雲の隙間に見える常念
ある催事に同行した大工の棟梁が途中立ち寄った観音堂の柱を指して「これが几帳面だ」と云った、私は意味が判らなくて棟梁に聞きなおした。
なるほど、良く見ると柱の4角に溝をつけて特殊な加工がなされている。
この加工面を几帳面とゆうのだと教えてもらった。
日常使われる言葉の几帳面は、柱の四隅の加工方法が語源であると初めて知った。
当地で几帳面とは、「細かいことでも手を抜かない堅物で、周りからちょっと敬遠され気味なところがある男」を指すことが多い。
「棟梁はこの柱にぴったりだね」といったら「あんたこそ几帳面が服を着ているようだ」と逆襲された。