GOT : 23、GPT : 33、γーGTP : 33......酒を飲めない人のデータですよね。
総コレステロール : 217、中性脂肪 : 52、HDLコレステ : 43、 LDLコレステ : 160
中性脂肪の52って凄いですよね。ステーキを御飯代わりに食べるような食事メニューなのですから。
LDLコレステが上昇していますが、全く心配しておりません。
LDLとはLow-DennsityーLipoprotein、すなわち比重の低いコレステロールです。
肝臓で作られて組織へ送られるコレステロールは比重が低いので、LDLコレステロールと名付けられました。
日本では悪玉コレステロールと翻訳されましたが、殆ど誤訳だと思います。
組織の新陳代謝という使命を担って派遣される大切な物質なのですから。
昭和の終わりごろに、三共製薬がメバロチンという薬を開発しました。
肝臓でコレステロールが合成されるのを阻害する薬です。
当時の総コレステロールの正常値は230までだったのですが、なぜか、そのタイミングで220に引き下げられました。
正常値が10下がれば対象患者数は倍増します。
コレステロールが動脈硬化の最大の要素だと考えられていましたので、私たち医者も気軽に処方し続けました。
ところが、コレステロールを下げても、脳血管イベントが劇的に改善されたというデータが、なかなか出ませんでした。
そこそこに改善されたというデータはいくつも発表されるのですが、劇的なデータはありませんでした。
私が、妙なデータを耳にしたのは、その5年後くらいだったでしょうか、アメリカでの大規模研究の結果です。
総コレステロールが260以上のグループと160以下のグループを追跡比較調査したところ、
260以上のグループは脳血管イベントでの死亡率が高かったそうなのですが、両グループの死亡率に差は無かったというものです。
理由は、160以下のグループは、癌のリスクが増えること、そして自殺、他殺に巻き込まれるケースが多いということでした。
まあ、他殺なんていうのはアメリカの銃社会のせいだろうと思いました。
癌のリスクが高くなる理由は分かりませんでしたが、低すぎると、陰気で短気な、性格悪い人間になるのかなと感じました。
しかし、コレステロールを適度に保てばベストじゃないかとも考えました。
ところが、それから10年くらい経過しても目覚ましいデータは、ついに現れませんでした。
それどころか、総コレステロールが250から260くらいが、最も元気に長生きするなんていうデータを耳にするようになりました。
そして、最近では、コレステロール悪玉説が否定されるようになってきています。
血管が傷ついたときに、コレステロールはそれを修復すべく血管壁にべたべたと張り付くのです。
そして、無事に修復が終わればOKなのですが、修復に失敗したときにアテローム硬化を起こして破裂するのです。
破裂した血管を解剖してみると、コレステロールによるアテローム硬化が認められますので、コレステロール悪玉説が長らく信じられていたのです。
しかしこれは、例えて言うならば、火事の現場に行くと、いつも赤い車や消防士たちがいる。" あいつらが火事の原因だ! " と信じていたようなものなのです。
そして、血管壁を傷つけるのは血糖値の乱高下だということが叫ばれ始めました。
LDLについては、アメリカでは190からが治療の対象です。
ところが日本では140でした。
さらに最近始まったいわゆるメタボ健診では、なんと120に下げられてしまいました。
LDLが120で高コレステロール血症、血圧が130で高血圧ですか....
それこそ、予防医学では無く、近藤誠先生が言われるとおりの、患者さんを病院に、" 呼ぼう医学 " ですよね。
総コレステロール : 217、中性脂肪 : 52、HDLコレステ : 43、 LDLコレステ : 160
中性脂肪の52って凄いですよね。ステーキを御飯代わりに食べるような食事メニューなのですから。
LDLコレステが上昇していますが、全く心配しておりません。
LDLとはLow-DennsityーLipoprotein、すなわち比重の低いコレステロールです。
肝臓で作られて組織へ送られるコレステロールは比重が低いので、LDLコレステロールと名付けられました。
日本では悪玉コレステロールと翻訳されましたが、殆ど誤訳だと思います。
組織の新陳代謝という使命を担って派遣される大切な物質なのですから。
昭和の終わりごろに、三共製薬がメバロチンという薬を開発しました。
肝臓でコレステロールが合成されるのを阻害する薬です。
当時の総コレステロールの正常値は230までだったのですが、なぜか、そのタイミングで220に引き下げられました。
正常値が10下がれば対象患者数は倍増します。
コレステロールが動脈硬化の最大の要素だと考えられていましたので、私たち医者も気軽に処方し続けました。
ところが、コレステロールを下げても、脳血管イベントが劇的に改善されたというデータが、なかなか出ませんでした。
そこそこに改善されたというデータはいくつも発表されるのですが、劇的なデータはありませんでした。
私が、妙なデータを耳にしたのは、その5年後くらいだったでしょうか、アメリカでの大規模研究の結果です。
総コレステロールが260以上のグループと160以下のグループを追跡比較調査したところ、
260以上のグループは脳血管イベントでの死亡率が高かったそうなのですが、両グループの死亡率に差は無かったというものです。
理由は、160以下のグループは、癌のリスクが増えること、そして自殺、他殺に巻き込まれるケースが多いということでした。
まあ、他殺なんていうのはアメリカの銃社会のせいだろうと思いました。
癌のリスクが高くなる理由は分かりませんでしたが、低すぎると、陰気で短気な、性格悪い人間になるのかなと感じました。
しかし、コレステロールを適度に保てばベストじゃないかとも考えました。
ところが、それから10年くらい経過しても目覚ましいデータは、ついに現れませんでした。
それどころか、総コレステロールが250から260くらいが、最も元気に長生きするなんていうデータを耳にするようになりました。
そして、最近では、コレステロール悪玉説が否定されるようになってきています。
血管が傷ついたときに、コレステロールはそれを修復すべく血管壁にべたべたと張り付くのです。
そして、無事に修復が終わればOKなのですが、修復に失敗したときにアテローム硬化を起こして破裂するのです。
破裂した血管を解剖してみると、コレステロールによるアテローム硬化が認められますので、コレステロール悪玉説が長らく信じられていたのです。
しかしこれは、例えて言うならば、火事の現場に行くと、いつも赤い車や消防士たちがいる。" あいつらが火事の原因だ! " と信じていたようなものなのです。
そして、血管壁を傷つけるのは血糖値の乱高下だということが叫ばれ始めました。
LDLについては、アメリカでは190からが治療の対象です。
ところが日本では140でした。
さらに最近始まったいわゆるメタボ健診では、なんと120に下げられてしまいました。
LDLが120で高コレステロール血症、血圧が130で高血圧ですか....
それこそ、予防医学では無く、近藤誠先生が言われるとおりの、患者さんを病院に、" 呼ぼう医学 " ですよね。
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