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" 鹿の王 " が面白かったので、ネットで衝動買いしてしまいました。
やはりファンタジー小説なのですが、" 獣の奏者 " の方がスケールも大きく、テーマも重たいように感じました。
5巻組になってはいますが、内容は3部作です。
第1巻と第2巻で最初のバトルが終了します。
それから11年後に起こったバトルが第3巻と第4巻で終了します。
第5巻は外伝と名付けられていますが、平和な11年間に起きた2つの恋愛が描かれています。
外伝だけはファンタジーでは無く、秀逸な恋愛小説なのです。
私は主人公たちの恋愛よりも、サブキャラ同士のそれに、より強く胸を打たれました。
作者は女性ですので、女性の心理分析が濃密になりがちなのでしょうが、みごとな表現力と文章力です。
また男性に対するキャラクター付けもユニークで、普通ならば受け入れられないようなそれが魅力的に思えてくるのです。
時系列で並べると、5巻目の外伝は2巻目と3巻目の間に入れるのが普通なのですが、上橋菜穂子はあえてそうしませんでした。
その理由を後書きで物語の佇まいという言葉を使って説明しています。
書こうと思えば、いくらでも書くことはできたのですが、本編の中でそれを書くことは、わたしには「 余分の一滴 」に思えたのです。
とくに恋愛はエピソードとして異常な吸引力を持っていますから、彼女らの恋を描けば、そこだけが突出して、
" 獣の奏者 ”という物語の姿を変えてしまうと感じていたからです。
さて、上橋菜穂子の代表作は、" 守り人シリーズ " なのだそうです。
1.精霊の守り人
2.闇の守り人
3.夢の守り人
4.神の守り人
5.天と地の守り人
6.虚空の旅人
7.蒼路の旅人
8.流れ行く者
の順番で読んでいくのが正解だという情報もゲットしました。
ところがとんでもない情報があったのです。
なんと来年の4月にNHKが全22回の連続ドラマで放映するそうなのです。
主演は綾瀬はるかです。
という訳で守り人シリーズを読むのは来年まで延期としました。
どんなストーリーでも、先に本を読んで放映を見れば、がっかりすることが必定だからです。
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