先日zeroのインタビューで翔ちゃんと対談してたシゲが
小説の書き始めってどうやって始まっていくの?って聞かれて、
書きたい場面が映像として浮かぶと言ってた。
「自殺した親友の死体を綺麗にするシーンが書きたかった」
そうしたら、ピングレはここから始まったのかな。
原作はこの場面から加速度的にぐいぐい引き込まれて読むのが止まらなくなる。
でも映画では描かれなかった。
似てるんだけど、違うんだよなぁ。
芸能界を舞台に栄光をつかむ若者と挫折する若者二人の「葛藤と決裂」
原作の二人は決裂しない。
親友ごっちが自殺し、
第一発見者のりばちゃんがごっちにかわってスターになり、
彼の伝記映画の主演をする。
芸能界に入ってからの二人は裏と表の関係のようになっていたのが、
ごっちが死んでごっちを演じるうちに
自分とごっちの境目が曖昧になっていく。
こんなに甘く切ない友情の話は聞いたことがない。
だから親友の死体を綺麗にする場面はとても重要だった。
原作ありきだけど、映画は作品として別モノだとシゲも言ってる。
だから客観的に映像作品として楽しめたって。
そうだよね、その通りだと思う。
ヒットして良かったね。
1/9公開して1/28までの20日間累計で動員31万8317人、4億760万9600円だって。
公開規模から考えるとこれは凄いことです。
ネタバレ危機感からやっぱり早めに観ておこうと思って、
封切り翌日に仕事終わって夕方とりあえず電車に飛び乗ったの。
渋谷か新宿か池袋か、3館のうちどこかで観られるだろうとおもって、
電車の中でチケット状況を確認したら、可能性のある時間帯は全部完売。。。。
えーーーー!完売ですかー。
あんまり遅い時間も嫌だしね。
結局電車乗り換えて引き返してきました。
家に帰るのにバカみたいに時間かかってしまった(笑)
別の日に観に行ったけど、完売してたら怖いから前日から予約して正解でした。
ほぼ満席だったもん。
今でもあんな感じですかねぇ、チャンスがあったらもう一回観たいけど。
ネタバレしちゃったらこの映画は絶対だめだからさ、
なかなか感想が書けなかったんだけど、もういいよね、ネタバレ気にしないで書きますよー。
(これから観る予定の人は絶対にネタバレ阻止したほうがいいと思うよ)
62分後の衝撃って、堂々と宣伝してるから、
いーんですか?って思ってたのよ。
原作を読んでれば入れ子方式だってことはわかってるから、
どーせそれでしょ。なんて思ってたんだけど、
なのに、自分でも驚くくらいに気持ちよく衝撃を受けちゃいました。
だって、カットかかったとたんに監督は現れるは、シゲまで横切るしで(笑)
じゃ、りばちゃんじゃないなら菅田くんは誰?
知らない人がサリーだし、サリーが別人みたいになってるし、
5分くらい頭の中で状況を整理するのに時間がかかった。。
やられたわー(笑)
キャストが出た時に、中島裕翔くんがりばちゃんで菅田将暉くんがごっちっていう記事もあって、
でも、どう考えてもごっちは中島裕翔くんだと思うけど、
主役が中島くんならごっち目線の映画になるのだろうか、とか。
いろいろ思ってたけど、
案外その疑問は本質だったってことだ。
でもさ、あの展開だとグレーになった後半は、
りばちゃんの苦悩とともに、
ごっちがなぜ死を選んだのかが明らかにならないと完結しないと思うのよね。
姉を追った。
実の姉と愛し合ってた。
ファレノプシス、純粋な愛。
マジか。。。。。
描きたかったのは人と人は理解し合えないという空虚感なんだろうか。
そのあたりが、落としどころをつけたいあまりに説明調な感じがして惜しかった。
菅田くんと中島くんなら、原作のあのエンディングを演じられると思うし
演じてほしかったなぁ。
君がみた世界に果てはなく、これこそが楽園だ。
絶望的に素晴らしいこの世界の真ん中に僕は君と共にある。
前半のちょっとできない子の菅田くんからの、
後半の変貌した菅田くんは流石という言葉しかない。
そして平成生れの昭和顔アイドル、映画初出演の中島くんは瑞々しかった。
癖のない綺麗な顔してるよね、スクリーンでずっと見ていたいお顔、
次回作の映画出演をお待ちしております。
メタ構造も実験的で面白かったし、楽しめる映画でした。
◆ピンクとグレー 2016年
監督:行定勲
出演:中島裕翔、菅田将暉、夏帆
大人気スター俳優・白木蓮吾が、突然、死んだ。 第一発見者は幼い頃からの親友・河田大貴。 蓮吾に何が起きたのか?動揺する大貴は、数通の遺書を手にする。遺書に導かれ、蓮吾の短い人生を綴った伝記を発表した大貴は、一躍時の人となり、憧れていたスターの地位を手に入れる。