『春の陽は やわらかくあぁ あたたかい』
(はるのひは やわらかくあぁ あたたかい)
『雪割草 朝日に向けし 笑顔かな』
(ゆきわりそう あさひにむけし えがおかな)
『野に這いて 土に帰るや 木瓜の花』
(のにはいて つちにかえるや ぼけのはな)
『清清し 大根の花 朝咲く』
(すがすがし だいこんのはな あしたさく)
『春の鷺 体縮めて 水飲めり』
(はるのさぎ からだちぢめて みずのめり)
『春の花 ベランダの花 名忘れし』
(はるのはな べらんだのはな なわすれし)
『二月早や 妹の記念日 過ぎたりし』
(にがつはや いものきねんび すぎたりし)
『飛鳥寺 紫雲英で作りし 妹の冠』
(あすかでら げんげでつくりし いものかん)
『土の春 手より大きな 団子なり』
(つちのはる てよりおおきな だんごなり)
『孫の似て うれしはずかし 春半ば』
(まごのにて うれしはずかし はるなかば)
『梅が香や 登り着きたり 宝満山』
(うめがかや のぼりつきたり ほうまんざん)