今日4月4日は医者仲間のHの誕生日です。
彼自身が昔から喧伝しているのですが、4月4日はオカマの日なのだそうです。
3月3日が女の子の日で、5月5日が男の子の日なので、中間の4月4日はオカマの日だというわけです。
彼はオカマとは無縁ですが、よく観察してみるとその性格は、”中年のオバチャン風”かも知れません。
Hと私は学生時代に二人でよく飲みに出かけました。
二人とも酒が強いので、お互いに、相手を気遣う事無く飲めるからです。
ある夜、酔っぱらったHが、”知り合いの女子大生のアパートに押しかけよう。”と言い出しました。
私は、”もう11時を回っているので止めろ”と言ったのですが、Hは、”たたき起こせばいい!”と強気です。
仕方なく付いていったのですが、まずは裏側に回って彼女が勉強中であることを確認して、手を振り、入り口にむかいます。
彼女がドアを開けたとたんに、それまでは強気だったHの態度が豹変します。
”ゴメンネ、ゴメンネ、こんなに遅くにゴメンネ。”と低姿勢で謝るのみです。
結局、上げてもらえずに玄関払いされたのですが、その時、私には、ある予感がひらめきました。
それは、”コイツは女を口説けない性格ではなかろうか?”というものでした。
残念ながら、その予感は的中して、彼は青春時代を、ほぼ彼女無しで過ごすことになりました。
”女子大生たたき起こし事件”の翌日、私とHは街に飲みに出ました。
2,3千円しか持ちませんでしたが、いつもの如くパチンコで増やせばOKです。
ところが、その夜は、ことごとく運に見放されました。
ドラムの777は何度か完成させたのですが、1/2以上の確率で7になるはずの上部のデジタルが一度も7になりませんでした。
負けてしまって、トボトボと歩いて大学迄戻るのですが、その途中でHが私に言いました。
”長谷川さんは女遊びばっかりしているから金が無いんよ。”
ムシャクシャしていた私はキッチリと言い返しました。
”お前は女もおらんくせに、なんで金が無いんや!”
その後もHの、”彼女いない歴”は延々と続きます。
女性関係に忙しかった私を反面教師として観察し続けたのもまずかったかも知れません。
さらに、医者になって結婚適齢期を迎えると、Hは根本的にまじめですので、さらに女付き合いに慎重になります。
結局、Hの、”彼女いない歴”はギリギリ39歳で見合い結婚をするまで続きました。
Hの人生を振り返ってみると、弟がいるだけで姉も妹もいません。
中学高校は男子校であるラサールの寮暮らしです。
私には妹がおりましたので、女の実態は把握でき、それほど女性崇拝に走ることはありませんでした。
しかしHには女性の実態を知るチャンスも無く、”女性崇拝とブス蔑視”という幼稚で両極端な考え方しかできなくなっているように見えました。
男は生まれつき男なのでしょうが、少なくとも、”女に対しての男”という部分は、女との付き合いによって形成されていくような気がします。
女と付き合って、喧嘩したり仲直りしたり、祝いあったり慰め合ったり、誉めたり誉められたり、様々な感情のやりとりを重ねることで、
女をきちんと理解できるようになり、女に対する男としての自分もできあがっていくのです。
Hには、その部分が欠如していたような気がします。
そのことが今の彼の性格を、”中年のオバチャン風”に見せるのかもしれません。(続く)
彼自身が昔から喧伝しているのですが、4月4日はオカマの日なのだそうです。
3月3日が女の子の日で、5月5日が男の子の日なので、中間の4月4日はオカマの日だというわけです。
彼はオカマとは無縁ですが、よく観察してみるとその性格は、”中年のオバチャン風”かも知れません。
Hと私は学生時代に二人でよく飲みに出かけました。
二人とも酒が強いので、お互いに、相手を気遣う事無く飲めるからです。
ある夜、酔っぱらったHが、”知り合いの女子大生のアパートに押しかけよう。”と言い出しました。
私は、”もう11時を回っているので止めろ”と言ったのですが、Hは、”たたき起こせばいい!”と強気です。
仕方なく付いていったのですが、まずは裏側に回って彼女が勉強中であることを確認して、手を振り、入り口にむかいます。
彼女がドアを開けたとたんに、それまでは強気だったHの態度が豹変します。
”ゴメンネ、ゴメンネ、こんなに遅くにゴメンネ。”と低姿勢で謝るのみです。
結局、上げてもらえずに玄関払いされたのですが、その時、私には、ある予感がひらめきました。
それは、”コイツは女を口説けない性格ではなかろうか?”というものでした。
残念ながら、その予感は的中して、彼は青春時代を、ほぼ彼女無しで過ごすことになりました。
”女子大生たたき起こし事件”の翌日、私とHは街に飲みに出ました。
2,3千円しか持ちませんでしたが、いつもの如くパチンコで増やせばOKです。
ところが、その夜は、ことごとく運に見放されました。
ドラムの777は何度か完成させたのですが、1/2以上の確率で7になるはずの上部のデジタルが一度も7になりませんでした。
負けてしまって、トボトボと歩いて大学迄戻るのですが、その途中でHが私に言いました。
”長谷川さんは女遊びばっかりしているから金が無いんよ。”
ムシャクシャしていた私はキッチリと言い返しました。
”お前は女もおらんくせに、なんで金が無いんや!”
その後もHの、”彼女いない歴”は延々と続きます。
女性関係に忙しかった私を反面教師として観察し続けたのもまずかったかも知れません。
さらに、医者になって結婚適齢期を迎えると、Hは根本的にまじめですので、さらに女付き合いに慎重になります。
結局、Hの、”彼女いない歴”はギリギリ39歳で見合い結婚をするまで続きました。
Hの人生を振り返ってみると、弟がいるだけで姉も妹もいません。
中学高校は男子校であるラサールの寮暮らしです。
私には妹がおりましたので、女の実態は把握でき、それほど女性崇拝に走ることはありませんでした。
しかしHには女性の実態を知るチャンスも無く、”女性崇拝とブス蔑視”という幼稚で両極端な考え方しかできなくなっているように見えました。
男は生まれつき男なのでしょうが、少なくとも、”女に対しての男”という部分は、女との付き合いによって形成されていくような気がします。
女と付き合って、喧嘩したり仲直りしたり、祝いあったり慰め合ったり、誉めたり誉められたり、様々な感情のやりとりを重ねることで、
女をきちんと理解できるようになり、女に対する男としての自分もできあがっていくのです。
Hには、その部分が欠如していたような気がします。
そのことが今の彼の性格を、”中年のオバチャン風”に見せるのかもしれません。(続く)