『花屑に 縁を取られて 道となり』
(はなくずに ふちをとられて みちとなり)
『花屑を 吸っては吐きぬ 池の鯉』
(はなくずを すってははきぬ いけのこい)
『花屑を 足に絡ませ 亀眠る』
(はなくずを あしにからませ かめねむる)
『花屑の 水面を分かち 鴨進む』
(はなくずの みなもをわかち かもすすむ)
『浮き沈み 堰に溜まりし 花の屑』
(うきしずみ せきにたまりし はなのくず)
『藤の花 ゆらゆら揺らす 風誘う』
(ふじのはな ゆらゆらゆらす かぜさそう)
『雲誘う 春の名残りの 朧月』
(くもさそう はるのなごりの おぼろづき)
『若葉光 石段の道を ケンケンパッ』
(わかばこう いしだんのみちを けんけんぱっ)
『葉桜に 出くわす路地の 曲がり角』
(はざくらに でくわすろじの まがりかど)
『花屑に 縁を取られて 花街道』
(はなくずに ふちをとられて はなかいどう)