『バレンタイン 二つ届いて まだ片手』
(ばれんたいん ふたつとどいて まだかたて)
『春霞 空の青にも 濁りあり』
(はるがすみ そらのあおにも にごりあり)
『水仙花 ここかしこ見て 落ち着かず』
(すいせんか ここかしこみて おちつかず)
『春一番 洗濯物を しまい込む』
(はるいちばん せんたくものを しまいこむ)
『佇めば 風の吹くなり 梅が香の』
(たたずめば かぜのふくなり うめがかの)
『店先の 洋花のそばに 梅一輪』
(みせさきの ようかのそばに うめいちりん)
『誕生日 プレゼントにも 春の色』
(たんじょうび ぷれぜんとにも はるのいろ)
『盆梅は 陽を受け白く 煌めいて』
(ぼんばいは ひをうけしろく きらめいて)
『苔生せる 老梅にこそ 証あり』
(こけむせる ろうばいにこそ あかしあり)
『岩間より 枝垂れ黄梅 顔見せり』
(いわまより しだれおうばい かおみせり)
『東風ならず 西方の吉報 届きけり』
(こちならず さいほうのきっぽう とどきけり)
『東風吹かば 竹林の音 鳴りやまず』
(こちふかば ちくりんのおと なりやまず)