『やっと来た 五月の予報 晴れマーク』
(やっときた ごがつのよほう はれまーく)
『藤棚の 花越しに見る 陽の光』
(ふじだなの はなごしにみる ひのひかり)
『たはむれに 手を握っては 汗をかき』
(たはむれに てをにぎっては あせをかき)
『これからは 薔薇の季節と 説く女も』
(これからは ばらのきせつと とくひとも)
『夏の陽に 光る瓦の 哂いけり』
(なつのひに ひかるかわらの わらいけり)
『歩いても 座っていても 百合の花』
(あるいても すわっていても ゆりのはな)
『夏来たり 晴れの満月 明日は見ん』
(なつきたり はれのまんげつ あすはみん)
『青き空 葵の花の 高く咲く』
(あおきそら あおいのはなの たかくさく)
『蝸牛 行きも帰りも 同じ位置』
(かたつむり いきもかえりも おなじいち)
『夏の道 老いの溢れて 体操す』
(なつのみち おいのあふれて たいそうす)