きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

さいはてにて ~やさしい香りと待ちながら~

2016年12月13日 | 日本


コーヒーが美味しそうだったー。
自分で淹れるのもいいけど、もっと美味しいのが飲みたいなって思って、
近所のコンビニで美味しいコーヒー買ってきましたもん(笑)
それ飲みながらレビュー書いてます。

岬(永作博美)は焙煎珈琲をネット販売してるのね。
顧客は全国にいて、まあまあの商売を展開してらっしゃるのね。
今は流通が網羅されてるからどこでだって仕事はできるわけで、憧れですよ。
激しく憧れます。

「ヨダカ珈琲」のモデルになった方が石川県に実際にいらっしゃるんですよ。
永作さんに珈琲指導も担当されていて、
全国の珈琲通に熱心なファンがいて、週末には観光客も訪れるんだって。




岬がシングルマザー(佐々木希)の子供たちに親身になるのは、
自らもそういう過去をもってるのかなって思ったけど、そうじゃなかったですね。
絵里子も子育てしないネグレクト母かと思ったけど、あっさり優しい健気なお母さんだった。
彼女の血の繋がってないおばあちゃんとの関係性もワケありみたいだけど、
そこもあんまり触れなかったね。各自ご想像でってことで(笑)

永作博美と佐々木希の二人の女優の共演を楽しめた。
波の音と、コーヒーを焙煎するという作業が、観ていて心癒される。
そんな作品でした。

父を知る家族として中村メイコさんが出演されてて懐しかったです。

 

 

 

さいはてにて ~やさしい香りと待ちながら~   2014年
監督:チアン・ショウチョン
出演:永作博美、佐々木希、桜田ひより、保田盛凱清

ばい煎コーヒー店の主人として、たった一人東京で懸命に過ごしてきた吉田岬(永作博美)。幼少時に父親と生き別れた過去を持つ彼女は、再会を願って故郷である能登へと帰ってコーヒー店を開くことにする。店を切り盛りする中、ひょんなことからキャバクラ嬢として働き子どもたちを育てるシングルマザーの隣人・山崎絵里子(佐々木希)と言葉を交わすようになる。彼女と子どもたちとの何げなくも心温まる交流を経て、岬は人とのつながりによって得られる安らぎをかみ締めていく。


溺れるナイフ

2016年12月11日 | 日本

 

 

「この町のもんは全部オレの好きにしていいんじゃ」


海、山、川を駆け回る神々しい菅田将輝くんを拝む目的で観に行きました。
「溺れるナイフ」

菅田くん、綺麗でございました。

ストーリーはヒリヒリしてちょっと重かった。
同じ人で2回も事件が起きちゃうなんてなぁ。

全能の神みたいに振る舞ってたコウが自分の力のなさを感じたとして、
その後の彼はどうなったの。

未熟な若者の恋愛。
だからこそ儚くて綺麗なのかな。

でもねぇ、断然大友の勝ちでした。
大友役の重岡大毅くん。
こっちに惹かれた人多かったんじゃない?

こんないい人がなんでフラれるのですかね。
彼の方が絶対幸せになれるのにー、って。

途中で入る挿入歌がちょっと不自然に浮いていた気がするけど、
俳優さんたち、綺麗で若々しくて素敵でした。

 

 

溺れるナイフ  2016年
監督:山戸結希
出演:小松菜奈、菅田将輝、重岡大毅、上白石萌音

東京で雑誌モデルを務める望月夏芽(小松菜奈)は、急に父親の郷里である浮雲町に転居することになる。彼女は都会とはかけ離れた田舎での地味な生活に幻滅してしまうが、長谷川航一朗(菅田将暉)と出会ったことで人生が一変する。彼は田舎町で有名な神主の一族の出身で、夏芽はひねくれ者で一風変わった航一朗に強く惹き付けられる。

 


この世界の片隅に

2016年12月11日 | 日本


ツイッターでの評判があまりに良いのでね。
だって、「傑作」という言葉があちこちでポンポン出てくる。
感想の熱がびしびし伝わってくる。

で、観てきました。
「この世界の片隅に」

戦時中の広島の話なので、辛い話だと思ってたけど、そんなに泣かなかった。
印象は明るくて、微笑ましくて、クスって笑うところもたくさんあった。

あまりの絶賛に期待値MAXで観るからハードル高かったですよ。
でも観終った素直な感動は人に伝えにくい。
昨日からどうやって感想を書こうかなぁって考えてたんですよね。

すずという18才の絵を描くのが好きな女の子が広島から呉に嫁ぎ、戦時下を暮していく物語。
朝ドラを半年観終ったようなボリューム感あるんですよ、たった2時間ちょっとの上映だったのに。
これはちょっと凄いことかもと思った。

主人公のすずはとてものんびりした女の子で、ゆったりと過ぎていく日常なのに、
展開はとてもリズミカルでテンポがいいの。
私たちと変わらない日常が普通に過ぎていくんだけど、それがとてもリアルで半年間かけて追いかけたくらいの実感を伴う。

すずが限りなくチャーミングで、のんさんの声がぴったりで、すず=のん そのものだった。
彼女の描く絵は彼女の観ている世界。
どんなに過酷で辛い世界も、すずの目を通すと暖かで優しいんですよね。

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すずと対照的に描かれるのが、すずの夫の姉の徑子さん。
彼女はモダンガールで自由恋愛で結婚し夫婦で時計店を営んでいたが夫の死で実家に戻ってきた。
すずは名前も知らない男性のところに嫁いできた封建制度の古めかしい制度に従って生きる女性で、
この二人の関係も面白い。
最後は一生懸命生きていく二人とも思い入れて応援したくなる。

原爆で孤児となった女の子を風呂に入れようとみんなが大騒ぎしているときに徑子さんが、
娘の服を出してきて「着れるかしら」って呟く場面は涙しました。

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この作品を「一次資料の塊」と評した記事があったけど、
ものすごく丁寧に時間をかけて作られているそうです。
たった数秒の街の風景も、現実にあった街並みを正確に再現し、
街を歩く人たちも現実に存在した方を描いていて、
戦艦大和が呉に入港した日の天気まで調べて反映させてるんだそうです。

玉音放送後に呉の街に韓国の旗があがってたんですよね。
なんでかなーって思ったんだけど、調べてみるとそういうところにもエピソードがあるんだろうな。

おばあさんが「傘を持ってきたか」と聞かれたら「新しいのを持ってきました」
って答えなさい、って教えた話が謎だったので調べてみたら、
新婚初夜の合言葉みたいなものなんだって。
初めて知ったわ。
結婚式にお初にお目にかかります、っていう時代だからこその話なんでしょうかね。




この世界の片隅に  2016年  ☆☆☆☆☆
監督:片渕須直

1944年広島。18歳のすずは、顔も見たことのない若者と結婚し、生まれ育った江波から20キロメートル離れた呉へとやって来る。それまで得意な絵を描いてばかりだった彼女は、一転して一家を支える主婦に。創意工夫を凝らしながら食糧難を乗り越え、毎日の食卓を作り出す。やがて戦争は激しくなり、日本海軍の要となっている呉はアメリカ軍によるすさまじい空襲にさらされ、数多くの軍艦が燃え上がり、町並みも破壊されていく。そんな状況でも懸命に生きていくすずだったが、ついに1945年8月を迎える。

金メダル男

2016年12月11日 | 日本

 

若かりし頃の金メダル男のエピソードが延々と続いたときはどーなることかと思いましたね。
笑いがコテコテ過ぎて笑えない。
知念くんだから笑ってあげたいのはヤマヤマなんだけど、、
早くウッチャンに成長しないかなーって思ってしまってスイマセン(笑)

前半のコテコテの笑いは、ちゃんと回収できるようになってたんですね。
心配しないでもっと笑ってあげればよかった(知念ちゃんゴメンね、、←まだ言ってる)

難しいことはいっさいなくて、わかりやすくて優しくて素直で、
ウッチャンの人柄が全面的ににじみ出てるような作品でした。

つまんないっちゃーつまんないんだと思うんですよ。

そーなんですけどね、、、

たぶん、この映画でここまで泣いた人いないと思う。
ってくらい泣きました、ワタクシ。
ヤング泉一が実家に電話したあたりからほろほろ泣いてました。

ここんとこいろいろあった自分のことと重なったんだな、これ。

人生ってなんでこう無駄なことが多くて、不毛な努力も必要で、
もっと効率よく生きられるのに、こんな風に生きるんだろって思ったら、
泉一が身内に思えたのでした。(恥ずかしながら)

大事なのは自分の価値観。
他人からなんと見られようと、不器用だろうが、
自分が納得して頑張ることが一番の幸せ。

ラストに桑田さんのエンディングはズルいよなー。
泣きはらした目で映画館を後にしたのでした、、ちゃんちゃん。

 

 

金メダル男  2016年
監督:内村光良
出演:内村光良、知念侑李、木村多江

1964年、東京オリンピックの開催に向けて日本中が沸き立つ中、秋田泉一という男が長野県塩尻市に誕生する。ごく普通の少年として育っていた彼は、小学校の運動会で行われた徒競走で一等になる。一等賞というものが与えてくれる、いいようのない幸福感のとりこになってしまった彼は、それをきっかけにさまざまな分野で一等賞を取ろうと決意。書道、絵画、火起こし、大声コンテスト、マスのつかみ取りなど、大会やコンクールに片っ端から参加しては一等賞に輝く。


岸辺の旅

2016年12月11日 | 日本

 

 

黒沢監督って「クリーピー 偽りの隣人」の監督さんだったのね、今知った。
恐怖を煽るホラー映画には興味はないけど、こういう作風は好き。

こちら側とあちら側の境目に存在する人たち。
生きている人も半分透き通りそうなくらいに弱々しく見える。
不思議な展開にいつのまにか引き込まれてしまった。

新聞配達の店主の寝室が、
一晩で朽ち果てた部屋になった時は怖かった。
生きて存在しているすべてが実は一瞬の夢の儚さなんだと思えて、
同時に今が有難いと思う。

浮気問題で彼女との見栄を張り合いをするシーンはちょっと面白かった。
急にナマナマしくて今生きている彼女たちを実感する。

違いなんて何もないのかもね
優介も私も、、、

生きている人も死んだ人も違いなんてない。
死んだ人は思いを断ち切ってあちら側に行き、
生きている人は暮らし続ける。

最後はあっけないくらいにさっと消えちゃった。
自ら命を絶った夫への積もり積もった思いが彼女のなかで綺麗に晴れたんだと思う。
現実なのか夢オチなのか、、
不思議な作品だったけど、最後が晴れ晴れとして気持ちよかったです。

 

岸辺の旅  2015年  ☆☆☆☆☆
監督:黒沢清
出演:深津絵里、浅野忠信

3年間行方不明となっていた夫の優介(浅野忠信)がある日ふいに帰ってきて、妻の瑞希(深津絵里)を旅に誘う。それは優介が失踪してから帰宅するまでに関わってきた人々を訪ねる旅で、空白の3年間をたどるように旅を続けるうちに、瑞希は彼への深い愛を再確認していく。