意も、善意もない。

そんなキャッチコピーだったことを後から知って、成る程と思ったのでした。


観終った後で予告編をみたら、「3度の衝撃」とあって、
確かに、何度かビックリしたけど、
私は2度目のときに「うっそーーー!」って言いそうになった。
何で、何で殺すの、、、(絶句)

観終ってから他の人の感想を読んでいて、
そっか、そのために昔の事件を調べ直してたのかと知って、
納得したようなしないような、、

しかし、あの殺人の細工はすぐにばれると思うんだけどな。


最後の衝撃は、マジ衝撃でした。


二人の人生は始めから間違いだらけだったのね(彼らが悪いんじゃなくて)
それにしても、そういう幼少期を過ごして親に見捨てられた環境で、
あの有名私立大学に入学できるもんなんですかね。
(あれはたぶん慶應大学よね、たぶん)
という疑問は若干ありました。


まさに愚行を記録した作品。
君たち、そんなに愚かに生きてどうするんだ!!


暗いよ~~~!!
ひたすら暗い気分になる作品だったのでした。



愚行録  2017年  ☆☆☆☆
監督:石川慶
出演:妻夫木聡、満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美、市川由衣、松本若菜、中村倫也

エリート会社員の夫・田向浩樹(小出恵介)、美しい妻・夏原友季恵(松本若菜)と娘の一家が何者かに惨殺された。事件発生から1年、その真相を追う週刊誌記者の田中武志(妻夫木聡)は一家の関係者を取材。浩樹の同僚・渡辺正人(眞島秀和)、友季恵の大学時代の同期・宮村淳子(臼田あさ美)、浩樹の大学時代の恋人・稲村恵美(市川由衣)らから語られる、一家の意外な素顔に驚く田中。そして、自身も妹の光子(満島ひかり)が育児放棄の容疑で逮捕されるという問題を抱えていた。

ハッピーエンドの選び方

2017年04月04日 | アメリカ・イギリス
いい映画でした。
ネタバレ気にしないで書くのであしからず(いつもですが)



う~~~~ん
邦題と、予告編と、ポスターの印象とチト違う。
明るい発明家おじさんの話かと思いきや全然違う。

ほら、


この場面よかったんですよ。
痴呆症になりかかっているレバーナの失敗を
ウィットの効いた慰めと励ましで自分たちも全裸になっちゃうの。

年をとっても仲間がいるってことは幸せよね。
マンションに共有スペースがあるタイプの老人ホームの暮らしは、自由で幸せそうに見える。

テーマは『安楽死』

末期の苦しみから解放されたいと願うのはエゴなのか、
愛する人と一日でも長く一緒にいたいと願うのはエゴなのか、
自分が自分でなくなるのなら、判断ができるうちに人生を終わらせたいという願いは、、

わかんないよ~~

介護疲れから起きる悲しい現実もある昨今、
自らの意志で選択しようとする登場人物が不幸そうには見えないんですよね。

だからといってやっぱり認めるのは難しい。

全裸になって怒られ中。。。



原題のMita Tovaは英訳するとgood death『良い死』
英題The Farewell Partyは『送別会』

エンディング曲を劇中で歌う場面があって、
送った仲間も、安楽死で亡くなった方も歌いだすの。
どちらも願うことは同じ、日本の映画だとジメジメしそうなんだけど、そうはならない。
そうすると「良い死」というタイトルにはなんとなく納得しちゃうんですよね。
あの場面は心が軽くなる気がして好きでした。


イスラエル映画で笑いながら「死」を考える:『ハッピーエンドの選び方』監督インタヴュー





ハッピーエンドの選び方(MITA TOVA/THE FAREWELL PARTY )  2014年 ☆☆☆☆
監督:シャロン・マイモン、タル・グラニット
出演:ゼーヴ・リヴァシュ、レヴァーナ・フィンケルシュタイン、アリサ・ローゼン、イラン・ダール

発明が好きなヨヘスケル(ゼーブ・リバシュ)は、妻のレバーナ(レバーナ・フィンケルシュタイン)と共にエルサレムの老人ホームに住んでいる。ある日、彼は死の床にある親友マックスに、何とか自らの意志で穏やかな最期を迎えられる装置を発明してほしいと頼み込まれる。人のいいヨヘスケルはレバーナの反対にも耳を貸さず、新たな発明に挑む。