きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

惡の華

2020年08月25日 | 日本

 

観終わった後の、この爽やかな感じってナニ??? 謎(笑)

だって予告編によると、
好きな女の子の体操着を持って帰って、ブルマのにおいを嗅ぐ、、
それを知った同級生に変態を強要される、、ですよ。

相当にヘビーな内容を覚悟して臨みました、はい。
アニメ原作で、設定は中学2年生だそうですよ。

Sな仲村さんとMな春日くんの話なのか、
優しい心根の春日くんはされるがままに同級生の女の子ふたりにふりまわされてるしね、
性に目覚めた敏感な年頃の子の話なのかなーと思ったり、
山に囲まれた地元の閉塞感に息が詰まりそうでもがいているのか、とか
探り探り観てました、ええ、そんな感じです。

前半はついていくのに必死っていうのが正直でしたね。
そこそこな大人の凝り固まった思考で観てると、だいたいそれを上回る展開が待ってます。

仲村さんは本当に生きていくのが辛かったんだろうね。
そこは具体的にはわからなかったけど、ドロドロにぐちゃぐちゃに辛かったんでしょうね。
春日くんが真っ白な心で共感して、どこまでも一緒についていこうとした、壊れそうな純粋な青春の物語だった。(気がする)

あれ?変態の話はどこにいった?
そんな印象です。

兎にも角にも、玉城ティナの迫力がすごかったし、伊藤健太郎が上手かった。
中途半端な芝居ではちょっと辛くなるんじゃないかと思うくらいすさまじい内容です。
それを最後まで引き付けられたのは、俳優さんたちの力業だなと感じました。
そこはこの作品の見どころでもあります。

実は伊藤健太郎くん目的で観たんですけど、彼はバラエティに富んだ作品選びをしますね。面白かったです。

惡の華  2019年
監督:井口昇
出演:伊藤健太郎、玉城ティナ、秋田汐梨、飯豊まりえ

中学2年生の春日高男(伊藤健太郎)は、周りを山々が囲む町で、息苦しさを感じながら過ごしていた。ある日の放課後、彼は教室でクラスのマドンナである佐伯奈々子(秋田汐梨)の体操着を見つけ、とっさに体操着を盗んでしまう。それを目撃した問題児の仲村佐和(玉城ティナ)は、黙っていることを条件に自分に従うよう春日に迫る。


37セカンズ

2020年08月19日 | 日本




主人公を演じた佳山明(かやまめい)さんは演技未経験ながら、大胆なシーンもあって体当たりな演技で素晴らしかった。
あまりにも自然体なのでドキュメントを見てたかのようで、実際に佳山明さん自身が出生時に37秒息ができなかったために体に障害を負ったことから、このタイトルになったそうです。

「障がい者と性」という告知だったけど実際に観た印象は少し違う。

確かになかなか踏み込めなころを描いている部分はあるけれど、誰にも当てはまる成長のものがたりで、彼女のキャラクタのせいかポジティブで決して暗くて苦しい話ではない。

母親は娘を過保護に守ることで自分を保っているようなところがあったし、
仕事仲間の親友はゴーストライターであるユマの才能で漫画家として成立してた。
見方を変えると、障が者として弱い存在のように思われる彼女は、実は一番自立していたとも言えなくもない。

誰に反対されようとも、やりたいときにチャレンジすればいい。
監督のインタビューの言葉だけれど、主人公のユマ自身であり、演技初体験で主役を演じた佳山明さん自身の姿でもあるのね。
なので、障がいを描いた作品というとらえ方は違うんだと感じた。

前半はユマの冒険のものがたりみたいで、か細い声で優しく話す彼女をハラハラと見守ったけど、半ばからは出てくる人がみんな良い人ばかりで、彼女のチャレンジ精神だとしても、家出した状態でいきなりタイに飛んじゃう行動力にちょっと笑っちゃいました。
あれ、パスポートいつ取ったかな、、なんて無粋なこと考えちゃ駄目よね。

ロードムービーみたくなって世界が広がった。
そう、行きたいと思えば誰だって願いは叶うんです。


「私でよかった。」

障がいなんて関係なく、誰にとってもこの言葉を言えることが最高に力強く、そう言える人生が幸せなんだよなー。



37セカンズ  2019年
監督:HIKARI
出演:佳山明、神野三鈴、大東駿介、渡辺真起子

23歳の貴田ユマ(佳山明)は、生まれたときに37秒間呼吸が止まったため、手足を自由に動かすことができない。親友で漫画家のゴーストライターをしているが、自分の作品を出せないことに複雑な気持ちを抱いていた。ユマは、過保護な母・恭子(神野三鈴)のもとで閉ざされた生活を送っている。


生きてるだけで、愛。

2020年08月17日 | 日本




二人の共演が発表された時から楽しみにしてたんだけど、精神的に安定してないと向かいあえなさそうな感じじゃないですか、これ。
というわけで、観るまで若干の時間がかかりまして、やっと鑑賞することができました。

凄かった。重くて、でもどこか軽やかで、ものすごく好きな作品。

この上なくダメダメなヒロイン、だけどしょうがないんだよね、自分で自分を持て余してるんだもん、できないんだもん。日常の買い物だけで疲れ果ててしまう、あぁホント辛いよね。

そんな寧子を趣里が演じる、、
なんかもーこれは奇跡じゃないかと思うくらいのはまり方で、ほんと凄かった!
メンヘラで、病んでて、最悪なんだよ、ほんっと最低なの。
でも分かってあげたい気持ちになる。
人間なんて多かれ少なかれ、みんなどっか変だよ、だから大丈夫って言ってあげたくなる。

そして彼女の微妙な表情の変化が見事で、
絶望している彼女に、うつろ気な姿に、何度も何度も見惚れて感情移入しました。
すべてを捨てて走る彼女の姿が軽やかで美しく、
エンディング曲の「1/5000」との組み合わせが絶妙で、
こんなに重いテーマなのに、観終わった後の解放感と軽やかな気分が不思議でたまりません。

そして津奈木を演じる菅田将暉の押さえた演技が最高でした。
感情がほとんど出ない人なのよね、だから寧子のことをどう思ってるのかも掴めない。
でも最低な彼女を見捨てているわけでもない、わからない。

彼が最後に彼女のどこが好きかって話すんだけど、
それもまたいいんだよな。

今まで見たことないような、経験しようもない、男女の関わりを見た気がして、
表現が難しんだけど、、、心がふわっとした。

ちょっとびっくりするくらいに最高によくできてて、
なんでもっと話題にならなかったかなーって、今思ってる私なのでした(今頃見て)
関根光才監督、長編映画初作品なんだそうです、次回作が楽しみです。




世武裕子「1/5000」 ミュージックビデオ 『生きてるだけで、愛。』エンディング・テーマ



生きてるだけで、愛。  2018年  ☆☆☆☆☆
監督:関根光才
出演:趣里、菅田将暉、田中哲司、西田尚美、仲里依紗、松重豊

過眠症で引きこもり気味の寧子(趣里)は、恋人でゴシップ雑誌の編集部勤務の津奈木(菅田将暉)と一緒に住んでいる。感情のコントロールが苦手な彼女は、そういう自分に本気で向き合おうとしない津奈木に苛立っていた。ある日、津奈木の元恋人の安堂(仲里依紗)が現れ、寧子を追い出すために、勝手にカフェバーのアルバイトを決める。渋々働きだした寧子だが、少しずつ店の人に心を開くようになる。

関根監督インタビュー|映画『生きてるだけで、愛。』の鮮烈な映像美


弱虫ペダル

2020年08月17日 | 日本



自転車好きな夫が観たい、っていうので夫婦そろって鑑賞いたしました。
いや、ほんっと! 面白かった!

ロードレースの激しい攻防や、急斜面の坂道を駆け上がる走行をCGなしでやり切った本気度が熱としてちゃんと伝わってきます。
体力もそうだけど危険も伴うんじゃないですかね、レースのシーンは思わず脚に力入りました。

ストーリー展開はシンプルで分かりやすくて、ちょっとべたなところもあるにはあるけど、外連味のなさがそれを上回って素直に感動につながる。

アニメの実写化って原作に囚われすぎて、妙に詰め込みすぎて初見者には謎だったりして成立しにくい場合もあって、
そもそも映画として完成したからには、原作未読だろうが何だろうが楽しめなくてどうするって思うんだけど、今回の作品は成功例なんじゃないですかね。

主演の永瀬廉くん、国宝級イケメンやキンプリのキラキラを完全に封印して良かったですよ。
アキバに通うアニメオタクだもん間違いなく。
ちょっとおどおどしてて、でもまっすぐ全力で仲間に向かっていく様はまさに坂道くんでした。
そして、ライバルの今泉役の伊藤健太郎君、鍛えられた体つきが完全にロードレーサーで惚れちゃいます。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのカッコよさで、第二の主人公役として抜群の存在感でした。

先輩たちがどう見ても先生にしか見えない大人っぽさでしたけど、これはアニメあるあるかな?

若いっていいな、、、帰り際に言った夫のひとことは
山道を走ることの過酷さを知ってるから実感なんでしょうね。

青春スポコン映画として秀逸な作品でした。
爽快ですっきりと気持ちよかったです。



弱虫ペダル  2020年  ☆☆☆☆
監督:三木康一郎
出演:永瀬廉、伊藤健太郎、橋本環奈、坂東龍汰、柳俊太郎

アニメが好きで友人のいない高校生の小野田坂道(永瀬廉)は運動が苦手だったが、ひょんなことから自転車競技部に入る。千葉から秋葉原まで行くためにママチャリを使っていた彼は、自転車選手として思わぬ才能を発揮する。良きライバル今泉俊輔(伊藤健太郎)、マネージャーの寒咲幹(橋本環奈)ら初めてできた仲間のため、坂道は自分を鍛え、自転車競技の楽しさを見いだす。

アルプススタンドのはしの方

2020年08月11日 | 日本



前情報ぜ~~ろ~~て鑑賞しました。
タイトルから推測される部分が大きいので、予想と大きく違うってことはなかったけど面白かった。

映画というより舞台劇に近いと思ったら、第63回全国高等学校演劇大会で最優秀賞に輝いた演劇部による戯曲が原作だそうです。
なるほど、、とてもよくできてると感心します。

主に4人の高校生の会話で成り立つんだけど、
各々が抱える悩みや葛藤がちゃんとストーリ仕立てになっているし、
伏線もあって回収もあって、笑いもあって、ラストを飾る展開もある。

スポットにあたることのなかった彼らの青春に思いを馳せて、自分を省みて、
なんとも言えない懐かしくて甘酸っぱい感じが残る。
そもそも、たいていの人の青春はスポットにあたることなく過ぎていくわけで、
でも、いえいえ、自分の人生のなかでは主人公ですからね、自分がメインキャストなわけで、
彼らの葛藤は当たり前のように自分の心のなかにしみ込んでくる。

ただねぇ、どう見ても地方大会の雰囲気なんですよね、
泊りがけで来てるという会話から、甲子園なのかな?って思ったけど、だとしたらもっとギラギラと、かちわり抱えるくらいに暑くなくちゃね。
設定としてあの学校はある意味地元なんですよ、内容と関わりはないけどびっくりしちゃった。
どちらかというとマイナー作品なのに、地元の映画館で観られるとはね、ありがたいです。

評判が良いのは納得の面白さでした。大きく期待して行くというよりフラットなお気持ちで観に行かれることをおすすめしたいです。



アルプススタンドのはしの方  2020年
監督:城定秀夫
出演:小野莉奈、平井亜門、西本まりん、中村守里

高校野球、夏の甲子園大会。夢破れた演劇部員の安田(小野莉奈)と田宮(西本まりん)、遅れてやってきた元野球部の藤野(平井亜門)、成績優秀な帰宅部女子の宮下(中村守里)が、アルプススタンドの隅で白熱する1回戦を見つめていた。どこかぎくしゃくしている仲の安田と田宮、テストで学年1位の座を吹奏楽部部長・久住(黒木ひかり)に奪われてしまった宮下、野球に未練があるのか不満そうな藤野。試合の行方が二転三転するに従って、彼らが抱えるさまざまな思いも熱を帯びていく。